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【国際貿易論✨】要素賦存量によって説明されるHOSモデルと貿易メカニズム:Chapter②

【国際貿易論】シリーズにおいては
私が現在学習している内容である
国際経済学の分野について
アウトプットしていきたいと思います👍

今回の記事は「ヘクシャー・オリーン・サミュエルソンモデル(=HOS model)」について解説していきたいと思います🔥

ヘクシャー・オリーン・サミュエルソンモデル(以下、HOSモデル)は「生産要素賦存量」によって貿易パターンが決定されるということをメインに理論が展開されていきます📝

ヘクシャー・オリーン・サミュエルソンモデルについて:Part②

前回の記事(下記URL)よりHOSモデルについての解説を始めました

ぜひPart①もご覧になって
本投稿を読み進めていただけると更に理解を
深めていただけるのではないかと思います💖

①生産可能性フロンティアについて(再考)

HOSモデルを考える上で、生産可能性フロンティアについての理解も必須となってきます
リカード・モデルにおいて、ある国の生産可能性曲線は直線であったことで、生産可能性フロンティアも三角形で表されることになっていましたね


しかし、HOSモデルにおいて生産可能性フロンティアはその形状が異なります
このことについて今一度解説させてください✨

複数の生産要素を利用して生産が実施されるという一般的状況おいて
生産可能性フロンティア(PPF)は
「右下がり」で「上に凸」の曲線で表されることになります

②一般的な生産可能性フロンティアと限界変形率との関係

ここで、再度「限界変形率」という概念について確認しましょう

限界変形率(=Marginal Rate of Transformation)の定義は以下となります
「効率的な生産の組み合わせ(生産可能性フロンティアを示す曲線上の点)から

第1財の生産を1単位増加させるとき
効率的な生産構造を維持するために
減少させなければならない第2財の数量」
を示す指標をなります

補足論点:効率的な資源配分について

経済学における「効率的な」という
ニュアンスは、以下の通りです

希少な限りある資源という制約のもとで
その状態からもう改善させる余地がないような状態のことを「効率的な状態」と考えることになります

資源配分を行う際に、「誰かの状況を改善しようとすれば、他の誰かの状況を悪化させることになる」、つまり資源が最大限利用されている状態と考えているのです
これは経済学において「パレート効率性」と呼ばれています
※詳細は、各自で調べていただけると幸いです👍

例えば、美味しそうなケーキ🎂が
1ホールあり、それをAさん、Bさんの2人で
消費しようとします

(Case1)
お互い半分ずつケーキを食べれば
両者ともに満足ですね👍

よってCase1は、効率的な資源配分ができている状態です

(Case2)
ただ、Aさんは1/3、Bさんも1/3のケーキを消費したとき、まだケーキは、1/3だけ残っています🍰

もしこの状態から、両者がこの残りを消費すれば、ケーキから得られる満足(効用)を高められる状態へと改善できるかもしれません
よって、Case2は、非効率性が残る資源配分になります

(Case3)「効率的な状態についての補足」
もしAさんがケーキを1ホールすべて消費してしまったとしましょう
Bさんはケーキを一口も食べることができませんでした

この状態からケーキの配分を変化させたらどうなるでしょうか?
Bさんの満足を上げようとしたら、Aさんはケーキの消費を減らさないといけませんから、Aさんの満足度(効用)は低下してしまう状態なのです

しがたって、このCase3の状態も「効率的な状態」のひとつであるのです

※経済学において「効率性」と「公平性」はそれぞれ別の考え方が存在します
上記の例において、もっとも効率的かつ公平性が担保されているのはCase1ですね👍

③図解:一般的な生産可能性フロンティアと限界変形率

以下の図は、本投稿の内容を総括しています

図解:一般的な生産可能性フロンティアと限界代替率

ここで少し、限界変形率(MRT)の定義を見てみましょう
PPFはある一国経済が生産できる可能性の
ある組み合わせを表現していますから
生産関数を以下と定義します

$$
Production Function : Y= F(y_1,y_2)・・・(1)
$$

ここで、この生産関数を全微分することで
以下の式を得ます

$$
f_1(y_1,y_2)×dy_1+f_2(y_1,y_2)×dy_2=0・・・(2)\\
\\
Marginal Production= f_i(y1,y2) \\  \forall i=1,2
$$

※ただし偏微分係数は
その財の限界生産性としましょう

(2)式を変形すると限界変形率が求まります

$$
MRT_12= -(dy_2 / dy_1)=( f_1(y_1,y_2) / f_2(y_1,y_2) )
$$

今回の記事は、ここで一旦終了しますが
また次回Part③以降もご一読いただき
HOSモデルについての理解を深めていただけたら幸いです💖

マガジンのご紹介🔥

https://note.com/kens_reading1/m/m060f6cf44857

こちらのマガジンにて
【国際経済学🌏】の基礎理論をまとめています
今後、さらにコンテンツを拡充できるように努めて参りますので
今後とも何卒よろしくお願い申し上げます📚

最後までご愛読いただき誠にありがとうございます!

あくまで、私の見解や思ったことを
まとめさせていただいてますが
その点に関しまして、ご了承ください🙏

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