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No End Summer
夏の終わりの小さなできごとです。
息子にバス釣りに連れて行ってもらいました。私は助手席です。
草をかき分け、川原にたどり着きました。そのまま川を2つ渡るとのことです。ゆっくりと浅瀬を進んでは、時折振り向いて私たちの安全を確認してくれていました。
ほどなくして目的地へ到着しました。
「電車結び」という、私にはできない結び方を駆使し、仕掛けを準備してくれています。そして、ロッド(竿)を手渡されました。
「向こう岸から数十センチ手前へ投げて」と。
なかなか、あたりがないことを伝えると、場所を変わってくれました。
そんな様子を見ていた、妻がひとこと。
「十…年前、してあげたことをしてもらっているよ」
もちろん、見返りを期待していたわけではありません。ただ、子どもがその時にしてほしいだろうな、と思うことを繰り返す毎日でした。それがよかったのかどうか、今も分かりません。
改めて、佐々木正美先生(児童精神科医)の著書「子どもへのまなざし」を読み返しました。
過剰な干渉は、子どもの自立心や自主性をなくしまうことでしょう。望むことを満たしてあげる気持ちで子どもと接することは、人との基本的な信頼関係を結ぶ礎となると思っています。
自分がしてもらったことを、友人に、隣人に、そして次の世代へつながっていくことを願うばかりです。
一匹も釣れませんでしたが、何だか嬉しい休日でした。
【2022年8月29日 初出】
☆息子との思い出の記事です。よろしければ、ご覧になってください。