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#9 男性美容家が教える美容モチベーションの保ち方

「EBATOさんはスキンケアがめんどくさい時どうしてるんですか?」

こんなことを聞かれることがあります。

結論からいうと、僕は美容をめんどくさいと思ったことがありません。ただ、めんどくさくなる気持ちはわかります。

「美容が好きだからそう思わないんじゃないの?」と思うかもしれませんが、実はかなりの気分屋で、興味のないことはかなりズボラです(笑)

今でこそ美容家として日々仕事をしていますが、元々は外見に無頓着で美容とは縁のない人生送っていたタイプの人間なので(ファンデーションって何?レベルでした)、めんどくさいと思うことが悪いことだとも思っていません。

そんな僕が美容のモチベーションを保つ秘訣を挙げるとすれば、それはたった一つ。「脳をコントロールすること」。これに尽きます。

美容を頑張るのは本当に良いこと?

そもそも人はなぜ、めんどくさいと思うのでしょうか。モチベーションを保つにはまず、これらの真因を理解する必要があります。

僕は美容に疲れてしまう人ほど、真面目な考え方をする人が多いと感じています(初めに断っておきますが、真面目を否定するつもりは毛頭ありません)。

スキンケアを頑張ろう、メイクを勉強しなきゃ、ダイエットしないとヤバい……。もちろん美容においてポジティブな感情や、ある程度のやる気は必要ですし、頑張ろうとする意欲も素晴らしいです。

ただ、頑張るという行為は時として、あなたの行動にブレーキをかけてしまうこともあります。ではそのブレーキはどこにあるのか。ズバリ「脳」です。

人間の脳というのは構造上、頑張ることに向いていません。脳の前頭葉には頑張るときに使われる回路があるのですが、ことのほか多くのエネルギーを消耗させるため、頑張り続けると疲れてしまいます。

脳が疲労すれば、当然やる気は出なくなる。これが「めんどくさい」という感情が芽生るメカニズムです。

この頑張るときに使われる回路は、「特別なこと」をやろうとすると脳が戦闘態勢に入り、「頑張っている状態」に切り替わります。

たとえば、歯を磨くとき「よし、歯を磨くぞ!」と頑張ろうとする人はほぼいないですよね。頑張らなくてもできるのは、磨かないと不快だし、習慣化しているから。ではスキンケアやメイク、ダイエットはどうでしょう。どこか“特別感”を感じませんか。

おそらく今まで美容にそれほど興味がなかった人ほど「美容は特別なもの」という意識があると思います。その結果、脳が無意識的に頑張ろうとして戦闘態勢にはいってしまうわけです。その証拠に最初は意気揚々と頑張るものの、三日坊主で使わなくなった美容器具に、いつの間にかやらなくなった簡単ダイエットなどあるのではないでしょうか。

つまりめんどくさいという感情を無くすには、歯を磨くのと同じレベルで頑張らなくてもできる日常に持っていけばいいのです。

“引き算美容”がキレイをつくる

では具体的にどうすればいいのか。ポイントになるのは、ズバリ深く考えすぎないことです。

  • 趣味を続けていたらいつの間にかプロになっていた

  • 何となく書いていたブログが本になった

  • 毎日動画でながら運動をしたらダイエットできた

よくある話ですが、物事を真剣に考えてしまう人より大雑把な人の方が意外と習慣化できたり、成果を出すことができるのは、必要な努力はしつつも頑張ろうと意気込みすぎていないところに勝因があると僕は考えています。

美容というのは、残念ながら頑張った分だけ効果が出るものでもありません。ゆえに成果が出ていない自分に対して失望したり、いつの間にか義務感のようになってしまう危うさがあります。

・キレイになりたいから
・老けて見られたくないから
・自分を変えたいから
・自分に自信を持てるようになりたい
・好きな人に振り向いてほしい

願望を叶える手段だった美容が、自分でも気付かないうちに努力したり頑張ることが目的にすり替わってしまう。

これではゴールのないマラソンを走っているの同じで脳は疲弊し、美容がめんどくさくなっても何ら不思議ではありません。

そうならないためには、「何をやるか」より「何をやらないか」という引き算の考え方が大切です。

重要なのはインプットよりアウトプット

引き算の考え方は言うなれば「脳内ダイエット」とも言えます。

SNSやYouTubeであれこれ情報収集をしすぎて、結局どうすればいいのかわからなくなるのは、美容好きあるあるだと思います。

確かに情報は大きな武器になりますが、インプットのしすぎはかえって判断力を鈍らせ、足かせにもなってしまうのです。

スマホの容量が増えると動作が遅くなるのと同じで、美容も「やらない」ことを決めることで脳がクリーンな状態になり、本当に必要なことが見えてくるようになります。

たとえば、アップル創業者のスティーブ・ジョブズが大成功を収めた理由の一つとして「やらない」ことを決めるのが非常に上手かったそうです。彼はiphoneにボタンを極力使わないことを決めました。

その結果、独創的なデザイン、直感的で操作できるiphoneは今尚も世界中から支持されています。

僕自身も普段から美容インフルエンサーのSNSを見たり、YouTubeでの情報収集は一切しないようにしています。チェックする情報といえば、各化粧品メーカーの新製品情報のチェックと、息抜きに好きなアーティストのライブ映像を見たり、ゲーム実況を見る程度です。

このスタンスでいる理由は「インプットをしすぎても思ったほど成長してないな」ということに気づいたからです。

人の話を聞いたり、動画を見た直後というのは、脳が刺激されてアドレナリンの分泌とともに気分が高揚し、学びになったような感覚に陥ります。でも数日後いざ誰かに説明をしようとすると断片的にしか覚えていなかったり、表層的な話しかできなかったんです。これでは到底学びとは言えません。

では本当の学びとは何か。自分の血肉にするには、考えるというプロセスが必要不可欠です。一つの情報に対してなぜを繰り返し、深く掘り下げ、自分の引き出しにある情報との関連性がないかなどを考えていく。

そうやって自分なりの解釈と答えを持つことこそ、真の学びなんだということに気づくことができました。それ以来、情報収集は最小限にし、脳をなるべくクリーンな状態にすることを心がけています。

すると不思議なことに、気持ちが前向きになったり、新しいことにどんどん挑戦しようという意欲が湧くようになったのです。後から調べてわかったことですが、こうしたポジティブな感情というのは、脳にバッファがあってはじめて生まれるものなのだそうです。

そのロジックでいうと、インプットのしすぎで脳が圧迫された状態では脳が疲弊しているのでめんどくさいという感情が湧きやすく、キレイを目指すのは合理的ではないことになります。

我々の脳も便利に甘んじず、ジョブズが作ったiphoneのようにスマートであることがキレイの最短ルートなのかもしれないですね。

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