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熊野古道伊勢路を歩くday8#5

あまり口にはしたくないが少し飽きていた。始神峠を越えてから走る単調な景色が続き、面白みのない道が続く。楽しんで歩くと言うより何か淡々と目的もなく歩いているかのような感覚がずっと押し寄せてくる。

もちろんそれは僕の気持ちの中だけの問題で、今歩いている古道やその周りの街に何ら非がないことは承知している。

海山郷土資料館の前を通った時も、郵便局前のポストのアヒルも刺激的に感じることが無かった。

歩き始めて2時間半。ここまで休むことなく歩いてきたのどこかで腰を下ろし休みたかった。休めば気持ちも切り替わるかもしれない。

そんなことを考えながら歩いていたら新甘堂のいばらまんじゅうの張り紙を見つけた。何かに引っ張られるようにお店に入りいばらまんじゅうを一つだけ買った。外にはベンチが置いてあり腰を下すこともできた。


柔らかい甘味と程よい降りに癒されながら、ほっと一息つくことができた。

単純な僕は単純なことで気持ちも切り替えられる。これは僕の長所だ。
気を引き締めて再び先を目指し歩き始めた。
ほんの少しだけ足取りも軽くなっていた。

意気揚々と歩みを続ける僕は、途中道を間違えたりしたものの順調に尾鷲方面へと進んでいた。

あれほど国道沿いを歩くのを避けていた僕だったが、紀勢自動車道の海山インターの下を通る時はこの道を作った人たちの力に感服もしていた。
すぐ先の相賀神社の社殿の歴史にも感服していた。
わざと関心を持つようにしていた訳ではないが、些細なことに関心をもち興味を持つようにしていたと今になって思う。

すぐ先には銚子川が流れていた。

有数の清流とも言われる銚子川の水面は本当に綺麗だった。
ブラックバスだろうか?大きな魚影も見ることができた。しばらくはこの透明度の高い川に沿って歩く。

ここまでくると今日のゴールまではもう少しだ。

空を見え上げるとパラグライダーが飛んでいる。
こんな所でパラグライダーが飛ぶんだと、久しぶりに空を見上げた気がした。

浜田建設の横の小道を登ると今日のゴール馬越峠の入り口だ。
浮き沈みのあった1日だったが、馬越峠の看板を前に気持ちはリセットされた気分だった。

2025年1月20日
9:00から12:30
気温8℃湿度88%
距離14.8km total113.2km

※都合により地図の記録ができませんでした。


おまけ。
帰り道。先日歩いた古里にある古里温泉に立ち寄った。
滑らかな湯質が心地よく全身を包んでくれる良い温泉でした。

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