![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/160977525/rectangle_large_type_2_acb26c798cf96591b6fa227a6d688c73.png?width=1200)
愚痴は、i'm ok & you're okへ戻るための避難所である
コールセンターでの仕事は、どんなお客さまに対しても敬意を払わなければいけません。
でも、そう思えないときには愚痴を言いましょう、と前回書きました。
自分では当然のことを書いたつもりで何度読み直しても違和感がないのに、コメントをもらい、もらったコメントを読み直しながら自分の記事を読み直すと、なんとも独りよがりな思い込みで書いていたように読めてくるから不思議です。
愚痴と悪口の定義も差異も明文化しないまま筆を進めており、
お客さまに悪口を言い、会社に文句を言いましょうと煽っていると思われてもしょうがないような内容に見えてきました。
そこで、今回は前回の続編です。
よろしくお付き合いくださいませ。
i'm ok you're ok
「i'm ok you're ok」とは交流分析を提唱したエリック・バーンの言葉です。※交流分析については、こちらをご覧ください。
この言葉は、よく、こんな表とともに提示されます。
![](https://assets.st-note.com/img/1642747248555-wSVJvSyUkI.jpg)
もちろん、
①の「私もOK あなたもOK」が一番幸せでしょうし、
④の「自分もあなたもみんなキライ」では、自爆テロでも起こしかねません。
さて、コールセンターの仕事はどれに該当するでしょうか。
お客さまを常に尊重しなければなりませんから、
②の「自分はダメでも他者肯定」に該当するのではと考える人が多いかもしれません。
しかし、私はそうは考えません。
自己否定をする人に、お客さまは尊重できない
お客さまを尊重する主体は、オペレーターです。
お客さまの話を聞く耳を否定して、どうして話を聞けるでしょう。
お客さまの気持ちに寄り添う心を否定して、どうして共感できるでしょう。
そう考えると、コールセンターの仕事を全うするためには、①でなければならないのです。
でも、お客さまから、あらん限りの罵詈雑言を浴びせられたり、大きな声で脅されたりすると、①の状態を維持するのが難しくなります。
そんなとき①「私もOK あなたもOK」の世界の中に、避難小屋を作ります。
i'm ok を回復するために、 you're ok をちょっとだけ置いておく
お客さまや会社の悪口を言うのが③「こっちかて人間やぞ。お前らいい加減にせえよ」だとすると、
愚痴は、①の世界からは出ないんです。
①の枠組みからは出ないようにこっそり、そして周りもそこに一時的なシェルターを作ってあげたうえで、愚痴を吐き出させてあげます。
それは、「そうだそうだ、会社が悪い、お客さまが悪い」を一緒になって言うことではありません。※こんなことをしたら、相手を③の世界に押し込んでしまいます。
それは、「そうだよね、あんなこと言われたらつらいよね。悔しいよね。悲しいよね」です。
「あいつ(会社やお客さま)が悪い」を吐き出して、
「あなたが感じたことは全て正しい」を受け取ることで
「i'm ok」を回復し、受け取った「you're ok」をまたお客さまにお渡しするのです。
愚痴と悪口の違いがきちんと説明できたでしょうか。
それでは、また。
P.S.
それでは、お客さま(特にクレームのお客さま)はどこに該当すると思いますか。
これがテストの回答なら、③「俺が正しい、お前が謝れ」の一択でしょう。
でも私は長年コールセンターでクレーム対応をしてきた経験から、ちょっと違う考えを持っています。
これについては、また次回。
自分も相手も笑顔になる電話応対を学んでみませんか?
講座についてのご質問は、コメント欄もしくはサイト下部「クリエイターへのお問い合わせ」よりどうぞ。
いいなと思ったら応援しよう!
![のどか](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/29787131/profile_f879a733834461d93f42a0be3900cce5.jpg?width=600&crop=1:1,smart)