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ヘルスリテラシーと情報リテラシー
1.ヘルスリテラシー向上の方法は?
日本ヘルスリテラシー学会によると「ヘルスリテラシーとは、一般に健康に関連する情報を探し出し、理解して、意思決定に活用し、適切な健康行動につなげる能力」と定義しています。
いまや日本は、健康上情報に溢れかえっています。
医師が発信している情報さえ、真偽が疑わしいものも少なくありません。
一例ですが、「新型コロナワクチン 本当の「真実」 (講談社現代新書)」などでもワクチン情報に関しても種々の指摘がされています。
この例だけでも、かなり専門家でさえも理解が浅かったり、情報が古かったりします。これまで正しいと思われたことも、実は違っているとするなら情報の更新が必要です。その点で、ヘルスリテラシーだけを強調しても、とても難しい問題です。さらに、体に良いとされることを実践する時間と能力、根気が必要です。
2.健康情報選別は、情報リテラシーが必要
健康情報だけでも、選別したり、真偽を判別したり、効果を測ったりするなど、とても難しい判断力が求められます。どれだけの人が健康情報を上手に選択できるのだろうか。あの人にはできることも、わたしはできないこともある。例えば、食について情報が与えられても、自分で食事を調理したことがない人にはその情報の軽重や良し悪しはわからないと思います。
3.食事と運動の実践力
健康情報の中でよく謳われるのが、食事の改善と運動不足を改めることです。栄養を理解するのにも、野菜の利用方法、料理法にはじまり、どんな頻度で何をどのように食べることがからだに良いのか、時間はどの程度かかるかなど、条件も複雑です。
調理を実践しても、どのような頻度でどんなものを飲んだり食べたりするのかも知る必要があります。将に生活の重要な一部分です。
そして運動ですが、有酸素運動が良く推奨されますが、1日24時間しかない中で自分の生活リズムの中に、如何に上手に取り入れて、かつどの運動を選択し、どんな頻度で、何を鍛えたり、ほぐしたり、刺激したりいくのか、所要時間と自身の知識と技能によるところも大きいといえます。
食事と運動といえども、なかなか幅広いものです。その点で、更に継続する実践力も問われます。どんな優良な知識や情報も、実行されて初めて効果が期待できます。
4.継続だけでも難しい
「健康」というと、わずか二文字だけですが、あまたある健康情報からその有効性を選別し、実践し、しかも継続してこそ価値が出てきます。この当たり前が、実はなかなか奥が深すぎて先行きが見えません。
肩こり一つ取り上げても、直近の厚生労働省による国民生活基礎調査によると女性の一番多い痛みであり、男性でも腰痛に次いで2位を占めています。しかしながら、その根本的な原因がわたしには今一つ納得できる表現として伝わってきません。
その見立てに従って、対処療法的に種々の治療法や施術が行われますが、一番納得のいくのは自分で深層筋をほぐす、緩める方法です。情報の選別のうえに、運動の仕方も理解することが必要になります。
5.健康を維持することは、難しい
これらの点から、なかなか継続する、ヘルスリテラシーを高めるということは非常にハードルが高いことだといえませんか。加齢にともなって健康を維持するというのは、一種のゲームのようです。
老いは、いつも初めて経験します。初めてのことには、ある程度の見立てができる知識や経験がものをいいます。まだこれらが確立していない人は、何歳でもけして遅くはありませんが難しい。従って、思いついたらすぐに知識の習得と実践をすることが、人生を後悔しない方法だと思うようなりました。失敗したら、早く修正するだけですから。
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