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不登校と中学受験(21)

子どもに自分の意思で決めて行動させる


中学受験を考えている小6生は、だんだん本格的な勉強が始まってきている時期だと思います。


毎年、大学受験の高3生と話していて、高3生も今の時期から勉強を始めている子どももいますが、中学受験の経験者は、「小6の時はものすごく勉強していた」と言うのです。

いくらなんでも、それは違うのじゃないか、とこちらが言っても、

「いや、今だとあんなにやっても効果はないってわかるけど、小学生の時はわからないから、とにかくやらないといけないと思ってやっていた。」

と言うのです。中学受験を経験した高3生は90%くらいの確率でこう言うのです。

やらないといけないからやる。
これは、つまらない作業なのです。

大人でもそうです。

やらないといけないと思うから仕事をしているのですが、同じ仕事であったとしても、やりたい仕事、上司から任されたやりがいのある仕事、と思うとつまらないなどと思うことなく、がんばってやれるのです。


子ども達はもっとそうなのです。

少しでもやってみたい、やりたい、という思いがあると、つまらないと思わないのです。


そうすると、勉強の仕方が変わってきます。

もっと積極的に、能動的に、生き生きとやるようになるのです。



「わかったふり」をする子ども達は、自分からやっていないから、ちょっと考えてわからなければ、「わからない」といい、説明してもらい簡単だとわかると、「なーんだ、簡単や」とまるで、もう完璧に理解したような態度をとるのです。

でも、実は全然わかっていないことの方が多いのです。
それを自分のものにできてはいないのです。

もし、小6になっても、こんなことをやっていたら、不合格間違いなしです。

どうしたら、つまらないと思わず、自主的にやるようになるのか、ということですが、子ども達が自分で決めたことならばやるのです。


それも、絶対にご家族や他人に何となくそう言わされたものではないことが条件です。


よくあるパターンですが、嫌と言えない状態にして、「勉強する」「◯時まで頑張る」と言わせておいて、自分でやると言ったのだからやりなさい!と言うのは違います。


できれば、勉強以外のことで、自分の意思で決めて行動している感覚を持たせてあげていただくと、本人はそのことを一生懸命にやれるようになります。


そうすると、勉強についても、自分の意思で決めていくようになれるのです。

勉強しなさい、勉強しなさい、と言って勉強をつまらないものにさせてしまい、成績も上がらない、受験校もワンランクもツーランクも落とさないといけなくな理ます。

これは、間違いなく、ご家族の責任です。

そうなるくらいなら、自主性を尊重して、自分の意思で決めて、勉強をつまらないものにしない方が、子ども達はずっと伸び伸びと勉強をするのです。


そうすると、わかったふり、などしなくなるのです。

谷 圭祐


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