「スタンフォード式疲れない体」をさらに細かく見てみよう。今回は「疲労発生のメカニズム」について
今回もこの本について書きたいと思います。
「今回も」というのは別記事で「スタンフォード式疲れない体」に関してかいているからです。
この記事ですが、予想以上に読まれているのにビックリ。
みんなそんなに疲れているんでしょうか(そんな訳ない)
でも、興味があるのは間違いないと思っています。
今、読み返しているので、レポートを書く感覚で紹介していきたいと思います。
今回は「疲労発生のメカニズム」についてです。
■スタンフォードスポーツ医局が定義する「疲労の正体」
「疲れとは一体何か?」
「疲れとはどうして起きるのか?」
この二つは身近なことでありながら、案外知られていないと思います。
でも疲れの原因を調べなければ、疲労を根本的に解消することはできません。
疲れの原因としてよく挙げられるのが「乳酸」です。
僕も走った後、「乳酸が溜まっている〜!」など叫ぶことがあるくらい、運動する方にとっては、良く知られている存在です。
でも、運動していないのに疲れることってありますよね。
そう考えると疲れの原因は「乳酸」とだけ定義するのは無理があります。
そこで考えられる原因の一つが「睡眠不足」。
睡眠の役割は脳と体の疲労回復なので「寝ていない」のは疲労が取れていない状態そのものということになります。
また「疲労とは筋肉と神経の使いすぎや不具合によって体の機能に障害が発生している」状態で、筋肉だけでなく「神経のコンディションの悪さが疲れを引き起こす」というのが最新のスポーツ医学の見解であると書かれています。
僕は睡眠時間を削って走ることもありますが、今一つ調子が出ないことが多いです。
睡眠によって筋肉も神経も疲労が取れていない状態で運動をすればそうなるのは当然ですね。
最近は睡眠時間が確保できていない時は無理して走っていません。
月間走行距離は少なくなっていますが、1回1回の練習の質は上がったと思います。
そしてスポーツ医学において大切なのは「疲れが最小限になるように予防すること」「試合中に最高のパフォーマンスを発揮できるようにすること」「試合後のダメージの回復を最大限にすること」です。
そうなると「予防」と「回復」が疲れない体を実現する鍵となるのです。
■疲れでパフォーマンスが激落する恐ろしい現実
「練習しすぎて実力が発揮できなかった」という方は多いはず。
僕もその一人。
疲労は確実にパフォーマンスを下げる難敵です。
実際に本に書かれている実験だと継続して疲れを感じている選手ほど試合中のパフォーマンスも低かったと書かれています。
「疲れた」という感覚は決して錯覚なのではなく、実際に体が発している悲鳴ということになります。
トレーニングしている時、「疲れているけどもうひとふんばり!」は継続して「疲れ」を感じている時は仇になる可能性が高そうです。
疲れの負のサイクルから抜け出せなくなるかもしれません。
疲れない体を作るためには疲労を決して甘く見ない姿勢が必要になります。
■「疲れた体」判定が下る4条件チェック
以下の4つをチェックしようと書かれています。
1. 脈がいつもと違う
2. いろいろな時間に寝ている
3. 腰が痛い
4. 呼吸する場所を間違えている
これを客観的に疲れているかどうかを判断する基準にします。
一つでも当てはまったら「疲れた体」ということになります。
ただ、3と4はわかりにくいので説明を加えます。
「3. 腰が痛い」というのは体のバランスが悪いことを意味します。
腰は体の要というだけあって「腰が張る、痛む」というときは、腰そのものが疲れているのではなく、体の複数の部位にダメージが溜まっているケースが多いです。
腰痛は疲れのサインです。
「4. 呼吸する場所を間違えている」というのは呼吸が浅いことを意味しています。
胸だけで呼吸すると呼吸が浅くなりがちです。
そして酸素不足と姿勢の歪みが体を疲れやすくするとしています。
姿勢の歪みは、いつも胸だけで呼吸をしていると体幹が鍛えられず、安定させることできないために発生すると書かれています。
言われてみれば、僕はこの本に書かれている「IAP呼吸法」をやってからはハイペースで走っても呼吸が楽になりました。
さらに走っているときの姿勢がいいと言われてます。
呼吸で体幹が鍛えれれているということだと思います。
■自分を変える「疲労ゼロ」プログラム
「IAP呼吸法」で疲れにくくなったり、疲れていてもその感覚が続かなくなったという声が多くなってきたと書かれています。
呼吸法が変わるだけで体幹が鍛えられ安定するんですね。
そしてこの呼吸法は「横隔膜」と「体内圧力」が鍵となってきます。
■まとめ
「疲れた体=歪んだ姿勢の体」という考えが基本。
筋肉の疲労がたまると体が歪み、体のバランスを保とうとして脳も働くことになり精神的にも疲れが溜まり「疲労蓄積の負のスパイラル」にハマる。
こうならないためにも「4つのチェック」を行い、「IAP呼吸法」を身につけて疲れにくい体を作ることが必要となってくる。
以上が「疲労発生のメカニズム」です。
普段から姿勢には十分注意するところから始めましょうか。