【保安管理技術用語集⑾💚】LPガス戸別供給方式（家庭用）とは、どのような仕組みになっているのだろうか？🏡：高圧ガス第二種販売主任者試験対策 No.31
前回の復習✨
【試験対策】保安管理技術用語集📝
今回から、いちど勉強の原点に戻り
試験対策の一歩目として、用語の学習
を進めていくことにしようと思います。
今後、過去問の演習効率を上げていくために
いまは用語から丁寧に学習していきます👍
戸別供給方式(家庭用)の設備🏡
戸別供給方式とは、家庭にLPガス容器を設置して供給する供給方式です。
一般家庭向けLPガス供給の中心的な供給形態で、家庭でもっとも一般的な供給方式です。
戸別供給方式では、各戸にLPガス容器を設置し、容器に充填されたLPガスを家に引き込んで使用します。
容器の種類は、20kg・50kg入りが一般的で、ガス供給会社がコンピュータで残量を管理しています。
そのため、プロパンガスが切れる前にガスの供給を受けることができ、消費者は残量を気にすることなく生活することができます。
また、必要な場所に持ち運べるため、簡単に設置することも可能です。
使用量は、消費先に設置されたガスメーターでカウントされます。
1. 概要
LPガス（液化石油ガス）戸別供給方式は、家庭用のガス消費設備にLPガスを供給するシステムです。通常、LPガスはボンベから各家庭に供給され、ガスの圧力や流量は安全に管理されています。戸別供給方式は、各家庭ごとに設置されたガス設備に対し、必要なガス量と適切な圧力で供給を行います。
2. 圧力損失
圧力損失は、ガスが配管を通過する際に生じる圧力の低下です。配管の長さ、直径、ガスの流速によって圧力損失は異なり、ガス消費量が増えると圧力損失も増加します。圧力損失が大きいと、ガス機器が正常に動作しなくなる可能性があります。
3. 最大ガス消費量（戸別）[kW]
最大ガス消費量とは、各家庭で同時に使用されるガス機器の合計消費量の最大値を示します。ガス供給システムは、これを基に必要なガス供給能力を設計します。家庭でのガス使用量が最大になる状況を想定し、十分な供給が可能であることが重要です。
4. 自動切替式調整器
自動切替式調整器は、ガスボンベが空になった際に自動的に予備のボンベに切り替える装置です。この装置により、ガス供給が途絶えることなく安定して行われます。LPガス供給システムの信頼性を向上させるために重要な役割を果たします。
5. 連結用高圧ホース
連結用高圧ホースは、ガスボンベと調整器をつなぐホースです。高圧に耐える構造になっており、安全なガス供給を確保します。このホースが劣化したり損傷したりすると、ガス漏れなどの危険があるため、定期的な点検と交換が必要です。
6. 電気式ダイヤグラム式自記圧力計
電気式ダイヤグラム式自記圧力計は、ガスの圧力を連続的に測定し、データを記録する装置です。電気的に圧力を感知し、グラフやデジタル表示で圧力変動を監視することができます。圧力の変動や異常を早期に検知するために使用されます。
7. 機械式自記圧力計
機械式自記圧力計は、ガス圧を機械的に測定し、その変動を記録する装置です。バネやダイヤフラムを利用して圧力を感知し、記録用紙やインクペンを用いて圧力の変動を可視化します。電気を使用しないため、停電時にも使用可能です。
まとめ
LPガス戸別供給方式の理解には、各機器の役割とその相互関係を把握することが重要です。
これにより、ガス供給の信頼性と安全性が確保され、家庭でのガス使用が安定して行えるようになります。販売2種の資格試験では、これらの知識を確実に身につけることが求められます。
LPガス戸別供給方式（家庭用）とは、液化石油ガス（Liquefied Petroleum Gas, LPガス）を家庭ごとに個別に供給するシステムを指します。
この方式は、日本を含む多くの国で一般的に採用されており、都市ガスが敷設されていない地域や、都市ガスと比較してエネルギーの独立性が求められる場所で広く利用されています。
LPガスは、プロパンやブタンを主成分とするガスで、ボンベやタンクに高圧で液化された状態で貯蔵されています。
戸別供給方式では、このLPガスを各家庭の敷地内に設置されたボンベやタンクから供給します。
供給システムは、ガスボンベ、調整器、供給管、ガスメーター、および家庭内のガス器具から構成されています。
具体的な供給の流れとしては、まずLPガスはボンベやタンクから高圧の状態で供給され、調整器によって家庭で使用可能な圧力に減圧されます。
この調整器には、ガスが不足した場合に自動的に予備のボンベに切り替える自動切替式調整器が含まれることが多いです。
これにより、ガスの供給が途切れることなく、家庭内でのガス器具の使用が安定して行えるようになっています。
