おかあさんのための感覚統合療法 1
第1回
おかあさんのための感覚統合療法とは?
私は、肢体不自由児施設で作業療法士として働いていました。
脳性麻痺のこどもたちに対して、様々な治療法(訓練方法)が、行われていた時代でしたが、「発達遅滞」という診断のついたこどもがふえてきました。読んで字の如く、発達が遅れていると言うことなのですが、麻痺があるわけでもなく身体的な異常があるわけでもないのに、運動発達の遅れている乳幼児さんのことです。こどもの場合、運動を促すためにおもちゃを使います。笑ったり手を伸ばそうとしたりするような、何らかの反応のあるおもちゃを見つけます。そしてそれを使いながら、寝返りや、四つ這い、膝立ち、立位、歩行へと、誘うのです。こどもの目線に合わせるため、いつも、寝転がって遊んでいました。
仲の良かった整形外科医から「感覚統合療法」の講習会に行ってみればと、誘われました。東京だったので、「めんどくさいから、いいです」なんて答えた私に、「これからは、こういうのが必要になるよ」と…先を見通す力のある先生だったんですね。講習会は、難しかったけど、新しくて興味深かったです。
当時は、母子入園というシステムがあり親子で2ヶ月入所します。保育、言語、感覚統合療法の指示がでます。言語発達遅滞の子どもが一番多かったのですが、感覚統合療法の部屋を開けて毎回言われた言葉は、「うちの子は、言葉が遅れているだけです。遊びは、必要ありませんから。」感覚統合療法のお部屋には、ブランコ、滑り台、ボールプールなど、遊ぶものがいっぱいです。
ああ、またかと、思いながら、私は、にっこり笑います。「なぜおしゃべりできないんでしょうね。耳が聞こえない?麻痺があって口が動かせない?、たぶん他に原因が、あるんですよ、きっと」それから、感覚統合療法について説明をし始めるのですが、私は、早くこどもと遊びたいのです。あー、めんどくさい!と作ったのが、「お母さんのための感覚統合療法」というファイルでした。
重度の自閉症のこどもさんをもつ松井さんと知り合って、彼が遊びに来た時、ファイルを見つけて「持って帰ってもいい?」といわれました。「何するの?」ときくと、「ネットに載せたい、たぶん助かるおかあさんがたくさんいると思う。」というのです。パソコン苦手な私は、「どうぞ」といいました。
いまだに、ネットの海には、そのファイルが漂っています。そして、時々連絡をもらいます。「使わせてもらっていいですか?」「どうぞどうぞ」
ちょっと待って!いや、古いでしょ。書き直すから…と、いうことで、書いてます。
ここまでは、無料です。すみませんが、次回から、有料にさせていただきます。結構、頑張って書きますので。
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