「挑戦を応援する」だったら挑戦しずらいけど、「NoじゃなきゃGo」があるから入社1ヶ月でも挑戦できた話(LayerX入社エントリー)
この記事で書きたいことは、だいたいこんな感じです。
LayerXでは「NoじゃなきゃGo」という言葉を1日何回も耳にする。その言葉のおかげで、入社1ヶ月足らずで様々なチャレンジができた。
「NoじゃなきゃGo」が体現できている ( お飾りな言葉じゃない ) のは、企業文化とその明文化に秘密があるのだと思う。
Goし続けられる理由は、"No"側にありそう
こんにちは ✋本間(@kazushiro_tcmc)と申します。社内では @maro でやらせてもらってます。
今年10月に株式会社LayerXへ入社し、早くも1ヶ月が立ちました。冗談じゃなく、体感1週間くらいで、目まぐるしい毎日を送っています。
NoじゃなきゃGo
突然ですが、LayerXは「NoじゃなきゃGo」という言葉をよく使います。
すてきな言葉ですよね「NoじゃなきゃGo」。
この言葉はLayerX羅針盤(カルチャーブック)にも紹介されていて、社内会議で何回も耳にします。
「YesじゃなきゃStop」という言葉と対比でみると、よりイメージ付きやすいですね。
そういった自律的なチャレンジが当たり前な組織だからこそ、入社1ヶ月でも様々な機会を掴むことができたんじゃないか。と、いま振り返って思います。
LayerX入社後に実際にあった話をします。
ある日、顧客商談に同席させてもらったあと、メンターのnumashiさんに「〇〇の業務って■■な課題あったりしません?こういうこと出来そうな気がしますー」みたいな話をしたことがありました。気軽にアイデアをポロッと話しただけです。
そうするとnumashiさんより「課題は把握しているけど手が回っていなくて…maroさん、やっちゃいましょう!NoじゃなきゃGoなんで!(意訳)」と返答が。これが私が初めて受け取った「NoじゃなきゃGo」でした。
この「やっちゃいましょう!」という施策、いろいろな部署と連携しなきゃできない話で。
各部署と施策の相談をする中で「NoじゃなきゃGoなんでどんどん進めちゃいましょ」という回答をもらいつつ、皆さんに協力してもらいながら今まさに進めているという状態です。
一般的な企業における上申や起案にあたる「新しいチャレンジの意思決定」は、LayerXだと「Noと言われなければ進めてOK」と同義でということです。
それが「本当に進めちゃっていいのだろうか?」という心配を小さくしてくれました。
でもみなさんは、
「いやいや、"挑戦を推奨する文化"とか"失敗を称える風土"とか、いろいろな会社がそう謳っているじゃないか!!他の会社と何が違うんだい?」
そう思いますよね?(ですよね?)
NoじゃなきゃGoという言葉がLayerX内に浸透し、当たり前の言葉として使われている理由はたくさんあると思います。
耳触りが良くてキャッチーなので使いやすいというのも一つの理由。でもそれだけじゃないなと。
「NoじゃなきゃGo」が実現できる理由を自分なりに考えてみました。
「NoじゃなきゃGo」を支える文化
チャレンジしやすい組織ってなんだろうか。
チャレンジのしやすさが何によって形成されるのか、いくつかの要素に分解してみました。
【目的】チャレンジする内容(イシュー)を見つけやすい
【成功確度】チャレンジの方法やノウハウが溜まっている
【仲間】一緒にチャレンジできる仲間がいる
【不安軽減】「失敗したらどうしよう」という不安が少ない
この要素それぞれにLayerXの文化が根づいています。
だからこそ「NoじゃなきゃGo」が当たり前=チャレンジが当たり前な組織になっているのです。
本当なら全部について色々書きたいんですがすごい文量になるので、全体は表にまとめるだけにして、1要素だけ詳しく話をさせてください。
つまりLayerXには「NoじゃなきゃGo」という言葉だけでなく、それをどう実現するか・チャレンジの実現回数と質を高めるかを明文化しているのです。
これが「明日すぐには真似できないLayerXのすごいところ」だし、企業文化に投資してきた結果なんだとしみじみ感じています。
失敗への不安をどう減らすか
"「失敗したらどうしよう」という不安が少ない。"
これは、私が1ヶ月働いていて一番感じた驚きです。
もちろん失敗は怖いし、「私、失敗しませんので」という自信があるわけでもありません(もちろん今のチャレンジはうまくいくと信じてますが)。
じゃあなぜ失敗への不安が少ないのか。
