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阪神淡路大震災から30年~神戸市の津波対策から学ぶリスクマネジメント~
みなさん、こんにちは。
普段はデータを活用した企業のデータ可視化やリスク管理について考えているのですが、今回は少し視点を変えて、私たちの生活に直結する「防災対策」について、データの観点から考えてみたいと思います。
神戸市の津波リスクを知る
私は神戸に住んでいます。先日、行政が開催している防災に関する講演で神戸市の津波対策について聴きました。
南海トラフ地震が発生した場合、神戸市では:
- 最高津波高が3.9m
- 津波到達までの時間が約83分
と予測されています。
市は防潮堤を整備することで、住居地域での30cm以上の浸水を防ぐ対策を完了しました。ただ、ハード面の対策だけでなく、私たち一人一人の避難計画も重要ですよね。
数字で見る避難行動
神戸市は「JRより北へ!」「丈夫な建物の3階以上へ!」という、シンプルな避難指針を示しています。(神戸市中央区の場合)
データを扱うものとして、この数字を掘り下げてみました。
例えば:
神戸市中央区で最も海に迫り出していて南にある神戸空港からJR三ノ宮駅までは徒歩で何分かかるのか。Google mapsで検索すると、約120分です。でも、津波の到達は約80分。間に合いません。
つまり、海岸部にいる人がJR三ノ宮駅へ逃げ切るのは、時間的に不可能です。だからこそ、建物内への避難(垂直避難)が重要になってくるわけです。
データを現実の行動に活かす
今回は私はGoogle mapsの検索を元に120分という時間を取り出しました。しかし、この数字をそのまま受け取るのは危険です。災害時には:
- 道路に物が散乱している可能性
- 多くの人が一斉に避難することで起きる混雑
- 高齢の方や子供さんの歩行速度
など、様々な要因を考慮する必要があります。
自分だけの避難計画を作る
私の経験から言えるのは、データは計画の出発点に過ぎないということ。
皆さんも、ぜひ:
- 自分の行動範囲での避難場所の確認
- 実際に歩いてみての所要時間計測 Google mapsとの差
- 季節や時間帯による影響の検討
をしてみてはいかがでしょうか。
おわりに
データは私たちの行動の指針を示してくれます。でも最後は、それを自分の状況に合わせて「カスタマイズ」することが大切です。
私はデータコンサルタントとして、常々「データは意思決定の道具であって、目的ではない」と考えています。防災でも同じこと。データを知り、理解し、そして自分なりの行動計画に落とし込む。そんな姿勢が大切なのではないでしょうか。
これを読んでくださった方も、ぜひ自分の地域のハザードマップを確認してみてください。データを知ることが、命を守る第一歩になるはずです。
#防災 #リスクマネジメント #データ活用 #神戸市 #津波対策