かかってこい
最近良いことあった？と聞かれて、とっさに「元気！」と答えたら笑われた。例年この時期は夏バテでぐったりしているのだけど、今年はなんともない。ごはんもお酒も美味しい。ありがてえ。
お元気ですか？わたしは元気です。なんて手紙でも書きたいけど、送る相手もいないので自分語りのプラットフォームことnoteに書いてます。そんな感じの夏日記2023①です。
月曜日（曇り）
もう会わないんだろうなーと思っていた人たちと、突然一緒に働くことになった。うれしい。
数日前にこの予定が決まってから、楽しみでそわそわしていた。
久しぶりに会ってもやっぱり居心地がよくて、この感じは忘れたくないと思った。
もう余計なことは考えずに、人間関係は直感だけで選んだ方がいいのかもしれない。自分の感覚が心地良い方にアンテナをはって、チャンスがきたら迷わず手を挙げられるように。
おみやげにゴーヤとビールをもらって、浮かれながら帰る。ゴーヤの緑とビールの黄色が、キラキラしている。
火曜日（雨のち曇り）
今の職場ではたらき始めて1ヶ月が経った。
ちょっと壁あるな、苦手かも？と思っていた人とも、気づいたら難なく話せるようになっていた。
大丈夫になってからやっと、相手も緊張していたのかもしれないと思い至る。いきなり知らない奴があらわれたら、当然だよね。
他人は変えられない（変えたくもない）けど、相手に心を開いてもらうのって、自分の態度しだいだ。ニコニコ穏やかに話しやすい人でいたいと思っているが、思っているだけでなかなかむずかしい。
水曜日（晴れのち雨）
夜。いつもの人たちといつもの店で飲む。会うのは半年ぶりだけど、時間が止まっているかのように何にも変わっていない気がした。
とはいえ、この集まりは10年続いている。そんなに月日が経って、何も変わっていないはずがない。
この頃は年に数回だけど、毎日のように顔を合わせたり飲みに行っていた時期もあった。
自分の未熟な頃を知っている人たちと会うと、安心するし甘えられる。時間を積み重ねることでしかつくれない空気があって、空気だから当たり前みたいにそこにあるんだけど、自覚しちゃったらもう手放せない。
木曜日（晴れ）
Twitterを眺めていたら「バウンダリー」についてのマンガを見つける。言葉自体は知らなかったけど、内容には共感した。ざっくり言えば、自分と相手の間の境界線のこと。対等な人間関係を築くために必要なスキル、だそうです。
昔読んだ記事にあった、「DV加害者は配偶者を自我の延長だと考えている」ということばを思い出した。もう一度読みたくて記事を探したが、もう掲載が終了していた。
自分と他人の距離感が分からなくなってる人と関わったことがある。好かれても嫌われても厄介だ。
人に対してかべは作りたくないけど、柔軟な膜みたいなものは持っていたい。うっかり不本意に混ざりあわないように。
「バウンダリー」って知っていますか？
— フクチマミ (@fukuchi_mami) July 5, 2023
(1/3）#マンガが読めるハッシュタグ pic.twitter.com/Rq1r9kE81A
金曜日（晴れのち雲）
暑い。暑すぎる。
いつも陽気で軽装なご近所さんとばったり会ったら、今から海行くんすか？ってくらい限界ギリギリの薄着で「もうこれ以上脱げないんだけど、どうしよう」と言う。
わたしも薄着派だから、気持ちはめちゃくちゃわかる。でもどうしようもないねと笑いながら、道行く人たちを眺める。しっかりスーツを着ている人やオシャレしている人たち。どうしてみんなちゃんと服着てるの？
美容院へ行く。伸ばしっぱなしだった髪を切り落したら、さっぱり爽快になった。
土曜日（晴）
カフェで友人とゆっくりランチして、休日らしい休日を過ごす。
彼女と会うのは一年ぶりだった。わたしはこの人のことを尊敬している。
なにがすごいって運が良い。妬ましいくらい良い。そして、そんなにツイてることも納得しちゃうくらい、日頃の行いが良い。いつも笑顔で姿勢がきれいで、決して悪口を言わない。道端で困っている人がいたら助けるし、落とし物をした人がいれば走って追いかける。まるで呼吸をするみたいに、ナチュラルに徳を積みながら生きているような人だ。
うらやましいと思いつつも、猫背で陰キャでグチを言いながら酒を飲むことを生きがいにしているわたしには、とてもできない。彼女みたいになりたくて、言動をマネしてみたことすらあるけれど、言いたいこと我慢するとストレスが溜まるし、背中はバキバキになって、3日と持たずに挫折した。
彼女は中国の生まれだ。四カ国語を使いこなす才女でもある。ということまでは聞いていたが、さらに詳しくルーツや生まれた街について話してくれた。
いや、今までだって話していたはずだが、理解できていなかった。最近まで、わたしにとって中国というのは、ぼんやりひとつの大きな国、という程度の認識だったから。当然ながら、地域によって多様な民族や言語、文化が存在している。前提としての知識がたりないと、理解ができない。興味がないと知識がふえない。わたしの側に受け皿がなかったから、こぼれてしまっていた。
最近はアジアのニュースとか文化に関する情報をかじっていたせいもあって、話題の解像度が上がった気がする。うれしい。情報源Twitterだけど。
わたしたちは日本語で会話をしているが、お互いの背景を理解し合うのにより多くの言葉を重ねる必要がある。たくさん話して、ふいに、ああこういうことが言いたかったのか、とピンと来る瞬間がある。
別れ際、いつもハグをしてくれる。純日本人のわたしはハグに慣れていないので、距離感をつかめず、いつも頭をぶつけてしまう。
日曜日（曇時々雨）
海に行こうと誘われたが、暑すぎてあきらめた。代わりにかき氷を食べながら、海に行く計画を立てる。夏はやりたいことをどんどんこなしていかないと、気がついたら終わってしまう。心地よく追い立てられるような気持ちで、貪欲に季節を楽しみたいと思っている。
最後まで読んでくれてありがとうございます。
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