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9月10日|ナナロク社の対談01 岡野大嗣×岡本真帆

ナナロク社から歌集『音楽』(岡野大嗣)と『水上バス浅草行き』(岡本真帆)を刊行した二人の対談です。


日時:2022年9月10日(土)14:00 - 15:30
※終了後は16:30までサイン会の機会をもちます。
場所:恵文社一乗寺店 イベントスペース コテージ
参加費:1650円
定員:20名

当店会場ご参加の方はこちらのご予約フォーム
もしくはお電話(075-711-5919)、店頭にてご予約ください。

※こちらのイベントはオンラインでの配信も行います。
 オンラインでの視聴をご希望の方は、こちらよりお申し込みください。
(オンライン配信の受付は9/9の23:59に締め切らせていただきます)




<登壇者プロフィール>

岡野大嗣(おかのだいじ)

1980年生まれ。歌人。2014年に第一歌集『サイレンと犀』、2019年に第二歌集『たやすみなさい』(ともに書肆侃侃房)を刊行。2018年、木下龍也との共著歌集『玄関の覗き穴から差してくる光のように生まれたはずだ』、2019年に谷川俊太郎と木下龍也との共著『今日は誰にも愛されたかった』(ともにナナロク社)を刊行。2021年、がん経験者による歌集『黒い雲と白い雲との境目にグレーではない光が見える』(左右社)を監修した。反転フラップ式案内表示機と航空障害灯をこよなく愛する。

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『音楽』岡野大嗣

継ぎ表紙の美しい造本に三百首以上を収めた第三歌集。「忘れたくないものを忘れても平気になるために短歌を作っている。今はそう思っている」。

装丁 佐々木暁仕様 
B6変形  上製  一三六頁
価格 税込一九八〇円
ISBN 978-4-86732-007-5

音楽は水だと思っているひとに教えてもらう美しい水
しっぽだけぶれてるphotoのそうやってあなたに犬がそばにいた夏
残念ながら次が最後の曲ですと残念をみんなで抱きしめる
きみが好きだったシーンを語るのを映画の続きみたいにみてる
ふたりなのにWeって感じがしない夜に静けさだけがきらめいている

【ナナロク社より】
装丁の佐々木暁さんのいる上野に何度も伺い、毎回3時間ほどお話をしながら、出来あがったのが本書です。作品を軸にしつつも、仕事の話、社会の話、最近憤った話と、脱線に脱線を重ねて本の実感を探りました。ここまで対話を重ねて一冊の造本を決めたのは初めてでしたが、岡野大嗣の短歌を形にするためには必然の贅沢な時間でした。本書は、増刷ごとに背中の布(っぽくないですが加工した布なんです)の色が変わります。1刷は水色、2刷は黄色、3刷は……、白もいいかなと思っています。


岡本真帆 (おかもとまほ)

1989年生まれ。歌人。3歳から高知県中村市(現・四万十市)に育ち、大学進学で上京。卒業後は広告会社のコピーライターとして働く傍ら、作歌を開始し、「うたらば」等に投稿。現在は株式会社コルクで所属クリエイターのPRを担当する傍ら、歌人として活動。未来短歌会出身。

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『水上バス浅草行き』岡本真帆

あの短歌のひと、第一歌集。一見して無駄に思えるもの。なくても生きていけるもの。そういうものに、どうやら私はいかされている。

装丁・画 鈴木千佳子
仕様 B6変形  上製  一六六頁
価格 税込一八七〇円
ISBN 978-4-86732-010-5

ほんとうにあたしでいいの?ずぼらだし、傘もこんなにたくさんあるし
3、2、1ぱちんで全部忘れるよって今のは説明だから泣くなよ
平日の明るいうちからビール飲む ごらんよビールこれが夏だよ
美しい付箋を買った美しい付箋まっすぐ貼れない私
ここにいるあたたかい犬 もういない犬 いないけどいつづける犬

【ナナロク社より】
短歌に親しみを与えたいと、なじみの大きさ、書体にしたのが本書です。本のサイズは小学館の「てんとう虫コミックス」と同じで、コミックのカバーの背がちょっとふくらんでいるのを、本書では丸背で表しました。書体もマンガでよく使われるアンチック体という「ゴシック体」と「明朝体」を漢字やひらがなで使い分けた混合書体です。イラストは装丁の鈴木千佳子さん。カバーのスワンボートは、ナナロク社からも近い洗足池公園と、本書使用のイラストは全て足で観てきた風景なんですよ。
この本は奥付にもひと工夫を。刷数ごとにほんの一言を加えています。のぞいてみてください。

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