【支配戦略均衡の実現🌈】環境汚染問題をゲーム理論から考察してみた:ミクロ経済学 ゲーム理論 No.4
Introduction:ゲーム理論から経済学を理解したい💝
経済学部に通う私も
いよいよ大学最終年になり
学問に全力を注ぐ時間も限られてきました👍
「知は力なり」という言葉を信じて
残りの大学生生活を満喫したいと思います
学部レベルのミクロ経済学は
個人的によく理解できたつもりです
しかしながら、本当の経済の動向を理解するには、学部レベルの知識ではお話になりません
だからこそ、ミクロ経済学におけるゲーム理論という分野を自習したいと思います
私は大学院進学を検討していた時期もありましたが、いろいろな要素検討の結果、学部での卒業ならびに社会で勝負することを決断しました
何事もアウトプット前提のインプットが
大事であると、noteで毎日発信してきました
これは、どのような内容で
あっても当てはまります👍
先行研究の論文を一概に読んでも
記憶に残っていなかったり
大切な観点を忘れてしまっていたりしたら
学習の進捗は滞ってしまうと思います
だからこそ、この「note」をフル活用して
自分の知識を1%でも、定着させ
誰にでもわかりやすい解説をアウトプットできるように努めていきたいと思います
私がこれからアウトプットする
ミクロ経済学におけるゲーム理論の学習記録を
どうぞご愛読ください📖
ミクロ経済学:ゲーム理論について✨
ゲーム理論(game theory)とは
社会や自然における複数主体が関わる意思決定の問題や行動の相互依存的状況を数学的な数理モデルを用いて研究する学問であると
大学の講義で学びました📝
ちなみに数学者ジョン・フォン・ノイマンと経済学者オスカー・モルゲンシュテルンの共著書『ゲームの理論と経済行動』(1944年)によって誕生した、と言われています
この投稿を作成するに上で
参考資料はこちらになります📝
ゲーム理論の概要
皆さんは「ゲーム」と言われたとき
どのような状況を思い浮かべるでしょうか?
囲碁・将棋、トランプ、サッカーや野球
テレビゲームなど人それぞれであると思います
いずれも対戦相手がいて、勝ち負けなどの何らかの結果があるという点は共通と思われます
今後私がアウトプットしていくなかで展開されるゲーム理論のゲームも同様です
すなわち、相手がいて結果が決まるという状況を数理的に分析する分析手法がゲーム理論であると呼べるかもしれないです📝
このようなゲーム理論の基本的な概念と応用例をシリーズ化し、アウトプットしていきたいと思います🔥
ちなみに、現在の記事はこちらになります
ゲーム理論の概要をまとめておりますので
お復習いにご活用ください📝
【戦略的環境を生きる🔥】わたしたちはどう意志決定をすれば、勝てるのか?:ミクロ経済学 ゲーム理論 No.1
【楽しく学ぶ🎮】戦略系ゲームの基礎構造とナッシュ均衡解の存在:ミクロ経済学 ゲーム理論 No.2
【最適解を探せ!】マンション住民による冷房温度調整ゲームの解説🍧:ミクロ経済学 ゲーム理論 No.3
戦略形ゲームの応用例
前回の投稿では、こちらのゲームについて解説いたしました
このゲーム理論の章では、具体的な問題演習より、「面白く」かつ「わかりやすく」お伝えすることを試みたいと思います
生産活動と湖の汚染:ジレンマ型のモデル🌟
以下では、次のような環境問題をゲーム理論の考え方を使って解説していくことにします
湖の周辺に n 個の工場を有する企業が生産活動をしている状況を想定します
それぞれの工場は、湖水を利用して生産を行い、その後に廃水を湖に流すものと考えてください📝
ここで、各工場の経営者は工場廃水の浄化装置を設置する (C) か、しない (D) かのいずれかを選択をしなくてはいけない状況にあるとしましょう
つまり、各企業が直面している戦略集合は
Xi = {C, D} となるということです🙌🏻
ただし、装置の設置には
総額Aの費用がかかります
そして、実際に廃水を浄化するには浄化装置をつけていない工場の数 (これをkとおく) に
比例して費用がかかることになりますので
その限界費用をLとおくことにしましょう
したがって、各工場の費用は、その企業の経営者が選択した戦略に依存しますから工場 i は
以下のような費用関数(1)に直面していることが考えられます
$$
Cost Function\\ \\c_i(x_1,\cdot\cdot\cdot,x_n)\cdot\cdot\cdot(1)\\ \\c_i(x_i)=\begin{cases}
A+k_iL &\text{if } x_i=C \\ \\
(k_i+1)L &\text{if } x_i=D
\end{cases}\\ \\
\\※L < A < nL \\ \\where,X_i= \{ C,D\}
$$
補足説明を致しますとki は i を除いて
浄化装置をつけていない工場の数を表しています
よって、kLが湖の浄化装置を実際に稼動させる(可変)費用となります
なお、費用に関して、L < A < nL を仮定している点にご留意ください😊
通常の利潤最大化問題(⇔費用最小化問題)と同じように考えるため、利得関数をui(x1,...,xn) = −ci(x1,...,xn) ・・・(2)式と考えることにします
$$
u_i(x_1,...,x_n) = -c_i(x_1,...,x_n) \cdot\cdot\cdot(2)
$$
すると、このゲームのナッシュ均衡戦略の組はどのようになるでしょうか?
