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【第13回】美容迷子にならないためには?男性美容家が解説

こんにちは。Beauty SanctuaryのEBATOです。

美容の世界には、数多くの情報があふれています。SNSや広告、周囲の意見に触れるたびに「結局、何が正しいの?」と迷ってしまう場面は多いと思います。

何をしたらいいのかわからず迷走する状態、いわゆる「美容迷子」になる原因はどこにあるのでしょうか。脱出するためにはどうすればいいのでしょうか。

今回は、男性美容家のEBATOが元美容部員の経験を交えながら、美容迷子になりやすい人の特徴や脱出方法を心理学と脳科学の視点からアプローチしてみたいと思います。

EBATO(男性美容家)
1987年・千葉県出身。大手化粧品メーカーにて美容部員を経験。1万人以上の肌悩みと向き合い、一人ひとりに合った美容法の提案を行う。美容家として独立後、メンズ向けの美容ブログ「Be-LOG」を開設し、美容にまつわる300本以上の記事を手掛け、数々の検索キーワードで1位を獲得。総読者数は10万人を超える。現在はテレビやラジオ、美容誌などの各種メディアにも多数出演。執筆やプロデュース、コンサル、講師業など活動は多岐にわたる。第9回コスメコンシェルジュコンテスト金賞受賞。


美容迷子になる理由はシンプルです

その美容は何のため?

美容迷子になる大きな要因の一つは、自分が「なぜ美容をするのか」という目的がはっきりしていないことにあると僕は考えています。たとえば、

  • シミを取りたい(目的)→ レーザー治療を受ける(行動)

  • 大好きな服を着たい(目的)→ ダイエットをする(行動)

  • 将来海外で仕事をしたい(目的)→ 英語を勉強する(行動)

このように行動には必ず目的が伴い、目的によって「何をすべきか」が見えてくるわけです。

目的がない状態というのは、ゴールのないマラソンを永遠に走ろうとするのに似ていて、向かう先がわからなければ不安になるし、道にも迷ってしまう。美容も同じなんですよね。

「有名だから」「コスパがいいから」「◯◯さんが勧めてたから」は動機にはなっても目的とは少し違います。特に今は、自分で決めているように見えて誰かの意見が「自分の意見」になりやすい時代でもあると思います。

目的が曖昧なまま美容を頑張ろうとしても、基準がないので何を選べばいいのかわからず、あれこれ手を出してしまう→「何が正しいのか」「何が自分に合っているのか」がわからない。これが美容迷子のムーブメントなんです。

では、どうすれば美容迷子から脱出できるのか。答えはとてもシンプルで目的を持てばいいんです。具体的な例を挙げてみましょう。

5年後も若々しい肌をキープしたい(目的)
昔みたいな肌のハリがなくなってきたから(理由)

自分に必要なのはエイジングケアだ(方向性)

エイジングケアに特化した化粧品を探そう(行動①)
日焼け止めを塗ろう(行動②)
生活習慣を気をつけよう(行動③)

まず自分がどうなりたいのか、どんな肌悩みを解決したいのかを考えるところから始めるのがミソです。

そうすることで目的が明確になり、やるべきこと自分にとって本当に必要なことが何なのかが自ずと見えてきます。さらにもう一つポイントをお伝えしておくと、目的はより具体的にすることをおすすめします。たとえば「キレイになりたい」ではなく、「肌トーンを明るく見せたい」「毛穴レスな肌になりたい」というように自分にとっての「キレイ」という物差しを明確化することで、選択肢をかなり絞ることができます。

どうですか?意外と簡単ですよね。

同調圧力に便乗するのは楽なのかもしれませんが、同時に「自分らしさ」を失ってしまう原因になりかねません。

だからこそ、最初に「自分が何を解決したいのか」「美容を通してどんな自分になりたいのか」を明確にすることが、美容迷子にならないための第一歩といえるわけです。

情報過多は美容迷子のはじまり

美容の分野は常に新しい情報が登場し、トレンドも次々と仕掛けがされます。SNSやYouTube、美容誌、ブログなどを活用して美容情報を積極的に収集をしている人も多いのではないでしょうか。

確かに情報はたくさんあるほど安心感がありますが、記憶するための脳にも限界があることは知っておきたいところです。では“脳が太る”とどうなるのか。

まず情報の取捨選択がしにくくなるというのが一つ。さらにやる気やチャレンジ精神、創造性が芽生えにくくなると言われています。そうなると考えるのが億劫になって「目的」を考えるどころではなくなってしまいますよね。

