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野路菊日記~花占いしますか?

『人を待つ時の長さがもどかしく 花びらちぎる“来る来ない来る”』


人と会う時、待ち時間の長さはどうしていつも違うのだろう。

例えば、
好きな人に会う場合、前の日からドキドキして眠れなかったり。
「早く明日にならないかなぁ」
待ち遠しい時間は、長く感じる。
楽しい時間はあっという間に過ぎてしまい、
短く感じる。

時間は平等に与えられているし、同じ速度で流れているはずなのに、
気持ち一つで長くも短くも感じるものだ。


昨年の秋、憧れだった野路菊を庭に植えた。
購入した時は花が終わっていて、葉だけの苗を庭に植えた。
「早く秋になって、花が咲かないかなぁ」
待ち遠しい時間を過ごしてきた。

花芽を持って、蕾になってからも長かった。

10月29日 たくさんの蕾をつけてくれた

蕾はピンク色で、初々しい乙女のようだ。

少しずつ花が開き始めた。

11月1日 開いた花は薄いピンク色

花が開いて行く。

11月3日 蜜蜂や蝶がたくさん寄ってくる


11月5日 満開になってきた

一年待って、花の美しい姿を見せてもらった。
野路菊よ、ありがとう。

「あの人は来る、来ない、来る…」

花がかわいくて、花占いが出来ない…


携帯がなかった頃は、待ち合わせの時間に間に合うように、早めに行って待っていた。
花壇の花を拝借し、花びらを一枚ずつちぎって、ドキドキしながら待ち時間を埋めていた。

今は、どこに居ても直ぐに連絡が出来るし、道案内もしてくれるし、便利なスマホがある。
花占いはしなくなったし、している人も居なくなった。
少しさみしいけど、かわいい花のためには良いかも。


花占いをしていたあの頃の時間は、長かったような気がする。



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