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「東京都知事選」について知る

日本の人口約1.2億人のうち、1400万人を超える東京都知事は絶大な権力を持つ。そんな東京都知事の選挙が来月の5日に行われる。その都知事選の理解を深めてみる。

色々な選挙

以前の記事でも書いたが、選挙に行かなくてはならないのは当然だが、その選挙は何の選挙なのか、どういう仕組みなのか分からず投票所に行く人は多いと思う。

今度行われる選挙は東京都知事選であるが、この際我々が行ける選挙とは何があるのか提示しようと思う。そのために、まず議会の構造について知る必要がある。

議会では、我々国民の選挙によって選ばれた議員が集まり、法律などを制定などをする。そして議会は主に「国会」「都道府県議会」「市区町村議会」に別れる。

アートボード 1

これら3つの機関の議員投票と最高裁判所裁判官の国民審査が、18歳以上の国民が持つ選挙権だ。

<選挙の種類と記入内容>
【国会】
①衆議院議員選挙・小選挙区選出 → 候補者名
②衆議院議員選挙・比例代表選出 → 政党名
③最高裁判所裁判官国民審査
→ やめさせたい裁判官がいる場合には、氏名の上の欄に×を記入
④参議院議員選挙・選挙区選出 → 候補者名
⑤参議院議員選挙・比例代表選出 → 候補者名または政党名

【都道府県議会】
⑥都道府県議会議員選挙 → 候補者名
都道府県知事選挙 → 候補者名

【市区町村議会】
⑧市区町村議会議員選挙 → 候補者名
⑨市区町村長選挙 → 候補者名

候補者名とあるが、大半の議員の名前なんて正直分からないのが現状だと思う。なので「政党」が信頼要素となり、決定要素となるだろう。

途中で解散等が行われない限り、参議院のは6年(3年ごとに半数選挙)、衆議院、都道府県議会、市区町村議会は4年ごとに選挙が行われる。
(最高裁判所裁判官国民審査は任命後の衆議院議員総選挙、その後は10年を経過した後に行われる衆議院総選挙の際に行われる)

また、今年7月5日に行われるのが東京都知事選だが、地域によっては同時期に別の選挙がある所もあるので、チェックしておく必要がある。

出馬と推薦

総務省のページより、各議員の被選挙権を提示する。

衆議院議員 :日本国民で満25歳以上であること。
参議院議員 :日本国民で満30歳以上であること。
都道府県知事 :日本国民で満30歳以上であること。
都道府県議会議員:日本国民で満25歳以上であること。その都道府県議会議員の選挙権を持っていること。
市区町村長 :日本国民で満25歳以上であること。
市区町村議会議員 :日本国民で満25歳以上であること。その市区町村議会議員の選挙権を持っていること。

また、都知事選の出馬にあたり、立候補者によっては他党から「推薦」される。

一般に選挙では「公認」や「推薦」、「支持」「支援」といった立場をとることがある。

衆議院選挙や参議院選挙のような国政選挙においては、自民党などの政党に所属して出馬することがほとんどだ。その政党から正式に出馬する時、候補者として政党から公認される。公認されると、テレビの政見放送ができたり、政党交付金の対象になるなどのメリットがある。

一方で、都道府県や市区町村の議員には無所属の議員もいる。「自民党」という政党がない代わりに、東京に特化した「東京都議会自由民主党」があったり、小池百合子氏が創設した「都民ファーストの会」は東京都を地盤に活動している。

記事に書いてあるように、例えば「立憲民主、共産、社民は無所属で立候補予定の宇都宮健児氏を支援」だったり「元熊本県副知事の小野泰輔氏も無所属で立候補し、日本維新の会の推薦を受ける方向」と書かれている。

国政選挙においては所属している政党からの「公認」に対し、知事選や地方選挙においては他党から「推薦」や「支持」「支援」を受けることにより、支持拡大の運動へと繋がる。

ちなみに今回は「東京都議会自由民主党」からは出馬しない方針だったり、

NHKから国民を守る党の立花党首が出馬する。

また、熊本県の副知事である小野泰輔氏が46歳という若さで出馬する。

コロナ渦で都道府県知事の裁量の差が歴然とし、特に大阪府知事や北海道知事、千葉市長などの若手の判断力が目立った。年齢だけで判断するのはよろしくないが、トップを務める上で「若さ」は重要なポイントになると思う。

これまでの小池百合子都知事

もうすぐ東京都知事選が行われるということで、メディアでは、4年間務めた小池百合子都知事の評価を報じている。

また、先日堀江貴文氏が出版した「東京改造計画」にも、小池都知事が前回の選挙で掲げた公約に対して物申している。

小池都知事の公約には「7つのゼロ」と称し、「待機児童ゼロ」「残業ゼロ」「満員電車ゼロ」「ペット殺処分ゼロ」「介護離職ゼロ」「都道電柱ゼロ」「多摩格差ゼロ」を掲げていたり、かつて小池百合子が所属していた「希望の党」からは「12のゼロ」を掲げていた。

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様々なメディアを見てみると、「7つのゼロ」のうち達成されたのは「ペット殺処分ゼロ」くらいであり、その他は実現されていないようだ。

そもそもこの公約は任期内で実現可能だったのか疑問であるが、コロナの影響の有無があろうとも、今の勢いで達成するのは難しいのではないだろうか。

選挙が迫るにつれ、当選に向けて国民にアピールするのは自然な流れだ。昨今のコロナ政策において、補償金支給の遅さなど駄目っぷりが目立つ政府に対し、小池都知事の評価は世論的には悪い方向ではない印象に感じる。

しかし、実際に緊急事態宣言延長や「3つのステップ」の措置は果たしてどうだったのか考察する必要があるだろうし、豊洲市場問題やこれらのマニフェストに対する評価も考える必要がある。

というわけで、東京都知事選が7月5日、期日前投票は6月19日から開始される。東京都民に限られるが、これらを踏まえて選挙に必ず足を運ぶべきである。

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