ブロッコリーの健康効果を最大限に引き出す調理方法
今回は、ブロッコリーの健康効果を最大限に引き出す調理方法について。
みなさん、ブロッコリーは食べてますか?
前回の記事では、ブロッコリーに秘められた7つの健康効果について解説しました。
なかなかにビックリする健康効果もあるので、まだ読んでいない方は、ぜひこちらの記事も読んでみてください。
キッチンで一手間加えるだけで、ブロッコリーの健康効果を何倍にも引き出すことができます。
同じ食品を同じ量食べるのなら、どうせだったら効果が高い方がお得です。
その方法をこれから解説していきます。
ブロッコリーは茹でるのがいい?
みなさんはブロッコリーを食べるとき、
どのように調理をしますか?
一般的には、茹でて食べている方が多いです。
ですが、これは間違い。
実は、ブロッコリーは茹でてはいけないのです。
ブロッコリーには、スルフォラファンという栄養素が含まれています。
ブロッコリーの健康効果は、このスルフォラファンという栄養素がキモです。
しかし、スルフォラファンは熱に弱い性質をもっています。
つまり、茹でたり、電子レンジで長時間加熱することで、スルフォラファンが壊れてしまうのです。
そのため、ブロッコリーは熱を加えないように生で食べるのがベストです。
この一手間が効果を3倍に引き出す!
さらに、ブロッコリーは、一手間加えることで健康効果が3倍になります。
その一手間というのは、刻むことです。
理由は、スルフォラファンという栄養素にヒミツがあります。
スルフォラファンは、ファイトケミカルと呼ばれる栄養素の仲間。ファイトケミカルは、植物が生き残るために分泌する天然の科学物質です。
そのため、植物が傷つくなど、生存が危ぶまれるときにファイトケミカルは多く分泌されるのです。
ブロッコリーの栄養を最大限まで引き出すため、この性質を利用します。
ブロッコリーを細かく刻むのです。
ブロッコリーを刻み、傷つけることでスルフォラファンがたくさん分泌されるようになります。
さらに、刻んだブロッコリーを90分放置することで、スルフォラファンの量が約3倍になったという研究があります。(1)
これは、スルフォラファンが作られるには時間がかかるため。
ブロッコリーは傷つくと、まずはグルコラファニンというスルフォラファンになる前の栄養素が分泌されます。
このグルコラファニンがスルフォラファンに変換されるまでに、90分程度の時間がかかるのです。
少しめんどくさくても、ブロッコリーは刻んだ後に一旦放置するようにしましょう。
私もブロッコリーを食べる時は、一番最初にブロッコリーを刻むようにしてます。
放置している間に他の食材を切ったり、別の料理をすることで効率化できますので、ぜひお試しください。
それでは、また次回の記事もよろしくお願いします。
参考文献
(1)Wu Y, Shen Y, Wu X, Zhu Y, Mupunga J, Bao W, Huang J, Mao J, Liu S, You Y. Hydrolysis before Stir-Frying Increases the Isothiocyanate Content of Broccoli. J Agric Food Chem. 2018 Feb 14;66(6):1509-1515. doi: 10.1021/acs.jafc.7b05913. Epub 2018 Feb 6. PMID: 29357241.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/29357241/