異文化に浸りたい【ひとり散歩】
普段とは全く違う文化に触れたくなる時、ありませんか?なんて言うと旅行会社の広告コピーみたいですね。日常がマンネリした時、外国の空気を感じるとリフレッシュできる気がします。
手軽に味わえるのは、外食とか雑貨屋さんとか。博物館もその一つですね。
2月のある日、横浜のみなとみらい線日本大通り駅周辺を散歩しました。
目的の展示はユーラシア文化館『青が誘う ウズベキスタン 萩野矢慶記写真展』と横浜開港資料館『まぼろしの写真家チャールズウィード 知られざる幕末日本の風景』展
気になる展示がご近所で同時に開催されてる!ということでハシゴしてきました。
◆まずはユーラシア文化館。みなとみらい線日本大通り駅徒歩1分、駅直結。
目的はウズベキスタン写真展。こちらは撮影禁止でしたが、美しい青い建築を撮った50枚程のパネル。上のチラシからも分かる通り、こういう建物ってひとつひとつの情報量がすごく多くて、見応えがありました。
展示はウズベキスタンの名所である建築物コーナーと、人物写真コーナーと2箇所。
建築の美しさはもちろん、人物写真からは生活や街の空気もうかがえます。
特に市場の写真は、活気や話し声が聞こえてきそうでした。「お客さん、ひとつ食べてきなよ」とかね。人々の表情が良い。生活が見える写真って安心します。
ウズベキスタン共和国は昔から東西の中継地として、アジアとヨーロッパ、両方に影響を受けてきた場所。さまざまな文化や技術を受け入れて自分達のものにしていく逞しさと、来るものを拒まないオープンな雰囲気を感じました。
※写真展、2/26で終了予定でしたが、好評につき4月から会期延長になるそうです。もう一度行こうかな。
◆ユーラシア文化館は、広くアジア〜中東〜ヨーロッパの文化を味わえる常設展示もおすすめです。
比較的空いているので、静か〜な空間に行きたい時や、ひとり異文化に浸りたい時などに(そんなときがあれば)おすすめです◎
美術品や工芸品そのものだけでなく、作られた背景や当時の状況も解説してくれるので興味が深まります。
◆印象に残ったのが古代の粘土版
紀元前2000年前後、自分で書いててもピンときてないくらいのむかーし昔のものなんです。わたしが見たのは羊や物資のやりとりなど日常の経理記録的なものでした(重要な文書もあるみたいです)。納税のために記録してたんだとか。
そんな古い時代から帳簿があったんですね。いつの時代も市民は税金から逃げられないのかと、胸が痛くなりました。そしてそれを都度石に掘っていた当時の人々に同情。毎回入力するの、めんどくさいよねえ…。パソコンがある時代に生まれてきたことに感謝するなど、情緒が複雑に。
◆読書スペースは貴重な写真集や資料集も多く、壁際のひとり席は集中できる空間。
『オスマントルコの女性たち』を始め、中東の女性に関する資料をいくつか読みました。
顔や体をヴェールでおおって、限られた人にしか会わず、ほとんど外に出す、制限の中での暮らしとその生活の中で生まれた文化。
地域や民族やまたは個人ごとに、積極的に受け入れている人もいれば、制度だから従っている人もいるようで、ひとくちには言えませんが(短い言葉でまとめるのは軽率な気がする)、宗教や戦争が市井の人々に与えるものの大きさをどっしり感じました。
先程ウズベキスタンの展示を見て興味が沸いたので、ウズベキスタンのガイドも読みました。
東西の中継地ということで、やはり歴史上何度も侵略や戦争に巻き込まれてきた土地なんですね。
歴史や背景を知ると、写真の印象も変わってきます。もう一度じっくりとパネルを眺めながら建物を出ました。
ユーラシア文化館をあとにして、横浜開港資料館『まぼろしの写真家チャールズウィード 知られざる幕末日本の風景』展
へ向かいます。
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