ではどうしたらいいのか。僕のおすすめは、インプットした情報に対して「なぜ?」と深堀りすることです。情報を鵜呑みにするのではなく、理由を自分で考えたり、情報の裏にある背景などを読み解くことで自分に合う美容法がわかるようになります。

情報は、自分の血肉にしてこそ価値が生まれるものだと僕は思います。そのためにはまず情報を自分のアタマで考えて理解をし、「知識」にする。その知識を効率的に活用するため「知恵」にすることが大切です。

人の肌は千差万別だからこそ、自分なりの引き出しを持っておくことが美肌の最短ルートです。何より自分の軸を持っていれば、他者の意見に左右されないので、迷うこともありません。

一つの情報をチェックしたら一呼吸おいて、“ジブン時間”を作って知恵をたくさん集めてみてはいかがでしょうか。

「ときめき」が美肌をつくる

僕は常々美容には「ときめき」が大事だということをお伝えしています。いきなり何を言っているんだと思うかもしれませんが、いたって大真面目です。

これは僕の経験談なのですが、かけだしのころに肌がきれいな人の共通点をリサーチしていたことがありました。

共通点はいろいろあったんですが、中でも興味深かったのが「ときめき」を大切にする方が多いということです。わかりやすく言うと、他人に何と言われようと「自分の好き」をしっかりと持っている人、ですね。

例を挙げると、

・香りが大好き
・ずっと好きなブランドだから
・毎日使うのが楽しみだから
・肌の調子がずっといいから

という風に自分の価値基準を持っている人とも言い換えられると思います。

かくいう僕も普段使っているコスメは、自分がいいと思うもの、気分が上がるものしか使いません。その甲斐もあってか、肌トラブルはほとんど起きないですし、以前仕事で美容クリニックにご招待していただいたのですが、「施術するところがないですよ」と言われたくらいです。

最近では、心の状態によって健康にも影響が及ぼすことがわかってきてきました。ゆえに「ときめき」で選ぶことは、間接的に美肌づくりを手助けしてくれているのではと僕は考えています。

特にトレンドが先行する美容業界では、「これさえ使えば美肌になれる」といった情報が多く見受けられます。でも流行っているからといって自分がきれいになれる保証はどこにもありませんし、流行りに終わりもありません。

であれば、自分なりの価値観で選んでいくことが最終的に美肌の最短ルートだと僕は思います。

美容迷子から脱出するための処方箋

解決したい肌悩みやなりたい自分を考える

どんな肌質にも合う「万能な美容法」は存在しません。だからこそ、まずは自分の肌がどのような状態になることを目指しているのかを明確にすることが重要です。

例えば、「乾燥を改善して、しっとりとした肌を手に入れたい」「シミをなくして、透明感のある肌を目指したい」といった具体的なゴールがあれば、スキンケアの選び方や方法も自然と絞られてきます。

美容迷子から抜け出すためには、「自分は何を解決したいのか」を考え、明確な目標を持つことが不可欠です。それがはっきりしていれば、無駄なスキンケアアイテムや美容法に手を出すことなく、自分に必要なケアだけを選び取ることができるようになります。

毎日鏡を見る習慣をつける

どんなに良い美容法やアイテムを取り入れても、最終的には「自分の肌の変化」を知ることが重要です。

毎日鏡を見る習慣をつけることで、肌の状態を把握し、変化に気づくことができます。鏡を見ていると、「この部分はケアが必要だな」「このアイテムは効果が出ている」といった小さな変化を確認できるようになり、不要なケアに気づくこともできます。

美容は日々の積み重ねです。毎日鏡を見て自分の肌と向き合うことで、自分に最も合ったケア方法が見つかりやすくなります。

信頼できるアドバイザーを見つける

自分で試行錯誤しても、どうしても解決策が見つからない場合は、信頼できるアドバイザーを見つけるのも一つの手です。

美容のプロフェッショナルや、信頼できる友人など、自分の肌悩みをしっかり聞いて、最適な提案をしてくれる人に相談してみましょう。プロのアドバイスを受けることで、迷いを解消し、自分に合った美容法を見つける手助けとなることがあります。

まとめ

美容迷子から抜け出すためには、自分の肌に合った方法を見つけることが大切です。そのためにはまずは目的を明確にしましょう。情報に振り回されないようにしながら、自分の肌と向き合うこと。

必要であれば信頼できるアドバイザーの助けも借りながら、必要なケアを選んでいくことも選択肢の一つです。本記事が一人でも多くの方の美容ライフのお役に立てたら幸いです。


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