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大きな一口、幸福頬張る
おはようございます。
今日もご覧いただき、ありがとうございます。
最近、恥ずかしながらご飯(白米や玄米の部類)の美味しさに気づいてしまった。
朝から白米や玄米にちょっとのお塩を振ってホフホフしながら大きな一口が幸せこの上ないのだ。
そんなご飯の愛する二番手、おこわのお話。
あまり慣れ親しんでいないおこわも、時々おばあちゃんが送ってくれた山菜のおこわは、子供ながらにたまらなく好きだった。
おこわは大きな一口で頬張りたい。
今日の食日記
最近はパン食に魅了されてしまっていた僕。
僕の源流を流れるお米魂は忘れていない(というか本能的に現れるから、さすが日本人だなと思う)。
お昼ご飯におかずを温め直して、インスタントのお味噌汁を入れ、お茶碗一杯に白米を盛る(あ、玄米か)。お昼の変わらないルーティンとして日本人である自分を安定させているのかもしれない。
そんなお米に似て非なる“おこわ”をご存知だろうか。
僕はおこわ愛好家。
家で普段食べるのかって、そういうことではないのだが、出汁と炊き込んだおこわのじゅんわり広がる和や中華の世界。
もっちり歯応えの行く先は、噛めば噛むほど奥に進んでいくのだ(そう、一口飲み込んだその場所は、海外旅行の行く先で。目的地にたどり着いたような達成感に)。
そう、大きな一口でその多幸感を満遍なく味わう。それがおこわの幸福食。
おこわloverの僕は、旅の目的地におこわを選んだ。
モチモチの大革命を再び口内にで起こそうではないか、変態チックなひらめきでおこわを目指したのだ。
なんせ車は持っていないので、森を掻き分けせっせと歩いて、たどり着く頃には汗ばんでいた(食のためなら三千里)。
今日のお店
店前はポケモンGOの集まりかって(例えよ、分かりやすいが)ほどに人が散々に集まっている(もはや並んでいないのだが。人人人の祭りか)。おばあちゃん家に帰ってきましたーって、みんなの故郷のようなお店。集うのもわかる気がする。
ずらーっと人だがりの店先は案外小さな扉。
アリエッティの世界かって(例えのセンスがさっきから)。
とにかく待つことに。
大好きな人間観察とでもいこうか。
この待ち時間が至福で。その先の美味しさの肥大化は想像を超えるものがある。
空腹は最大の調味料。人生の教訓にしたい。
1時間半の空腹との激闘の末、這いつくばる思い出店内へ。
そこは広々の店内で大あくびをかましてやりたい。そんなうっとりした日本の中心のようなお店だった。
前方の掘りごたつから、店内隅々までテーブルにお座敷に。その上どこからでも日差しは入り、キラキラの笑顔はくっきりと浮かび上がる。
見ているだけで食を楽しむ姿の真ん中に立てる、食の素晴らしさを勝手に実感してしまう。
1人は堀りごたつ行き。
1人片隅でおこわを待ち、食が創り出す人々の脱力した笑顔をゆったりと見上げる。特等席だ。
色々食べたいから、おなご膳でいいや(おなごなんてつけないでほしいが。大きな男だ)。
とりあえずおこわが好きなもんで。おこわが食べれればそれで。
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もう実家よ。
なお店。漬物に豚汁、煮物におこわの2種盛り。いつのまにか栃木は実家だったようだ。
五目おこわ
噛むたびに旨味がぎゅっとぎゅっと出てくる。
人参がここまで染みてると。本物の気がしてならない。とにかく旨味を絞り出すようにしごくようにもぎゅもぎゅと食べる。大きな一口がこれまた幸せを呼ぶ。
季節の栗おこわ
程よい塩気はただただシンプルなおこわ。旨味の一口で。栗に当たった瞬間、ほっくりとした栗の味わいに季節の趣をかんじて、この暖かさに来てよかったと。
けんちん汁
大根の香り、具材の旨味甘味が優しくも濃厚に出ている。
煮物は、精進だしだと思う。
昆布と椎茸の旨味、ほどよい醤油のコクがジュワッと。
出汁がうまいと世界が美味しく染まる(そう、出汁は国家の大統領)。
一つ一つ丁寧な味わいの重なり合いに、日本食の真髄を感じる。
大きな一口でおこわを頬張り続ければ、広がる多幸感と比例するようにあっという間に完食。
大きな一口こそが、おこわを食べる美味しい食べ方の正解。そんな風に旅行先で、おこわを愛した。
美味しいひとときに、ごちそうさまでした。
では、また次回。
今日のお店:茶屋卯三郎(栃木県那須郡那須町高久乙 湯道東2727−34)
*Instagramでは暮らしにある食をすきなだけ発信しています*
暮らしのヒントになれば、と。
リンク→ https://www.instagram.com/kei_fooddiary/