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記憶の向こう側からやってきたもの 後編
前編で↓
記憶の中の両親の姿が書き替わったことを綴りました。
このことで、わたしはある事に気づきます。
今回はその続きです。
気づいて、ハッとしたこと。それは、
わたしは今まで、自分のことを
[何かがとても大きく欠けている人間]
だと思ってきたということです。
欠けているから、補わなければ。
欠けているから、隠さなければ。
これに使うエネルギーは相当だったろうと見当がつきます。
フツーの家庭で、
フツーの親に愛されてきた人たちと、
自分は違うと。
だから歪んでしまい、大きく欠けている。
無意識にそう思ってきたんだということにハッとしました。
だってフツーの人間は、
胃の中に恐ろしい量の食べ物を
ぎゅうぎゅうに詰め込んだ後に、
喉に指を突っ込んで全部吐き出す。
なんていうことはしないよねと。
とても無意識でしたが、欠けている自分を恥ずかしいと思っていたようなのです。
『恥』とは、人間の作り出す感情のエネルギーレベルの中で最も下にあると言われています。
自分を恥じ、隠そうとすることや、補わなければと必死になることは、とてつもなく負のエネルギーを使う行為です。
そして恥ずかしいと思っているということは、
外に出る度、人に会う度に、強い緊張が伴います。
常に強い緊張があると、そのストレスから体を守ろうとして、副腎という臓器から、たくさんのホルモンが分泌され続けます。
そのホルモンたちは、空腹時でも血糖値を維持したり、
炎症を治したりと、重要な仕事をしてくれるのですが、
ストレスが強く、休みなく出続けることになると、命令を出す脳も副腎も疲弊し、やがては、ホルモンの質や量も下がってきます。
これが様々な心身の不調の原因になるのです。
これでは、
いくら良いサプリを摂っても、
いくら身体に良い食事をしていても、
いくら愛してくれる人に大切にされても、
エネルギー収支はマイナスになり、心身が疲れる結果になってしまう。
そのことで、周囲にまた申し訳なく思ったり、情けないと自分を責める負のループになっていたのも、全て合点がいきました。
その上、子どもの頃から太りやすく、中学生になるまでは、身長もとても高かったので、自分はみんなとは違って大きな子どもだから、"かわいくない、恥ずかしい"と思っていたことも併せて思い出しました。
わたしはどうやら、子どもの頃から最近に至るまでずっと、自分は恥ずかしい存在だと心の底では思っていたようです。
でも本当に気がついていませんでした。
栄養の勉強を始めてから、
わたしが子どもの頃の母は、相当な鉄欠乏と強い緊張、
そして孤独だっただろうと理解していました。
ああなってしまうのは無理もないと。
わたしが当時の母と友だちだったら、
あなたのせいじゃないと、背中をさすって慰めて、たくさん話を聞いてあげて、栄養を補って、楽にしてあげられたのにと思っていました。
でもそのように、過去に起こった出来事の意味づけを替えることはできても、
"あの両親のもとで育ってきたわたし"
という前提は変わらないままだったので、
[自分はポンコツ]という結果は変わることなく、ここまできてしまっていたのです。
(当たり前ですが、幸せな家庭で育っていない人は全員ポンコツという意味ではありません。あくまでわたしが、わたし自身をそう捉えていたということです)
しかし今回、その前提が覆ったことで、わたしはいつもの生活の中でも、事あるごとにそのことを思い出し、胸を撫で下ろしているのです。
その度に、わたしの奥の方にあった、気づかないままだった緊張が緩んでいくような、確実に、何かいつもとは違う感覚がありました。
自律神経の緊張が取れてきていると感じるのには、もうひとつ明確な理由があって、
わたしは物心ついた時から、最近まで、
座っている時は必ずと言っていいほど無意識に、両足の指先をギュッと丸めていて(これも自律神経の恐怖麻痺反射という、原始反射が残っているのが原因のようです)、
いつもパートナーに『はいリラックス』と指を直されていました。
何度も直されても、気がつくとそうなっているので、もはやネタになっていました。笑
それが!
