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教科書が代わる【256限目】

2025.02.20

学校のデジタル化

先日、現役の先生たちと会って話したときに、学校のデジタル化が進んでいることを実感しました。

私が勤めていたころも、ペーパーレス化が始まっていて、職員会議もそれまでは、机の上に会議に必要なプリントがそれぞれの担当者からたくさん配られていて、会議の議題順に並べて会議が始まるという職員会議から、会議が始まる準備として、それぞれのコンピューターを立ち上げておいて、職員会議が始まるという形になっていました。

授業も、アナログな黒板や紙の教科書を用いた画一的なスタイルだったため、机間巡視をして、一人ひとりを確認しながら進めていくという方法です。授業についていけない子供がいても細かなフォローが難しいときもありました。

先日、ニュースでデジタル教科書を使って授業をしている様子を見ました。

算数の図形の授業で、一人ひとりがタブレットで、三角形の頂点を動かしながら、内角の和が180°になることを確かめていました。子どもたちはよくわかったと言っていました。

英語の授業では、自分のペースで何回でも、学校でも家庭でも音声で聞くことが出来て、正しい英語の発音を身に付けていくことが出来るようになります。

一人一台端末を持つ環境では、教師は授業中でも子どもたち一人ひとりの反応を把握しやすくなり、子どもの様子や理解度がよくわかる授業を展開することができると思いました。

また、帰りの会で、連絡帳を書きます。それは明日の一日がどんな一日になるのか、持ち物や宿題などの確認もできるので、私は大切な時間だと思っています。

デジタル化によって、連絡帳に書き写していた内容は、書かなくてもタブレットに入力されます。保護者に配布するプリントも同じように入力されるので、渡し忘れということもなくなり、重要なプリントの紛失もありません。

帰りの会がずいぶん短縮され教師の負担が時間的には減ると思います。


デジタル教科書とは

デジタル教科書は、検定に合格した紙の教科書と同じ内容が、タブレット端末にそのまま取り込まれています。

紙の教科書の「代替教材」として、2019年度から全国の小中学校や高校などで使用が認められました。

今年度からは、小学5年生から中学3年生の英語の授業に本格的に導入されたほか、算数や数学でも順次導入が進められています。

英語では、文章や単語の音声を聞くことで正しい発音を学ぶことが出来るメリットがあるほか、算数や数学では図形を動かしながら学べるなど、紙の教科書にはない機能も盛り込まれています。

こうした機能に加え、動画などのデジタル教材や、クラス内で意見を共有する学習支援ソフトを組み合わせて使うことで、学習指導要領が掲げる主体的な学びや深い意味の理解につながると期待されています。

このほか、発達障害のある子どもや外国の人の子どもを教えるとき、音声を読み上げる機能や動画を組み合わせた指導でその子にあった学習ができているということもあります。

タブレット端末があれば、どこでも学べます。子どもたちが自宅学習を強いられる環境でも、タブレットさえあれば学習の機会はあります。

不登校で家から出られないこどもたちや、療養中・入院中で病院にいる子どもたちも、学校に通っている子どもたちと同じように授業が受けられます。


これからのデジタル教育

デジタル教科書と学習支援ソフトなども合わせて使うことによって、子どもたちの学習成果をすぐに確認しながら、それを共有しながら話し合うこともできます。

学習状況が可視化されることによってこれまで授業で受け身だった子どもたちに対しても一人ひとりに適切な指導をすることが出来るようになります。

以前、小学2年生を担任していた時に、プロジェクターを使って授業をしようと始めたときに、うまく映らないので、もたもたして困ってしまい、隣の若い先生にお願いして映るようにしてもらったことがありました。

子どもたちに分かりやすい授業を提供したくて始めたのですが、結局、子どもたちは待ちくたびれて、やる気をなくしていました。若い先生の方が上手だと思った子もいたと思います。

そんな経験から考えても、デジタル教育を導入する際には、子どもの発達段階に応じた使い方を考え、教師によって活用に大きな差がないように、研修をしっかりしてから、デジタル化の特性を生かして取り組むことが大切だと思いました。

文部科学省では、2028年度にはすべての教員が実践的に活用できることを目指して、各地の先進的な取り組みを紹介し、研修に使ってもらうなどして、デジタル教科書の活用を進めています。

デジタル教科書が教えるための教材だけでなく、主体的に学ぶための教材であり、学びの内容を高めて、学校教育が楽しくより良いものに発展することを期待します。


【今週のけい先生】*担当:夫(父)

全国的な大雪が続き、交通障害や落雪事故なども生じ雪対応が必要な地域の方々のご苦労を報道で知り、早期の天候回復を祈念しています。

一方私たちの所にも雪が降り、けい先生は14年ぶりに降る雪が庭や花木に白く積もっていく景色の変化を長い時間庭に出たり入ったりしながら、写真や動画を撮っていました。

「大雪で困っている人には申し訳ないけど雪を見ると楽しくなる!」と、言って楽しそうに窓の外をいつまでも眺めていました。


2011年2月11日に撮影した庭の雪景色


【編集担当より】
ちょうど今週はまったドラマで『教科書検定』がテーマになっていました。

出演者が、好きな俳優が多いのでどっぷりはまりました。松坂桃李さんは、雰囲気があって好きです。

結構考えさせられるようなテーマが多く、1話みるのにパワーがかかりますが、見応えがあります。

こんな動画もありました。教育の在り方や先生像などについて、あらたに問題提起するような意欲的な作品ですね。エンターテイメントとしての要素もあり、面白いです。

日曜の夜に重いテーマを見るのがしんどい時は、ぜひ各種配信サイトでご覧になられてください。

出演者の髙石あかりさんにもハマっているので、大変楽しみなドラマになっています。ぜひこちらの作品もご覧ください。(『ベイビーわるきゅーれ』にハマったという感じですが。高石あかり&伊澤彩織のコンビがとにかく推せます)


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