事業部制組織
はじめに
組織にとって集権化と分権化は大きな問題であり、両者のバランスをどのように保つかは組織論の中でも重要な課題のうちの1つである。
今回は、代表的な分権的組織である事業部制組織について解説する。
事業部制組織
製品・地域・市場(顧客)別に事業部として独立した組織を作り、各事業部が1つの事業体として独立採算的に管理責任を負う組織のことである
事業部組織は、1つの事業部にほぼ全ての職能が含まれていて小さな会社のような組織になっている。事業部は、「作って売る」という独立した企業体であると言える。また、各事業部は資本利益率(ROI)によって管理される。
メリット
・トップマネジメントが日々の業務から解放され、戦略的意思決定に多くの時間を割けるようになる
・現場の状況に即した意思決定が可能となる
・下位管理者のモチベーションが上がる
・次代の経営者の養成が可能となる
デメリット
・職能が各事業部で重複して行われ、コストがかさむ
・それぞれの利益の達成にこだわるあまり、短期的な利益を優先する判断に陥ってしまうことが多い
・事業部間の競争が激化し、セクショナリズムをもたらしやすい
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