【最適マッチング💖】労働市場均衡の軌跡から導かれるヘドニック賃金関数:労働経済学🔥No.9
【労働経済学】シリーズにおいては
私が現在学習している内容である
「ミクロ経済学・労働市場の分野」について
アウトプットしていきたいと思います👍
今回の記事は「労働市場理論の応⽤🔥」
について解説していきたいと思います
考えていきたいテーマは、以下の通りです📝
「賃⾦格差の経済理論 」について
2 つの賃⾦格差を取り上げてることで
経済理論によるアプローチによって解説したいと思います
労働経済について知見を深めることは
皆さんの生活と切っても切れませんよね😊
今回はこのような内容について
最低限の知識を会得しましょう
静学的労働経済モデルの概要🔖
静学的労働経済モデルを使って
様々な社会問題、企業行動に関するトピックを経済学的に考えていきたいと思います
⼈々は、所得によって実現する財・サービスの消費と余暇の消費の両方から満足を得ると仮定します
また、個⼈は消費財の消費が多いほど
そして、余暇時間が多いほど、満⾜度が⾼くなると仮定しましょう
満⾜度あるいは幸福度を効⽤と呼び
各個⼈の行動が次のような
効⽤関数の最大化問題に直面しているとします
ただし、この個人が行動するには
2つの制約があります
①時間制約⏰②予算制約💴です
これらの制約の下で、効用最大化を実現するように行動するという問題を考えることこそ、静学的労働経済モデルなのです
説明に登場する記号や定義は
以下の通りとします
$$
Endogenous Variable of the Model\\
Leisure: ℓ \\
Consumption: C\\
Labor supply: L\\
$$
$$
Exogenous Variables of the Model\\
Wage: w\\
Price: p, where [ p=1] \\
Reservation price : P^r\\ \\
Time: T \\
Wealth Asset \\ or Non-working income: I \\
Grant: G
$$
$$
Utility Function: U(C,ℓ)・・・①\\
\\ \\
where the Marginal Utility \\= \frac{ ∂ U(C,ℓ)}{∂C} >0 , \frac{∂U(C,ℓ)}{∂ℓ}>0\\
\\two times differential \\ \frac{∂''U(C,ℓ)}{∂ (C or ℓ) ''}<0
$$
$$
Time Constraint:L + ℓ≦T \\
Budget Constraint: C ≦w ( T-ℓ) + I・・・②
$$
$$
Static Labor Supply Model\\ \\
Max: U ( C, ℓ )\\s.t C ≦w (T-ℓ) + I ・・・③
$$
$$
Labor Demand Function : L^D(w)\\
Labor Supply Function : L^S(w)\\
Social insurance premium: t \\
\\
The elasticity of labor demand\\
ε_D =\frac{ΔL/L}{Δw/w}\\ \\
=\frac{L}{Δw}\frac{w}{L}\\
\\
The elasticity of labor supply\\
ε_{L^S} =\frac{ΔL/L}{Δw/w}\\ \\
=\frac{ΔL}{Δw}\frac{w}{L}\\
\\
The elasticity of ubstitution\\
σ=\frac{[d(K/L)/(K/L)]}{[d(w/r)/(w/r)}\\ \\
=\frac{[%change in K/L]}{[%change in w/r]}
$$
この問題について考えていきたいと思います
参考資料は、以下の通りです
労働環境と賃⾦格差💫
以下では、賃金格差の経済理論について
現実社会に存在する2 つの賃⾦格差を取り上げたのち、経済理論によるアプローチを一緒に考えていきたいと思います
現実社会には、①労働環境と賃⾦格差
②男⼥間の賃⾦格差が代表的な賃金格差として存在すると思います
今回は①の労働環境と賃金格差、というテーマについて言及したいと思います📝
補償賃⾦差の理論
これまでの議論でも学習したように
仕事内容や労働者が同質的であれば
競争市場均衡は単⼀の賃⾦をもたらすことになります📝
しかし、実際に社会を俯瞰すると
労働者の技能や仕事の内容は異質であり、賃⾦も異なっていることが見受けられます
この原因として、危険性や快適性など、賃⾦以外の仕事のアメニティ (amenity)が存在していることが想定されます
このような要因を検討した結果、賃⾦格差は賃⾦以外の仕事特性によって補償されるという考え⽅は「補償賃⾦差」(Compensating Wage Differentials) と呼ばれています
アダム・スミス『国富論』(1976 年)より
「賃⾦を含めた」ある
特定の仕事のアメニティを求めます
職場環境の悪い仕事であれば、労働者をひきつけるために相対的に⾼い賃⾦を提⽰することもあるでしょう
