
意外と大切食べる順番
同じ食事をとっていても、食べる順番によって血糖値の上がり方が変わることをご存じですか? 実は、食事の順番を工夫するだけで、血糖値の急上昇を抑え、健康管理に役立てることができます。
特に糖尿病の管理では、食事内容だけでなく「どう食べるか」も大切です。研究でも、食べる順番を意識することで血糖値の上昇を抑えられることがわかっています。
毎月の診察の中で、栄養士さんに食事指導を受けていることの備忘録もかねて、食べる順番について整理してみたいと思います。
食べる順番が大切な理由
糖尿病患者が避けたいことの一つとして、血糖値の急上昇があげられます。
血糖値が急上昇すると、すい臓から大量のインスリンが分泌され、血糖値を下げようとします。
インスリンが過剰に分泌されると、今度は血糖値が急降下して、低血糖を引き起こす恐れもあります。
また、インスリンは余分な糖を指導として蓄える働きがあるため、肥満の原因になることもあるのです。
急激な血糖値変動を繰り返すと、すい臓が疲れてインスリン分泌が低下し、血糖値を正常に保てなくなり、糖尿病リスクがたかまります。
そのため、食べる順番も意識し、体への負担を少しでも減らして、体重増加や血糖値急上昇を避けることが大切なのです。
〇野菜やタンパク質を先に食べると血糖値が急上昇しにくい
食事の最初に野菜やタンパク質を摂ると、血糖値を下げるホルモン(インクレチン)の分泌が促され、食後の血糖値が穏やかに推移します。
〇食物繊維の働きが重要
野菜に含まれる食物繊維は糖質の吸収を遅らせる効果があります。これにより血糖値の急上昇を防ぎ、長時間安定したエネルギー供給を促します。
〇炭水化物を最後に食べると血糖値が安定しやすい
研究によると、炭水化物を最後に食べると血糖値の上昇を53%抑え、インスリン分泌も25%減少することがわかっているそうです。
実践しやすい食べる順番
(1)最初に野菜(ベジタブルファースト)
生野菜や蒸し野菜など、食物繊維を多く含むものを摂ります。
分量の目安:片手いっぱい分(約100g~150g)
お野菜はいろいろな色の野菜を取るようにすることが大切です。
15分くらいかけてゆっくり食事することを心がけましょう。
(2)次にタンパク質
魚、肉、大豆製品などのタンパク質を摂ることで、
満腹感を得られやすくなります。
タンパク質は筋肉合成を最大化するために必要な栄養素ですが、
必要以上に摂取しても体の中に蓄積しておくことができないものです。
分量の目安:手のひらサイズ(約100gの肉・魚・豆腐など)
低カロリーにするなら青魚がおススメです。
(3)最後に炭水化物(カーボラスト)
ご飯やパンなどの糖質を最後に摂ると、血糖値の急上昇を防げます。
分量の目安:握りこぶし1つ分
(ご飯なら約150g、パンなら6枚切り1枚程度)
低GI食品を活用することも推奨されています。
※補足:汁物を活用する(最初または野菜の後がオススメ)
味噌汁やスープを取り入れることで、満腹感を得やすくなり、
食事のペースも落ち着きます。
〇最初に飲む
胃を温めて消化を助けたり、水分を先に取ることで食べ過ぎを防ぐ
〇野菜の後に飲む
タンパク質の消化をサポートしたり満腹感を高める
〇最後に飲む
炭水化物の摂取量を自然に抑えたり、みそ汁な塩分のあるものを
最後にすることで、塩分の取り過ぎを防ぐ効果も
食べる順番を意識するメリット
〇食後の眠気やだるさを軽減できる
〇満腹感が得られやすく、食べ過ぎを防ぐ
〇糖尿病予防やダイエットにも役立つ
〇食事の満足感を高めながら健康を維持できる
さらに効果を高めるポイント
〇よく噛んでゆっくり食べる
ゆっくり食べることで満腹感を感じやすくなり、過剰な食事を防げます。
栄養士さんには30回噛むように言われました。
〇低GI食品を活用する
白米よりも玄米やもち麦、全粒粉パンを選ぶことで血糖値の安定を助けます。
〇飲み物にも気をつける
食事中の甘い飲み物は血糖値を上げやすいため、水やお茶を選ぶのが理想的です。
まとめ
食事の内容に気をつけるのはもちろん大切ですが、「食べる順番」を意識するだけで血糖値の上昇を抑え、体への負担を減らすことができます。さらに、よく噛んでゆっくり食べることや低GI食品を取り入れることで、より健康的な食事が可能になります。
今日の食事から、ぜひ試してみてください!私も頑張る✊