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出会えて良かった本たち

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私がこれまで読んできた本の中で出会えて良かったと思えた本の紹介と感想です。毎月更新!
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今月出会えてよかった本 【2022年7月版】

今月出会えてよかった本 【2022年7月版】

今月出会えてよかった本は、野田サトルさんの『ゴールデンカムイ』です。連載開始は2014年でこれまでに31巻を刊行している長編マンガなので、厳密にはずっと前に出会っていたのですが、今月最終巻が発売されたので紹介しようと思いました。

闇鍋の中に一貫性がある本作は本当に様々な要素が入り乱れています。日露戦争後の北海道という舞台で、文化も言語も勢力も目的も入り乱れて混ざり合いながら物語を展開させていくと

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今月出会えてよかった本 【2022年6月版】

今月出会えてよかった本 【2022年6月版】

先月からキャンペーンで無料体験をしているAmazon kindleunlimited にて、たくさんの電子書籍を読んでいます。

来月にの7月初めまでが無料期間なので、それまでできるだけ多く、そして何より面白い本を読んできた1か月になりました。

森見登美彦さんの『新釈 走れメロス 他四篇』をはじめに、青崎有吾さんの『体育館の殺人』や浅倉秋成さんの『教室が、ひとりになるまで』、西澤保彦さんの『七回

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今月出会えてよかった本 【2022年5月版】

今月出会えてよかった本 【2022年5月版】

今月出会ってよかった本は、砥上裕將さんの『7.5グラムの奇跡』です。

実はこの本は発売当初、初版で既に購入していたのです。それなのになぜ今月まで読むのを遅らせたのか、それは私の積読癖にあります。

「いつ読んでも面白いだろうから、今読まなくてもいいだろう」
そんな考えが高層に連なる積読ビルを生み出しているわけなのですが、それはそれとして、早く読んでおけば良かったなと思うまでが一連の流れなのかとも

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今月出会えてよかった本 【2022年4月版】

今月出会えてよかった本 【2022年4月版】


かつて興味を惹かれた本との再会この本と出会ったのは書店の映像化コーナーでした。元来から天邪鬼な性格である私は「映像化するほど知れ渡ってる本を今更読んでもネ……」と普段は通過するコーナーなのですが、ふと一冊の文庫本に目が留まりました。

単行本が発売されたときに王様のブランチかどこかで紹介されて興味はあったもののこれまで読んで無く、文庫化されても読もうとしなかった本。

そんな『20歳のソウル』に

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今月出会えてよかった本 【2022年3月版】

今月出会えてよかった本 【2022年3月版】

今月の余暇時間は主に『エルデンリング』をプレイしていたので、これまでより圧倒的に読書の時間が減ってしまいました。ですが完全に無くなったわけではなく、少しでも読書の時間を確保できているのなら素晴らしい本と出会うことは必ずあります。

本屋大賞候補この時期になると書店の小説コーナーはにわかに活気づいてきます。4月に本屋大賞の発表があるため、ノミネート作品が軒を連ねているのです。

そのノミネート作品の

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歌より曲を聞く

歌より曲を聞く

出勤時または休憩時間にはワイヤレスイヤホンで常に音楽を聴いているのですが、ようやく曲の楽しみ方がわかってきたような気がしています。歌よりも後ろに流れる曲に集中して聞くようになりました。

私はカラオケが趣味という事もあり、歌手がどのように歌っているのかだけしか興味を持ってきませんでした。もちろん、シングルCDなどに付属されているinstrumentalトラックに興味を持ったことすらありませんでした

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今月出会えてよかった本 【2022年1月版】

今月出会えてよかった本 【2022年1月版】

冷たい冬に出会うことができてよかった。今回紹介するのは辻村深月さんの『冷たい校舎の時は止まる』です。

なぜ今更?と思われるかもしれませんが、実は書籍自体は既に購入済みでした。それも限定愛蔵版を。

当時の私は限定版やサイン本にも目がない状態でしたので、予算の許す限りそういった本を購入していました。残念ながら私自身は辻村深月の大ファンだというわけではないのですが、当時はちょうど同作者の『ツナグ』を

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