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熊野古道伊勢路を歩くday8#3
始神峠を進むと道の顔が全く違うことに気がついた。江戸道と明治道の違いなだろうが、ここまで違うかというくらい雰囲気が変わっている。具体的にいうと、人の手がしっかりと関わっているわかるとことが多くなってきた。
恐らくは、岩場を切り出して作った道であったり、石垣を積んで保護された道であったり。
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ただ、それのどれもが良い具合に自然と調和しているのが気持ちよかった。
しばらく進むと、小さな小川から流れる水を石臼のようなものに溜め込んだ手洗い場があった。
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いつの時代に作られたものかわからないが、身体の疲れを癒すポイントなのだろう。ただ、残念なことに川の水が少なく流れが止まっていたことだ。清らかな湧き水が流れ続けていればきっと良いスポットとなるのだろう。
前半の比較的急な上り坂に比べて、ゆっくりとなだらかな下り坂が続くこの道は、歩きやすかった。
そろそろ山道が終わる頃に宮谷池が現れた。
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木々に囲まれた静かな池に水鳥が数羽浮かんでいた。僕が歩く鈴の音に驚いたのか、すごい勢いで飛び逃げていった。
優雅な時間を驚かせてしまったようだ。
池のほとりには、養蜂箱がいくつか並んでいる。
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養蜂についてあまり詳しくはないのだが、きっと美味しい日本蜜蜂の蜂蜜がたくさん採取できるのだろう。
この宮谷池もそうだが、やはり峠と池はセットになっていることが多いようだ。
女鬼峠や三瀬谷峠にも峠道の終わりに池があった。きっと何か意味があるのかもしれない。
宮谷池まで来ると始神峠もいよいよ終わりだ。
なんかあっけなくまた早く終わってしまう。ここから先は街中を歩くルートだ。いきなりクライマックス訪れエピローグが延々と続く映画のようだった。
山間の街を歩くと、田んぼのような畑が広がっている。この時間になると日差しもキツくなってくる。熱せられた地面からゆらゆらと湯気が登っている。神秘的な姿だった。
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この先に、トイレの備わった東屋があった。
地元住民の手作りで建設された東屋で綺麗に手入れされていてとて身気持ちよかった。ここから先は、街中を歩くルートが馬越峠まで続く。
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日差しが気持ちよく、上着を脱いだ服装にちょうど良い。
くまよけの鈴の音を止めて、歩みを進めた。