それは「挑戦しよう」だけでなく、失敗に関するこんなことまで明文化していることでした。
失敗したときにどう対応するか(Bad News First)
失敗の原因をどう特定するか(人を責めず仕組みを疑う)
どう失敗するか(小さく失敗しよう)
この関係性は羅針盤にまとまっています。
他の企業でも「失敗を称賛しよう、失敗を許容しよう」という文化のもと、新しいチャレンジにどんどん進んでいく話はよく聞きます。
私の前職や前々職もそうでした。チャレンジを推奨し、失敗を責めず次に活かせる文化がありました。
LayerXでは「失敗とどう付き合っていくか」を明文化しています。
「失敗をした人の責務(どう失敗するか、失敗したらどうするか)」「失敗した内容への向き合い方(原因の特定)」の明文化こそが、失敗してしまったときの立ち振る舞い・責任の果たし方をイメージさせ、「失敗するとどうなるんだろう」な不安を減らしている。
ってことなんだろうと1ヶ月働いてて感じました。
"Go"より"No"のほうが重要なのでは説
「〇〇をしたいんです!/〇〇すべきだと思います!」のチャレンジができる仕組みは、「NoじゃなきゃGo」のGoする仕組みにある
それが今までの話でしたが、それと同じくらい(もしかしたらそれ以上に)大重要なことは「Noと言ってくれるメンバーがいること」だと思っています。
後戻りできない失敗・会社が飛ぶリスクについてNoと言うことはもちろん、大小問わず新しいチャレンジに対して「もっとこうしたほうがいい」「ここに考慮したほうがいい」との回答も多いのがLayerXのもう一つの特徴です。
ぶっちゃけ、誰かから「こういうことをしたいんです!!」と話をもらったとき「まぁいいんじゃない?」と回答するほうが気が楽なんですよね。
「(本当は色々口出ししたいけど…まぁ自分が正しいとは限らないし、根拠もないし、いっか。)」なんて思っちゃったりして。正直自分も身に覚えがあったりします。
否定するのって気を使うし、関係値悪くするの嫌だし、後々「あの人のせいで挑戦できなかった」なんて言われたくなし…とかとか。
Noを言うのってすごくパワーを使うんです。
Noを正しく伝えるために「なぜNoなのか」「どこのポイントがクリアになればGo」なのかを考える必要があるし、自身の発言の責任も発生する。
それでもNoを言わなければいけない時、LayerXはNoを言う文化がある。
だからこそ「NoじゃなきゃGo」がお飾りの言葉にならずに浸透しているんですよね。
そしてそのNoは「止めたほうがいい」のNoではなく、「成功確度を高めるための、一旦のNo」です。
計画なき実行・予測なき投資・顧客の声なき意思決定・憶測のみの仮説
そんな、Goするに至らない状態を見極め、Noと言ってくれる。
それは上司部下という関係に限らず、各々が知っている/経験している事柄からみて「もっとこうしたら良くなる!」の「いったんNo、これがクリアになればGo」という話が当たり前にされる環境がLayerXにありました。
チャレンジする側も、足りない観点に対して適切にレビューが入るからこそ声を上げやすいということもあります。
その"No"を支えるのがLayerXの行動指針「FactBase」や「Trustful Team」だったりします。
チャレンジできる文化という言葉には「(正しい状態での)チャレンジ(になるよう後押し)できる文化」という表現が近いと思うんですよ。
単に「チャレンジに対して障壁がない文化」というわけでなくて。
HubspotやSalesforceを見ながら「このチャレンジは正しい方向性に進みそうか」を考えるのが当たり前だし、他社の取組や顧客の声を調べずしてGoは言わないし、足りない所があれば議論する。
そんなファクトを持ち、信頼感を持ち、Noだと思えばしっかりとNoという。
何度も出てくる通り、それが「NoじゃなきゃGo」という言葉が当たり前になっている理由で、私が1ヶ月でチャレンジできた理由です。
まとめ、一朝一夕で「NoじゃなきゃGo」は実現できない
4500文字も書いてしました。
最後まで読んでいただいた方ありがとうございます。
「とはいえ、LayerXへの不満とかあるんじゃないの?」「NoじゃなきゃGoってぶっちゃけどんくらい浸透してんの?」みたいな話をカジュアル面談などで皆さんとしたいのですが…
実は私、11月後半から1ヶ月間育児休暇に入るんですよね。なのでMeetyは育休から戻ってきたら始めようと思っています。
その際、ぜひ皆さんお話しましょ!
ということで、NoじゃなきゃGoに少しでも興味を持っていただいた方、ご応募お待ちしております!