小説#8 さすらい猫の旅-怒ったかたつむり-
ごそごそ・・・
「わぁ!」
「ひよ!」
あじさいから同時に顔をだし、笑い転げた。
なんだ。考えることは一緒か。
満開のあじさいが周りにずっと広がっている場所で、隠れて驚かそうだなんて。
ずっと一緒にいるから性格も似てきたかな?
「あ!これは…かたつむりじゃないか?」
「ひよ?」
あじさいの葉の上にいたのは大きな渦巻きを背負うかたつむり。
「そっか。ひよは分からないかもしれないね。
これは、かたつむりって言ってね、見てて。」
片目をひょいっと触って見せた。
す