私を支えてくれるのは、ライダーベルトでした。
以前ぎっくり腰になった時、家族のアレコレを書きました。
実は後日談がありまして。ぎっくり腰はほとんど回復したのに、なとなく腰から左足にかけてツキーンとイヤな鈍くしびれる感じがあったんです。
なんでもありませんようにと祈りつつ再度受診。なんと腰椎症を併発してました。意気消沈している私に先生は鎮痛剤とコレをすすめてくれました。
鎮痛剤はともかく、こんなコルセットでラクになるわけないやん。こんなんでシャキーンとしたら世の中のお年寄りはみんなチャキチャキやわ。と、心の中で悪態ついてたら、「使い方説明しますのでこちらの部屋へどうぞ~」と看護師さんに別室に呼ばれました。
「実はね、私もこれ使ってるんですよ〜。半信半疑でしたけどこれが結構いいんですよ、奥さん!」と、マルチ商法まがいの口調でコルセットが入っている袋の封をあける動作は手慣れたものだ。
むかしむかし、ウエディングドレスを着るためだけににコルセットを購入させられたことがあった。そう、あのマドンナがコンサートで来ているようなコルセットです。あれを着けたからといって、ディズニーのプリンセスのようになるわけでもなく、見た目もビフォーアフターでびっくりするというサプライズもなく、ただ苦しいだけというコルセット。
あの御年でいまだにあのコルセットを着ているマドンナ姐さんのプロ根性には頭がさがります。
マドンナ姐さんは置いといて。
あのイメージがあったのでコルセット=苦しいものとインプットされてからしばらくは上書きされてませんでした。
そして、手慣れた手つきの看護士さんにコルセットを装着してもらいました。
「!!!」
このほどよい締め付け&固定感、シャキーンと姿勢よくなる感じ、だらしなくたるみきった大人女子の腹まわりのすっきり感、痛かった左足をかばわなくても歩ける!どこまでも歩いていける万能感!
全国の腰痛持ちの民よ。救世主降臨!この時の看護師さんのドヤ顔を私は忘れない。私がコルセット教に洗脳された瞬間だ。
自己分析ですが、そもそも腹筋と背筋を普段から鍛えてバランスよくしていればよかったのだ。そうすれば反り腰にも猫背にもならず、自分の筋肉がコルセットのような働きをしてくれて腰にも負担がかからなかったのじゃないかと思う。
看護師さん曰く、長時間の装着は筋肉がおとろえるのでダメだそうです。
ここで一発!という時に使えばいいということか。まさにライダーベルトじゃないですか。
美術館だとかオールスタンディングのライブとかはもうこれなしでは無理な体になってしまった。
キッチンの立ち仕事にもライダーベルトを装着すると、シャキッとしてスイッチが入る(感じがする)。エプロンよりもライダーベルト。私は1日に何度も変身するのだ!