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狩猟の現状

昨今のジビエブームで狩猟をやってみたいという方に最近よくお会いします。
こんにちは、狩猟免許を取得して10年がたとうとしているペーパーハンターのTHREEAWE、Antone金本です。

狩猟に興味があるということは大変良いことだと思いますが、全国的にハンターの数は年々減少し高齢化しています。
1975年に51万人いたハンターは、現在20万人ほどで狩猟者の実数は約15万人と言われています。
そして、全体の7割弱が60歳以上と高齢化しています。

狩猟免許取得者の増加率が現状のままですと、20年後にはハンター数は10万人を切るのは間違いなく、実猟を行うハンターは5万人ほどになると考えられます。

しかし現在、ハンター1人あたりの年間捕獲数は増えています。

野生鳥獣による農作物被害、そして狩猟に対しての興味や関心が高まり、本格的に狩猟に取り組む若者も少しずつではありますが増えています。

メディアで「狩りガール」という言葉が使われることも珍しくありません。

昨今のアウトドアブームや、ジビエへの関心や官民による取り組みの増加なども理由の一つです。

また、国や自治体からの害獣駆除に対しての報奨金による後押しも捕獲数増加の一因となっているのですが、その分税金が投入されているということになります。

捕獲したことを証明するために、尻尾・捕獲写真・鳥獣捕獲活動書などの提出が必要になります。

逆に言うと、切り取った尻尾と活動書を提出すれば報奨金が受け取れるので、運ぶのに大変な個体はその場で埋設処理してしまうということです。

鹿肉や鹿皮の活用が少ない理由にもなっています。

皮の塩蔵処理

1年で狩猟が許可される期間は定められており(狩猟期)、だいたい11月中旬から2月中旬の間に狩猟をすることができます。

ただし国や自治体からの依頼で行う有害鳥獣駆除は、上記以外の期間にも特定の鳥獣に限って狩りをすることができるようになります。
(対象の鳥獣や期間には地域によって違いがあります)

狩猟期や有害鳥獣駆除のどちらも、自治体や猟友会、そしてハンターさんと連携し、鹿肉のジビエや鹿皮の活用を進め、少しでも世間に興味を持ってらえれば経済・雇用が生まれ、循環型社会の創出に繋がると考えています。

全国各地で深刻な問題となっている野生の鹿の増加による様々な被害。

有害鳥獣駆除は大変危険が伴うのですが、更に駆除頭数を増やさなければ抑制にならないと言われています。

山梨けもの研究所では、微力ながら狩猟や里山に興味や関心が高まるような活動を続けていきたいと思っております。


THREEAWE Antone金本

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