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食べるって栄養だよなって思わせてくれた按田餃子の優しさ

食べるって幸せの目的地だと思う。
美味しいという感情に勝るものってあまりない。特に僕に限っては。

食べる=自分の体を想うって分かっていてもそう簡単に納得することができるだろうか。
欧米化された今の食事は、美味しいを知りすぎて、「美味しければそれで良い」に行き着いてしまう危うさをはらんでいる。
それで良いんだけれども。

そんな欧米化されてしまった中、時々出会う無条件に食べる人の健康的栄養補給を考えてくれているお店に出会う時、これが食べることの本質だよね、と思い返されることがある。
そんなお店は強く脳裏に焼き付いている。

今日のお店

代々木上原の名店、按田餃子にいくことができた。
いつかいつかと待ち焦がれた栄養餃子店にいくことができた感動は、人生ゲームの終盤に出会いたい感動に似たもの。

代々木上原パワー店なる別館があり、謎にちょっと空いていたから直行してみた。
本店と5分くらいしか変わらないのに、本店贔屓なのか。

決して広くはない店内に人々ひしめき合うが、清潔感が保たれているのが代々木上原の品の良さを感じる。
上野のガチ中華とは大違いだ。


ちょっと空いてるパワー店。ちょっとね

ふんわりと家庭の温もりを感じる店内にミニマルなメニューのラインナップが落ち着きの要素。

ラゲーライスに目移りしながらも、水餃子定食を頼んだ。一緒に行った姉には、「ラゲーライス絶品らしいよ」の誘い文句で見事に注文させた。悪い弟だ。

ホワホワの湯気が立つ水餃子はとてつもなく地味だ。
ハトムギ粉を使用した生地は茶色味がかかり、健康的異国情緒を思わせる。他にない餃子とこのこと。



4種8個盛りってだけで真心の塊

計4種の餃子が2個ずつ皿に鎮座するのだが、よく間違えずに8個ライナップさせてくれる。
僕ならクレーム案件だろう。

もちっとよりもさらに歯応えがある生地は、名古屋山本屋の硬めうどんのようなテクスチャー。
粉っぽくはなく、ハトムギ粉の良い香りが湯気から鼻腔をいっぱいにする。
なんて甘い香りだ。

これはなんの味だろうか、そんなサプライズを毎回楽しみながら、一つ一つストーリーを感じるように、慎重に静かに精神を統一させて食べたくなるそんな餃子だ。

「白菜と生姜」「香菜と胡瓜」「大根と搾菜」「カレー風味と人参」どれも変わり種でありながら、寄り添ってくれる旨みと優しい味付けを兼ね備えてくれていた。
醤油なんてつけたら勿体無いくらいに、そのままそのおいしさを味わいたくなる繊細で緻密な餃子に心が満たされていくのが分かる。

美肌効果や血液浄化効果のあるハトムギ粉を揃え、素材のおいしさを感じさせてくれる4種類のラインアップ。
栄養を食から。
そんなキーワードを常に意識できるこの時間に、ランチタイムを超えた大きな意味を得ることができた気がする。

ちゃっかりラゲーライスを一口も、達成感に包まれた。
これまた油のしつこさはないのだけれど、ほかほかの素材の温もりをありったけ感じることができる、やっぱり按田餃子の美味しさだ、と納得の味わいだった。

束の間のラインタイムは多幸感と達成感に満ち溢れ、自分を見つめ直すような豊かな感情に包まれる特別な時間だった。
これは来てしまう、理由がわかる。
きっと整体に通って自分の体を見つめ直すような、そんな感覚で利用しているのだろう。

食べる整体だったわけだ。

按田餃子のあんのように、按田さんに包まれたような、そんな時間だった。


美味しいひとときに、ごちそうさまでした。
では、また次回。



今日のお店:按田餃子(〒151-0066 東京都渋谷区西原3丁目7−5 渡部ビル 1階-B)



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暮らしのヒントになれば、と。

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