また、各家庭のガス消費量を計測するために、ガスメーターが設置されています。これにより、使用したガス量に基づいた料金の計算が行われます。
また、供給システム全体の安全性を確保するために、連結用高圧ホースや自記圧力計（電気式または機械式）が使用され、ガスの圧力や流量の変動が常に監視されています。
LPガス戸別供給方式は、都市ガスに比べて導入コストが低く、柔軟な設置が可能であるため、広範な地域で利用されています。
また、災害時におけるガス供給の独立性が高く、緊急時にも安定したエネルギー供給が可能であるという利点もあります。
そのため、特に家庭用エネルギー供給においては、重要な役割を果たす供給方式となっています。
【復習】LPガス(プロパン、ブタン)の完全燃焼と性状比較🌟
液化石油ガス（LPガス）は、主にプロパン（C₃H₈）とブタン（C₄H₁₀）で構成されています。
それぞれの燃焼時の化学反応式、燃焼性状、及び性質を以下に詳細に解説します。
1. 化学反応式
プロパン (C₃H₈) の完全燃焼:
$$
\\\text{C}_3\text{H}_8 + 5\text{O}_2 \rightarrow 3\text{CO}_2 + 4\text{H}_2\text{O}
$$
ブタン (C₄H₁₀) の完全燃焼:
$$
\\\text{C}_4\text{H}_{10} + 6.5\text{O}_2 \rightarrow 4\text{CO}_2 + 5\text{H}_2\text{O}\\
\\
$$
これらの反応式は、プロパンおよびブタンが酸素（O₂）と反応し、二酸化炭素（CO₂）と水（H₂O）を生成する完全燃焼を示しています。
2. プロパンとブタンの性状の比較
a. 化学構造と物理的性質:
プロパン (C₃H₈):
構造：プロパンは3つの炭素原子と8つの水素原子から構成される直鎖アルカンです。
沸点：-42.1℃（沸点が低く、常温常圧下では気体）
蒸気圧：プロパンは高い蒸気圧を持ち、液体状態から容易に気化します。これにより、寒冷地でも効率的に使用できます。
エネルギー密度：プロパンのエネルギー密度は高く、効率的な燃焼が可能です。
ブタン (C₄H₁₀):
構造：ブタンは4つの炭素原子と10の水素原子から構成される直鎖アルカンです。
沸点：-0.5℃（プロパンに比べて高く、気温が低いと液化しやすい）
蒸気圧：ブタンはプロパンに比べて蒸気圧が低く、寒冷地での使用には制約があります。常温下での取り扱いが容易ですが、低温下での気化が難しくなります。
エネルギー密度：ブタンもエネルギー密度が高いですが、プロパンよりやや低いです。
b. 燃焼特性:
プロパンは酸素との混合性が高く、点火しやすいため、燃焼効率が高いです。炎の温度も高く、一定の燃焼速度で安定した熱を供給します。
ブタンは、燃焼効率が高く、炎の温度もプロパンに近いですが、気化が遅くなるため、特に寒冷条件下での燃焼安定性が低下します。
c. 使用環境:
プロパンは低温下でも気化しやすく、寒冷地や高地での使用に適しています。キャンプストーブや暖房器具、家庭用ガスなど広範囲で利用されます。
ブタンは温暖な環境での使用に適しています。携帯用ガスストーブやライターに使用されることが多いです。
3. 理論的背景と応用
a. 完全燃焼の理論: 完全燃焼とは、燃料が酸素と十分に反応し、炭素が完全に二酸化炭素（CO₂）として、そして水素が完全に水（H₂O）として放出される反応を指します。プロパンやブタンの完全燃焼は理論的に酸素の供給量が適切であるときにのみ可能であり、酸素が不足すると一酸化炭素（CO）や炭素の不完全燃焼生成物が発生するリスクが高まります。
b. エネルギー効率: エネルギー効率は、燃料の燃焼によって発生する熱量と燃料の理論的エネルギー密度との比率で評価されます。
プロパンとブタンはともに高いエネルギー密度を持つため、効率的な熱源として使用されます。しかし、燃焼の際の酸素供給や燃焼条件によって、エネルギー効率が変動します。
c. 環境影響: 完全燃焼は環境に対して最もクリーンな形の燃焼です。
完全燃焼が達成されると、炭素がCO₂に、水素がH₂Oに変わるため、有害な一酸化炭素（CO）やススの生成が最小限に抑えられます。
4. 結論
プロパンとブタンは、それぞれの物理的性質と
燃焼特性に基づいて適切な用途が異なります。
プロパンは寒冷地や高地での使用に
適しており、ブタンは温暖な環境での
携帯用燃料として適しています。
どちらも高エネルギー密度を持つ優れた燃料
であり、その燃焼特性を理解することが安全で
効率的なエネルギー利用に繋がります。
以上が、プロパンとブタンの完全燃焼に
関する化学反応式と性状比較となります。
第二種販売主任者とは？
一般家庭等で生活の用に供するLPガスを