職場環境の良い仕事であれば、相対的に低い賃⾦でも労働者を採⽤できる可能性が相対的に高くなるのです
したがって、このような特定の仕事のアメニティを労働者の意志決定において導入した際に、市場均衡では賃⾦を含めた仕事の長所や短所が等しくなる、ということが想定されますね
賃⾦を価格指標として、企業と労働者の組み合わせがランダムに
決まるという古典的な市場均衡モデルとは異なる点にご留意ください
前回のおさらい📝
前回の記事はこちらになります
一旦、ここまでのモデルを
整理しておきましょう💖
$$
Employee's Utility Function\\
U = f ( wage, injury )\\ \\ \\Prob(ρ): Injured Probability 0≦ρ≦1 \\ \\
\frac{\partial U(w ,i )} { \partial wage} >0 , \frac{\partial U(w ,i )} { \partial injury } <0
\\ \\Production Function\\
Safety Working Environment\\
q_s = MPL_s\times{N^*}…(1) \\ \\
Dangerous Working Environment\\
q_d=MPL_d\times{N^*} …(2)\\ \\
where, Marginal Productivity of Labor \\
MPL_d > MPL_s
\\ \\
Profit Function \\
Safety Working Environment \\
π_s = p MPL_s \times{N^*} - w_s N^* …(4) \\ \\
Dangerous Working Environment \\
π_d = p MPL_d\times{N^*}- w_dN^* …(5)
$$
$$
Profit per Employee\\ \\
π/N ≡θ=p MPL_d - p MPL_s \\ \\
\\
the case when\\
θ< w_d - w_0 \\⇒Safety Jobs will be offerd. \\ \\
\\On the other hand\\
θ> w_d - w_0\\
⇒Dangerous Jobs will be offerd.
$$
また、前回は、賃⾦と仕事特性に関する⼀般モデルについて解説しました
負傷確率が連続的なケースを想定し
職場の負傷確率ρは、0≦ρ≦1であるとします
危険職に就きたいと考えている労働者の無差別曲線についても考察しました
①無差別曲線の傾きが、留保価格になっていること
②労働者の無差別曲線の傾きが急ということはリスク回避的志向が強いというインプリケーションを得ることができましたね
また、企業の⽣産における賃⾦と仕事特性についても確認し、企業の等利潤曲線の導入並びにその特徴についての解説を試みました📝
ここまでを前回のお復習いとしましょう💖
賃⾦とリスクの組み合わせに関して
様々な効⽤を持つ労働者と、様々な⽣産技術を持つ企業が労働市場で出会うことになります
無差別曲線と等利潤曲線が接する点で
危険へのリスク許容度や職場環境の危険度の
異なる労働者と企業の両者がマッチングした点を観察していくことにしましょう
リスク回避的な労働者 A は均衡点P_Aで⽐較的安全な仕事を提供する X 社と
⽐較的リスクを気にしないr労働者Cは、Pcで危険な仕事を提供するZ社とマッチングすることになります
この時観察される賃⾦格差が
負傷リスクProb(ρ)を補償する補償賃⾦差と
いうことになるのです
市場が労働者を企業に振り分けて均衡するという考え⽅にも続いていますから、これまでみたベーシックな市場均衡とは異なる理論であることはとても新鮮なように思えます💖
労働市場均衡とヘドニック賃⾦関数
様々な市場均衡点を結んだものをヘドニック賃金関数といます
労働者はリスク回避的志向を持っており
企業は安全対策に費⽤がかかるという仮定から
ヘドニック賃⾦関数は右上がりの曲線で表記されます
各均衡点におけるヘドニック賃⾦関数の傾きはそれぞれの労働者の留保価格を表している点も興味深い経済分析になりますね
今回の解説はいかがだったでしょうか?
次回も引き続き、この賃金格差というテーマに対する市場均衡とヘドニック関数の関係性について確認したいと思います
労働経済学を理解することで、世の中の問題
ひいては、自分自身の労働環境について
法的な制度や基礎的な経済学の概念から考えることができるようになると思います
なぜ、労働問題が発生するのでしょうか?ということを心得ておくだけでも
何かビジネスや生活において有利になることは間違いないと考えます
今後とも何卒よろしくお願い申し上げます💘
マガジンのご紹介🔔
こちらのマガジンにて
エッセンシャル経済学理論集、ならびに
【国際経済学🌏】の基礎理論をまとめています
今後、さらにコンテンツを拡充できるように努めて参りますので
今後とも何卒よろしくお願い申し上げます📚
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