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不登校と中学受験(18)

こんな親が子どもを不登校にする

私立中学だけでなく、不登校になり私のところに相談に来られるご家族が、毎月、何人もいらっしゃいます。

初回は無料でお話を聞かせていただくのですが、ご本人がしんどかっただろうなあと思うお母さんが多いのは、子どもが私立中学生で不登校になったお母さんの場合です。

お母さんの話を一通りお聞きするのですが、まず、おっしゃることは、学校に戻るためにはどうしたらいいか、ということなのです。

その次は、学校を辞めた場合にはどうなるのか、そして、このままひきこもるのは困るということをおっしゃるのです。

この辺りまでを、マシンガントークされる、というのがお決まりのパターンと言ってもいいかもしれません。

もちろん、違うお母様もいらっしゃるのですが、そういうお母様でも、ご質問いただく内容は概ね同じで、大差はないのです。


これおかしいのです。
なぜおかしいかお分かりですか?



少しお考えください。







おわかりになりましたか?


そうなのです。


お子さんがどう思っているか
お子さんがどうしたいのか
お子さんは何を悩んでいるのか
お子さんは何に苦しんでいるのか


という話が先に来ないのです。

お子さんの「今」がないのです。


今、現在、お子さんは学校に行けず辛い思いをしているのです。

辛い思いをしているのはお母様でも、お父様でもないのです。

もし、お子さんが辛い思いをしていないなら、反対に何があったのかをもっと知らないといけないのです。


先のことではなく、今の目の前のお子さんに気持ちが向いていないのです。

中学受験の時もそうなのです。お子さんの「今」に目が向いていないといけないのですが、他の子どもと比較したり、将来の大学受験のことばかり気になって受験校を考えたりするのは、子ども達からすれば、「何も自分を見てくれていない」、ということになるのです。


特に、他の子どもと比べるようなお母さんのお子さんは、どうしても成績を伸ばせなくなっていくのはよくわかるのです。


なぜなら、子どもが成績がうまく伸びなくなった時に、「ダメだ・・・」と思ってしまうからなのです。努力して今の状況を乗り越えようと思えなくなってしまうのです。

塾側としたら、よくここまできた、以前できなかったこういう問題ができるようになった、ここまで伸びてきている、と思い、本人をどれだけほめて、励ましても、一番応援して欲しいお母さんに、「◯◯ちゃんは今回は偏差値△△だったんだって」「もっとあなたもがんばらないと!」などと言われて、がんばれる子どもは少ないのです。


それよりもお母さんの方が塾以上に、以前のお子さんと比べて、良くなったところをしっかりと認めて、ほめてあげて欲しいのです。


そうすると、認めてほめてもらえたことで、まだ志望校に必要な学力と開きがあったとしても、がんばろうと思えるのです。

お母さんとしては、知り合いのお子さんに勝って欲しいのですか?
第一志望校に合格して欲しいのですか?

本当のところどうして欲しいですか?



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Keisuke Tani
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