$$
u_i(\cdot\cdot\cdot,D,\cdot\cdot\cdot)-u_i(\cdot\cdot\cdot,C,\cdot\cdot\cdot)\\ \\=-(k_i+1)L-(-A-k_iL)\\=A-L >0\cdot\cdot\cdot(3)\\ \\\to u_i(D)> u_i(C)\\ \\Strategy D is\\"Dominant" Strategy !!\\ \\\therefore (D,\cdot\cdot\cdot, D) is Nash Equilibrium.
$$
(3)式より、企業にとって
浄化装置を設置"しない"という戦略 D が
支配戦略となっていることがわかります
ナッシュ均衡の存在定理のひとつにあるのですが、支配戦略均衡は、ナッシュ均衡であるというゲーム理論の定理も存在していることを抑えておいてください!!
したがって、この湖の水を利用して生産活動を行う企業n社にとって、(D, . . ., D) が
唯一のナッシュ均衡になるという事態が発生してしまうのです
このゲームのインプリケーションとしては
以下のことが述べられます
ここの企業がそれぞれ最適化行動を取った
帰結として全体では望ましくない結果を
招いてしまう状態が均衡点として実現して
しまうというジレンマ型の戦略系ゲームであるということです📝
本日の議論は、ここまでとします🙌🏻
次回も引き続き、より具体的なトピックとそれに対応するゲーム理論を取り上げていきたいと思います
ぜひ、今後の「ミクロ経済学:ゲーム理論」の投稿を楽しみにしていただけたら幸いです💝
付録:私の卒論研究テーマについて🔖
私は「為替介入の実証分析」をテーマに
卒業論文を執筆しようと考えています📝
日本経済を考えたときに、為替レートによって
貿易取引や経常収支が変化したり
株や証券、債権といった金融資産の収益率が
変化したりと日本経済と為替レートとは
切っても切れない縁があるのです💝
(円💴だけに・・・)
経済ショックによって
為替レートが変化すると
その影響は私たちの生活に大きく影響します
だからこそ、為替レートの安定性を
担保するような為替介入はマクロ経済政策に
おいても非常に重要な意義を持っていると
推測しています
決して学部生が楽して執筆できる簡単なテーマを選択しているわけでは無いと信じています
ただ、この卒業論文をやり切ることが
私の学生生活の集大成となることは事実なので
最後までコツコツと取り組んで参ります🔥
本日の解説は、ここまでとします
今後も経済学理論集ならびに
社会課題に対する経済学的視点による説明など
有意義な内容を発信できるように努めてまいります🥺
マガジンのご紹介🔔
こちらのマガジンにて
卒業論文執筆への軌跡
エッセンシャル経済学理論集、ならびに
【国際経済学🌏】の基礎理論をまとめています
今後、さらにコンテンツを拡充できるように努めて参りますので、今後とも何卒よろしくお願い申し上げます📚
最後までご愛読いただき誠に有難うございました!
あくまで、私の見解や思ったことを
まとめさせていただいてますが
その点に関しまして、ご了承ください🙏
この投稿をみてくださった方が
ほんの小さな事でも学びがあった!
考え方の引き出しが増えた!
読書から学べることが多い!
などなど、プラスの収穫があったのであれば
大変嬉しく思いますし、投稿作成の冥利に尽きます!!
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今後とも何卒よろしくお願いいたします!
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