【私の仕事】 忘備録(60)『阪本研究所』で働きたいパティシエさん?
◆この記事の内容:
私の会社で働きたいというケーキ屋職人の男性のことを書いています。
【私の仕事】 忘備録(59)ちょっとあやしい先輩「グレーゾーンな仕事?」からのつづきです。
自分を変える
誰でも自分を変えたい、変わりたいと一度は思ったことがあると思う。
僕は、70歳以上の諸先輩がたから「自分を変えたいなら、自分の環境を変えること。今、関わっている人たちと全てを断ち切ることだ。」とアドバイスを受けた。
流石に、過去に大手企業の取締役をしていただけあって、言葉の意味は深い。さらっと聞くだけでは、「上から目線の言い方だねぇ」と感じるだけで終わってしまう。
自分は子供の頃から友達とは深く関わるのが苦手。それをしない分、友達と口喧嘩になることがない。言いたいことを抑える。そのかわりストレスはたまる。
やっぱり、何をするにも一人のほうが気楽だ。
先の記事のママさんは、ちょっと違う方向に走っているので、距離を置くことにした。ここから、メンズエステ業界(チャイエス)の動画広告へ入っていくことになります。
1年前のノンフィクション
このnoteで書いている内容は、ちょうど一年前くらいの実話です。当然、コロナが流行する前です。
昨年の4月の初旬。友達と最後のお花見をした。そのとき、友達が、その友達を連れてきて紹介してくれた。一人は女性で、デザイナー関係の仕事。もう一人は男性でイタリアンや日本料理の店を経営したことこがある料理人、お菓子のパティシエでもある。服装からオシャレだ。
僕は、名刺を渡して、個人でやっている自分の仕事内容を説明した。現在では3つの仕事が明確に決まっているが、そのときはまだはっきりとは決定していなかった。
でも、「1つは、外国から直輸入したい人の必要書類作成のサポート、1つは、高級な表札やネームプレートの制作販売、1つは風俗関係の広告動画制作。」
「風俗」というキーワードをわざと言った。相手の反応をみたかったのである。当然ながら、お花見でその場にいる女性たちは引いてしまった。(笑)
ところが、予想通り、パティシエの男性の方は僕の話に食いついてきた。
実は、風俗広告動画なんてそのとき受注は1件で、YouTubeにはアップ済みだけど、また1本しか制作していなかった。
しかも、実際は「風俗」ではない。中国人ママさんが経営するメンズエステ、いわゆる「チャイエス」だ。
そのママさんは、大阪府警から風俗許可をとってないので、風俗店ではない。それに申請しても許可がおりるはずはない。許可が下りるのは、北区と中央区だけ。それ以外の地区はダメ。
摘発
例えば、2019年11月に浪速区のチャイエスの経営者が逮捕されています。容疑は、指定区域以外での経営をしたため。店でどういうサービスをしたのかは、大阪府警が内偵調査し証拠をつかんだのでしょう。
(ネットのニュース記事をここに貼り付けようとしましたが、何故が削除されています。TVのニュースでは放送されていました。)
まぁ、このときばかりは、僕の知り合いのママさんたち(日本橋・難波チャイエスの中国人オーナーたち)はとても心配していた。
ニュースには出なかったが、難波のいくつかの店も摘発されたらしい。これは、日本橋のマンションでエステをやっている中国人ママさんから直接、聞いた。
税務署も「ピンク」班をつくって、風俗やチャイエス関係の店には調査を強化していた。
どんな仕事も重要なのは正確な情報
自分自身が地元の子供交通安全のボランティア活動をやったり、役所と警察との合同会議などに出席しているため、大阪府警とは親密。様々な情報を聞きやすい。もちろん、機密なことはリークしないし、こちらも依頼しないが、毎日のように会ってると、雰囲気で分かってくる。
その情報と、ママさんたちの動きを会ったときに観察すると、見えてくるものがある。摘発予測があたることが多い。
これができないと、チャイエスの動画広告の仕事はできない。店がなくなったら支払ってもらえないからだ。
阪本研究所で働きたいパティシエさん
さて、そんな面倒なことがあることを知らずに、「風俗」という言葉に食いついてきた「自称パティシエ」は40代のおしゃれで見た目は真面目なタイプ。
驚いたのは、このパティシエさん、僕がやっている「阪本研究所」に入りたいという。
「給料なしでもいいなら、いいよ」と冗談で言ったら、パティシエは「それでいいです」と言った。
「だったらいいよ、こっちは休みがない24時間営業だから。とりあえず、土曜日と日曜日に来てね。」と僕は気軽に言った。
妻に強烈に叱れる
さて、お花見に同席していた家内から、家に帰ってから、「あんた、アホやろ。なんであんなこと言ったの。しかも風俗という言葉もだして。。。他の人、引いてたのわからんの?」
案の定、けっこう叱られてしまった。
このときの僕の気持ちは、この真面目そうなパティシエさんが、中国人ママさんたちのあの個性強いキャラと渡りあえるはずがない。
そんなことは僕は分かっていて、、、、
子供食堂
実は、この時期、僕は地域のボランティア活動もやってる関係で、「子供食堂」をやってくれないかとある人から依頼があって、その準備もしていた。
「子ども食堂」とは、子どもやその親、および地域の人々に対し、無料または安価で栄養のある食事や温かな団らんを提供するための日本の社会活動。
「食」の方面については、僕はまったくの素人なので、様々な店を経営した経験があるという、その自称パティシエから色々な知識を得ようと考えていたのだ。実際は、食とはまったく関係ない様々な知識を与えてくれました。
というわけで、チャイエスの広告動画制作でママさんたちと起こった話と、阪本研究所で働き初めたこの男前の自称パティシエの話も入れながら書いていきます。
*このnoteで書いてある記事はすべて実話です。「忘備録」として自分のために書いています。
◆ご注意:一部の記事はnoteのシステムによって18歳以上向けに分類されていますが、すべて18歳以上向けです。
よい子の皆さまは読まないでくださいね。
【私の仕事】 忘備録(61)『阪本研究所』従業員1号 へつづく。。