「何者でもない人」が「何でも屋さん」になった話
自分に自信を持てることは、それだけで才能である。
多くの成功者たちは、人生の分岐点で自らを信じ、突き進んだからこそ成功者なのだ。
だが、たとえ自信があっても、数多くの要素が時勢と合致しなければ、そこに成功はない。
まずは自信を持てる自分で在ること。
それが、より多くの才能を開花させるのである。
…と、私は考えています。
しかし、現実の私は自分に自信がありません。
何かを成したわけでもないし、何かを貫き通したわけでもない。
名声も肩書も、およそ社会的地位とは無縁な私に、果たして価値などあるのだろうか…?
…まあ、そう思いながらも、そんな思いをひた隠し、生きている日々。
そんな何者でもない私が、今は多くの方と接し、多くのことを伝えている。
違和感でしかない毎日が、いつかは日常となるのでしょうか?
ということで、今回は珍しく募集中のお題に沿って、書いてみようと思います。
最後までお付き合いいただけると幸いです。
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さて、過去記事には幾度となく書いていることですが、私の経歴はグチャグチャです(笑)。
工業高校を卒業し、デザイン系専門学校を中退し、アルバイトや派遣労働者を経て一般就職し、ジョブホッパーとなって職を転々とし、製造業に就き、IT系の大学に社会人大学生として入学し、今は障害者福祉関連のスタートアップ企業に勤めています。
現在、福祉系の大学に入学願書を出しているので、その大学から合格通知が来れば、今後も確実にグチャグチャ加減は増すことでしょう。
今の会社に転職して良かったことだけを書くのも考えましたが、数多くの職種を(アルバイトも含めますが)経験していることが、今となって非常に役に立っていることもあるので、そのあたりも触れながら書き進めようと思います。
私の周囲だけの話かもしれませんが、転職は経験すれども、一つの業種内で転々とされる方も多いようです。
自分の特性をしっかりと理解されたうえで、そのような職歴の方であれば、着実にキャリアアップを重ねていけるのでしょうが、そうでない方もいるように感じています。
例えば、学生時代にアルバイトで飲食業に従事した経験から、就職先も飲食店を選ばれる方は多くいらっしゃることでしょう。
聞けば「人と話すのが好きなんです」「人の笑顔を見るのが好きなんです」という理由の方もいましたが、それは飲食業だけに与えられたモノではありませんよね。
一つの職種で勤め上げることは、大変に素晴らしいことだと思います。
しかし、そのような(一つの会社で定年退職までされた)職歴の方の中には、「もっと違う人生もあったのではないか?」と振り返る方もいらっしゃいます。
もちろん、「たられば」の話ですから確かめようもないことなのですが…。
一度きりの人生をどのように歩むのか?
私の場合は結果論ですが、数多くの職業に触れることが出来た経験は、非常に大きく、今の私にとって欠かせない要素であり、自信の源泉となるものです。
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人生の中で「転ずる」という行為は、後の人生を大きく左右するものですから、慎重に熟考し、ときには一気呵成に、決断する勇気が求められます。
この「決断する勇気」と、決断の結果「自分の選択に責任を持つ」体験ができること、それが何よりも先に「転職してよかったこと」に挙げるべきことだと思います。
子供の頃、「転ずる」という行為を自分の意思で行うことは難しく、両親の意思決定に従うしかないのが一般的です。
「転校」「転籍」「転居」などですね。
そう考えると「転職」という行為は、社会人に認められた権利であると考えることが出来ますから、やむを得ず…ではなく、自由意志のもとに行われるのが自然なのかもしれませんね。
「決断する勇気」も「自分の選択に責任を持つ」も、極論を述べれば、一生のうちに一度も体験せずとも人生を終えることは出来るでしょう。
しかし、人間が成長をするには、どちらも欠かせない要素だと思います。
例えば、異性に告白やプロポーズをするとき、高確率で良い返事が期待できると分かっていても、100%成功する保証がない限り、緊張で鼓動は高まり、頬は紅潮し、言葉を失くしてしまったかのように呂律が回らなくなることもあるはずです。
そんな普段とは違う状態から、自分の望んだ方向に人生を進めることが出来たとき、人は大きな喜びと達成感を得ることでしょう。
実は、転職時に未来について楽観的になれるか悲観的になるかは、過去に「決断する勇気」や「自分の選択に責任を持つ」体験をして、人生が好転したことの有無が影響しています。
つまり、「あのときみたいに上手くいくはず‼」と考えるか、「あのときみたいに失敗したらどうしよう」や「初めてのことで不安しかない…」と考えるか、ということです。
過去の小さな体験や経験が、その後の人生を左右するといった考え方は、キャリア理論において「計画的偶発性理論」や「キャリア・カオス理論」として、学術研究の対象ともなっています。
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私の人生は、ことごとく思い通りに行かないモノでしたし、きっと今後も思い通りに進むことはないでしょう。
しかし、「決断する勇気」や「自分の選択に責任を持つ」ことの大切さを知ってからは、順調な人生を歩んでいるように感じます。
これらの過去記事には、現在の私に至る人生行路の一部を書き綴っています。
思考と行動を止めることなく歩み続けた先に、今の職場は存在します。
趣味程度にしか考えていなかった大学での学びや保有資格が、これほど役に立つ日が来るとは思いませんでした。
自分にとって恥ずべき過去だと思っていた、ジョブホッパーとして様々な職種を経験したことが、これほど役に立つ日が来るとは思いませんでした。
「転ずる」という行為は、後の人生を大きく左右するものですが、決して前後を分断しているワケではなく、すべてはつながっているのだということです。
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私は現在、社内インフラを整備しながら、キャリアカウンセリングをしつつ、ライフコンサルティングも行い、さまざまな企業にお邪魔し、多くの福祉事業所に足を運びながら、障害を持つ方々の直接支援も行っています。
障害者が企業に雇用され社会進出するために、支援者は福祉の視点とビジネスの視点の両方を持つことが必須です。
福祉の視点で障害者をケアし、ビジネスの視点で障害者に働く意義を知ってもらうためです。
障害者の特性によって働ける環境は変化しますが、どのような特性がどのような職種とマッチするのかは、私のように多職種を経験したものでないとピンと来ない部分も多くあります。
それは長所だけでなく、短所がどのように影響するのかということも…。
今でも感じていますが、自分の過去の経験がこれほどまでに合致することは、他の職種、他の職場ではありえないでしょう。
そんな会社に出会えたのもまた、自ら行動した結果なのです。
というのも、今の経営者とは、資格を取得するための養成講座でたまたま出会い、たまたま私が講座のメンバーのまとめ役を買って出て、たまたま私の退職する意思が固まっていて、たまたまタイミングが合う日にビジネスプランについてアレコレ談義した結果、たまたま誘われたのです(笑)。
こんなこともあるんだなぁ…と、時折、その経営者の方と笑い話をすることがあります。
過去の転職と、今回の転職の大きな違いは、自ら決断したかどうかです。
今の働き方になったのは、自ら選択したからです。
もしかしたら、それらの行動を勇気と呼ぶのかもしれませんが、これは偶然ではなく当然の帰結だと受け止めている自分がいます。
今、ここにいるのが、自然だと感じられること。
そう感じられれば、きっと、その転職は良かったのだと思います。
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ということで、最後までお読みいただきありがとうございました。
今回の投稿は以上です。