恩師の除霊(笑)以降、全くしていないのです!!
パートナーもこれには驚いていて、知っているのに
『なんで?なんでなん?』と気づく度に言ってきます。
すごいんです、自律神経。
すごいんです、人間の身体って。
神秘すぎて、こころが震えます。笑
I am ポンコツ
無意識でもそう思っていると、脳は確実にそれを証明しようとするので、身体はしっかりポンコツぶりを発揮します。
あぁそうか。わたしの体調不良の原因はこれだった。
そこに行き着けて、とても晴れやかな気持ちでいます。
思わぬ機会に思わぬ人に、気づかせてもらえて、本当に有難くて嬉しくて、そして心は軽やかになりました。
わたしは、たくさんの人の力を借りて、今ここにいます。
恩師に大除霊をしてもらうずっと前からも、たくさんの素晴らしい出会いに救われてきました。
それは『早く生まれ変わりたい』と願いながらも、
自分を諦めきれなかったから、手にしたのだと思います。
自分を諦めきれなかったから、『消えてなくなりたい。』
と思っていた21年前、パートナーに『助けて』と言いました。
そして1年前、今日に繋がる講座の申し込みボタンを押したのです。
人から見て、どれだけ小さな扉でも、
どれだけ軽い扉でも良い。
その扉を"開けてみる"その最初の一歩は
紛れもなく、大きな一歩になるはずです。
どんなに回り道をしたとしても、
"その時"は必ず来ます。
わたしも長くかかりましたが、来ます。
自分を諦めさえしなければ、きっと。
そして…
ご縁があって、このnoteを読んでくださっているあなたの記憶の中にも、もし、辛い姿のお父さんやお母さんがいたら、一度、試してもらえませんか。
お母さんの背中に穴を開けて、鉄剤をジャラジャラ入れ、
お父さんの頭にストローを挿して、栄養たっぷりのドリンクを流し込んでみてください。
顔色はみるみる変わり、表情が優しくなるはずなのです。
これはスピリチュアルではありません。
怒り狂う、愛を1ミリも持っていないであろうその姿は、仮の姿です。
冷たいその眼差しも仮の姿です。
栄養不足で起きる、生理的な反応です。
性格ではないのです。
決して、あなたのことを愛していないわけではなく、
からだが悲鳴を上げて、必死に命を守ろうとして、その仮の姿にならざるを得ないだけなのです。
*ちなみにですが
鉄剤は諸刃の剣になるもので、辛いならとりあえず飲めば良いというものではありません。文中では、栄養不足のわかりやすい例えとして使っています。とても扱いの難しいミネラルで、摂ったことで、体調が悪化することがあります。
必ず医師にご相談ください。
だから、親に優しくしろとか、恨むなと、伝えたいのではありません。そんなことはむしろ、どうでも良いのです。
本来のお父さんとお母さんに会えると、あなたの前提が変わります。
前提が変わると、今現在ここにいるあなたの存在そのものが変化します。
なんというか、モノクロだったものが、カラーになるというか、息を吹き返すというか、本当の意味の"いのち"が宿っていくような感覚です。
その変化はわたしにとって[奇跡]でした。
またそれは[ホーム]とも言い換えれるのかもしれません。
[奇跡]は、
本来のわたしたちに還るための、道しるべになるような気がしています。
[ホーム]は、
疲れたらいつでも帰れる、ホッとできる場所です。
わたしの記憶の向こう側からやってきたもの
それは【安心】でした。
きっと、ずっと欲しかったのものでした。
手に入れた道しるべを片手に、歩き始めたら、たとえ迷うことがあっても、もう大丈夫だと思います。
誰かと比べたり、人の目を気にしたり、良い子でなくてもいい。
そんなこととは無縁の、それぞれの道を、自分のペースを崩さずに、あなたも、わたしも、楽しく歩いていけたらと願っています。
疲れたら、心置きなく休む場所があることに
【安心】しながら。
わたしの経験がいつか誰かの希望になりますように。
願いを込めて😌
ありがとうございました。