『モモ』を読んで、“無駄”をもっと大切にしたいと思った
ドイツの作家ミヒャエル・エンデの『モモ』を読んだ。
1973年に初版が発行された児童向けの小説で、年末年始に再読。
円形劇場の廃墟に住みついた、もじゃもじゃ頭で粗末な身なりをした不思議な少女モモ。黙って話を聞くだけで、人の心を溶かし悩みを解消させる能力を持った彼女のまわりには、いつもたくさんの大人や子どもたちが集まっていた。しかし「時間」を人間に倹約させることにより、世界中の余分な「時間」を独占しようとする「灰色の男たち」の出現により、町じゅうの人々はとりとめのないお喋り