「ブルーオーシャン」と「ポジショニング」の先にある景色とは⁉
久しぶりにビジネス系のタイトルをつけてみました。
経営戦略というのは、常にアップデートを重ね、時代に即したカタチに変化していくものです。
何が正解か?なんてことは誰も分かりません。逆説的に、成功したケースが、その時代の最適解となるのです。
ですから、多少皮肉めいた文章になってしまいますが、「ノーベル賞」には「経済学賞」というモノがあります。
厳密に言うと、「物理学賞」や「化学賞」とは、同じ「ノーベル賞」の名であっても毛色が違うのですが…それは説明が長くなるので省きます(笑)。
とは言え、権威ある賞ではあるのですが、経済学賞を受賞した理論で、経営を推し進めても、実際には倒産された企業など、数多く存在しています。
それは、「机上の空論」であったということではなく、それだけ時代の潮流が速く、一つの理論が恒久的に通用するモノではないという意味です。
ですが、いくつかの理論は、今なお支持され、その効力が認められています。
今回は、その中でも「ブルーオーシャン戦略」と「ポジショニング理論」を中心に、個人的な意見を述べていこうと思います。
あまり難しい話にするつもりはないので、ビジネスに興味がない方も、肩の力を抜いて読んでいただけたら幸いです。
それでは、今回も最後までお付き合いいただければと思います。
ーーーーーーーーーー
「ブルーオーシャン戦略」とは?
実は、過去の記事でも、「ブルーオーシャン」と「ポジショニング」の掛け合わせについて、サラッと書いているのですが、ここでは「そもそも、ブルーオーシャン戦略って何?」について、簡単に説明したいと思います。
すご~くざっくり言うと「誰もやっていないことをやろう」です(笑)。
例えば、マンガやゲームの世界では、一昔前までは「勧善懲悪」が主流でした。
「正義は必ず勝つ‼」という話ですね。
ですが、この一方的な価値観の押し付けが、子供の成長に悪影響を及ぼす危険があるのでは…?などといった批判的な意見もあったりして、次第に「どちらも己の信じる正義を胸に戦う」という構図が一般化してきました。
この流れにより、ストーリー展開が勢いだけでは成り立たず、整合性を図る必要が増す中で、ストーリーが厚みを帯び、かつてよりも、非常に複雑な世界観を持つようになりました。
つまり、「マンガやゲーム」といった領域において、新たなジャンルを創出したことにより、新しいファン層(消費者)が顕在化したということです。
これが、「ブルーオーシャン戦略」の簡単な説明となります。
ーーーーーーーーーー
「ポジショニング理論」とは?
いわゆる「未開の地を切り拓く」という「ブルーオーシャン戦略」に対し、「ポジショニング理論」とは、どんな理論なのでしょう?
こちらも、ざっくり説明しようと思います。
…なんか、1年以上前の記事を持ち出すのは、非常に恥ずかしいものです(笑)。
例えば、「多機能かつ洗練されたデザインで、クリエイター魂を揺さぶるタブレットと言えば?」との問いに、あなたはどう答えるでしょうか?
「洗練されたデザイン」「タブレット」といったキーワードから、「ipad」を連想された方が多いのではないでしょうか?
これは、「タブレット」という商品の中で、「ipad」が「洗練されたデザイン」という「ポジション」を確立しているからです。
つまり、「競合との明確な違いを打ち出す」ことが「ポジショニング理論」ということになります。
…分かりにくかったら、ゴメンナサイね( ̄▽ ̄;)。
ーーーーーーーーーー
統合的理論
どちらに優位性があるかによって、戦略は変化すると思いますが、どちらのケースも簡単に想像してみましょう。
「ブルーオーシャン戦略」に優位性がある場合、市場の独占化が可能となるでしょう。
ちょっと話がズレてしまう例ですが、企業名をいうのは商標権において「先願主義」が採用されています。
「先に届け出たもの勝ち」です。
あり得ないことですが、PCのモニターなどを製造販売する企業が「モニター&ディスプレイ」という企業名をつけたとします。
すると、それ以降の「出力結果を画面表示する装置」を製造販売する企業が参入した場合、企業名が制限を受けた状態で販路を切り拓いていかなければなりません。
これは、圧倒的に不利ですよね?
このように、新しい市場を見つけることで「先発優位性」が働き、「ポジショニング理論」を用いなくても、ある程度の市場独占は叶ってしまいそうです。
もっとも、「独占禁止法」に引っかかりそうですが(笑)。
ーーーーーーーーーー
では、「ポジショニング理論」が優位な状況ではどうなるでしょう?
こちらのケースでは、市場の独占化には至らないでしょう。
というもの、「ブルーオーシャン戦略」が「先発優位性」を持つのに対し、「ポジショニング理論」とは、その「先発優位性」に対しての対抗策であるからです。
よって、ここでは、すでに大手の強力な競合がいる前提で進めていきます。
さて、いよいよ「レッドオーシャン」の登場です。
「レッドオーシャン」とは、「大小さまざまな競合他社で溢れ返った市場」のことを指します。
競合他社が多いということは、自社利益を得にくい環境だということでもあります。
ですから、「ブルーオーシャン戦略」というのは、一時的に飛びつく企業も多かったのですが、そこには落とし穴も点在していました。
見つけたはずの「ブルーオーシャン」が「水たまり」程度の市場しかないということもあったのです。
要するに「二ッチ過ぎて消費者が少なすぎた」ということです。
ーーーーーーーーーー
「レッドオーシャン」に話を戻しますが、「競合他社が多い」ということは、消費者も多いため、枯渇するリスクが「ブルーオーシャン」に比べ下がります。
これは、すでに顕在化している消費者だけでなく、潜在的な消費者層がいる可能性も秘めているからです。
もし、顕在化している消費者層が「氷山の一角」に過ぎないのだとしたら、どうでしょう?
「ポジショニング」によって、「レッドオーシャン」内の一定領域に確固たる陸地(拠点)を設置することで、「レッドオーシャン」だと思っていた広大な海の中から、自社のみがたどり着ける「ブルーオーシャン」を探し当てる可能性もあるということになります。
これは「二段構えの戦略」として、大きな強みとなり得ると、私は考えています。
少し視点を変えると、競合他社がひしめき合っている状況は、新規参入の障壁として効果があるということでもあります。
ある程度、その海を知り尽くし、自社の強みを理解した上で打ち込んだ楔のような「ポジショニング」。
まさか「レッドオーシャン」内に「ブルーオーシャン」が存在するなんてことは、新規参入者には想像もつかないでしょう。
実は、この領域こそが、言うなれば「真なるブルーオーシャン」とも呼べるものなのではないでしょうか?
ーーーーーーーーーー
ということで、いかがだったでしょうか?
つい先日、転職先の代表と「サシ飲み」してきたのですが(言い方w)、ビジョンや経営戦略について、4時間にわたって意見交換をしてきました。
広い意味で「スタートアップ企業」であり、「ブルーオーシャン開拓企業」でもあるので、どこを掘っても何かは出てきます(笑)。
そして、非常に参入障壁の高い領域のため、打ち手を外さなければ、利益は十分得られるでしょう。
…泳ぎ疲れなければ(;´・ω・)。
まあ、このどうなるのか分からない感じが面白そうで二つ返事で参加したのですが、今後どうなるかは、また追って記事にしようと思います。
ーーーーーーーーーー
長くなってしまいましたが、最後までお読みいただきありがとうございました。
今回の投稿は以上です。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?