販売するLPガス販売所の業務主任者又は
業務主任者の代理者（液化石油ガス法）
として選任されることができます👍
また、工業用のLPガスの販売主任者
（高圧ガス保安法）として
選任されることができるようになります💛
第二種販売主任者試験（国家試験）はこちら
第二種販売主任者講習はこちら
高圧ガス第二種販売主任者資格の試験内容
試験は2科目から構成されており
9：30～10：30が法令
11：10～12：40までが
保安管理技術の試験です。
・高圧ガス保安法及び液化石油ガス法に係る法令（60分）
・液化石油ガスの販売に必要な通常の保安管理技術（120分）
それぞれ20問ずつ択一式の正誤の組み合わせ
を選択して解答していくことになります。
法令、保安管理技術両方とも
6割以上の正解で合格となります🔖
法令が60分、保安管理技術が90分と
試験時間にも差があるように
保安管理技術の方が難しいとされています💦
また、試験当日の15：00より
高圧ガス保安協会の特設サイトで解答が
発表されるので自己採点ができるそうですね👍
【第二種高圧ガス販売主任者資格受験料】
・インターネット申請の場合：5,700円
・書面申請の場合：6,200円
受験者と合格率の推移📊
出所サイト：令和五年度合格率
なお、高圧ガス販売主任者試験の合格率は
全科目受検の場合30～50％程度
科目免除の場合は50％以上
となる試験が多いように思います。
難易度としては、全科目受検の場合は
非常にやや難しい～難しい
科目免除を受けた場合は
普通～非常に易しいレベルでしょう。
e-GOV法令🎓
高圧ガス保安法
液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律
本日のアウトプットはここまでとします！
社会人生活も始まり、大学生の頃と
比べて、相対的に可処分時間も少ないですが
毎日30分でも継続できるように精進します！
資格勉強という手段を有効活用したい💖
私の趣味の1つである「資格勉強」という
手段を活用して、これから本格的に突入する
社会人生活をより良い時間にしていきたいです🌈
大切なことは「目的」と「手段」を明確に
区別して、取り組むことであると思います。
要するに、試験に合格し、資格を取得することが
目的ではないということです。
資格勉強という手段を講じて、仕事に繋がる
学習を効率良く進めていくことが本望です！
私がこれから挑戦していく予定である
第二種販売主任者試験（国家試験）は
エネルギー業界の仕事に携わる方々の
なかでも需要が高い資格である
と言われることが多いと思います。
なぜならば、高圧ガス販売主任者の資格を
取得するメリットとしては、ガス販売業界での
有資格者に対するニーズが非常に高い
ということが挙げられるからです💚
高圧ガス販売主任者とは、高圧ガスの販売業務に
携わる場合に必要となる、経済産業省が
認定している国家資格を持つ専門家です。
具体的には、高圧ガス販売主任者免状の交付を
受けており、経済産業省令で指定する23品目に
該当する高圧ガスを扱う販売店において正しい
知識を持って保安管理に努める責任者です。
そのため、高圧ガス販売主任者の仕事に対する
責任は、人の命にも関わってくる非常に重いもの
になれると考えられますね👍
なお【高圧ガス第二種販売主任者】試験対策
向けの投稿を作成する上で、以下の3点には
あらかじめご了承いただけますと幸いです。
①会社の守秘義務を徹底して遵守すること
②参考資料の適切な引用を心がけること
③収益化をせず、趣味として継続すること
毎日コツコツと、計画的に勉強を進めていき
なるべく早く受験＆合格を目指します🔥
これから、11月の試験に向けて私と一緒に
第二種販売主任者試験（国家試験）対策
を進めていくことにしましょう💖
試験対策用の勉強記録投稿は
以下のマガジンに整理してまいります🔖
おすすめマガジンのご紹介🔔
今後、さらにコンテンツを
拡充できるように努めて参りますので
何卒よろしくお願い申し上げます📚
最後までご覧いただきありがとうございました🌈
まだまだ浅学非才な私ですが
noteという最高の環境を活用して
日々、成長できるように精進します🔥
アウトプット前提のインプットを体現する
ことができるのは、本当に有意義であると
思いますし、成長の記録としても残るので
非常にやりがいを感じています。
社会人になってもnoteはなるべく
継続していきたいことではありますが
あくまで趣味としての取組みになりますので
優先順位を大切にして活動していきます！
お気軽にコメント、スキ&記事の共有
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いただけると大変嬉しく思います✨