メタル君の「今日の精神医学豆知識!」(486)-(490)
皆様、こんにちは。鹿冶梟介(かやほうすけ)です😆
実は昨日まで北海道に滞在しておりました!
小生が北海道に居た理由...、それはグルメ...ではなく、日本精神神経学会に参加するためです(勉強のためだぞ)😤
...とは言えせっかくのチャンスなので、ホテルやレストラン等で北海道グルメを堪能することができたので幸せいっぱいです🍀
学会での勉強は...、まぁ後日オンデマンドでみれるからほどほどでいいですよね...😅
やっぱり北海道は、なまらうまいっしょ!
メタル君の「今日の精神医学豆知識!」は、X(旧: twitter)で毎朝8時にアップしております。
X(旧: twitter)民の皆様も、X(旧: twitter)では語りきれなかった【メタルのおまけ】がございますので、ご興味があれば本記事を是非お読みください!
【今日の精神医学豆知識集!(その99)】
【メタルのおまけ】
Jaspers(ヤスパース)は精神科医であるのと同時に、実存主義の哲学者だよ。しかし、精神科医として活躍したのは数年程度で残りの生涯は哲学者として活躍していたよ(精神医学への興味は持ち続けたそうだよ)。ちなみにヤスパースの奥さんはユダヤ人だったのであやうくヤスパース自身もナチスに捕まりそうになったんだって。
↓小生が精神科医一年目で輪読した本です!
【メタルのおまけ】
内科の先生はBinswanger(ビンスバンガー)と聞くと脳血管性認知症であるビンスバンガー病を思い出すんじゃないかな。ビンスバンガー病の発見者オットー・ビンスバンガーは、精神科医のルートヴィヒ・ビンスバンガーの叔父さんにあたるよ。
↓これはビンスバンガーではなく、クリフハンガー!
【メタルのおまけ】
「現実との生ける接触の喪失」はMinkowski Eが唱えた統合失調症の基本障害だけど、師匠であるBleuler Eが唱えた統合失調症における「自閉」に相当するよ。さらにMinkowskiは自閉を非現実的で空想豊かな自閉(豊かな自閉)と、そうではない空虚な自閉(貧しい自閉)に分類したよ。
↓沈黙と自閉、名著です!
【メタルのおまけ】
失礼な言い方をすれば、要するに「自然な自明性の喪失」ということは常識がないということだね...。確かに統合失調症の患者さんの中には自分本位で時として非常識にもほどがあることをしでかすね。でも、自分が病気であるという「病識 insight into disease」が欠如するため自分の言動が周囲に受け入れられない理由を自分ではなく他者に求めるんだ...。だから統合失調症の患者さんは被害妄想に陥りやすいんだよ。
↓話題になりましたね!
【メタルのおまけ】
Bleuler(ブロイラー)は"統合失調症(Schizophrenie)"という言葉の生みの親だよ。ブロイラーがSchizophreniaという言葉を提唱する前までは、エミール・クレペリンの提唱した早発痴呆(Dementia Praecox)の方が一般的だったんだよ。ちなみに日本では統合失調症の前は精神分裂病という名称だったけど、海外ではschizophreniaという言葉は100年近く変わっていないよ。
↓ブロイラーで検索すると、こんなに美味そうなものが🥰
【メタル君の考察】
今回は「統合失調症の精神病理」に関してツイートしたよ!
統合失調症の独特の思考、対人接触に関して昔から精神病理学的に分析されてきたんだね。
しかし、注意して欲しいのはこういった精神病理的特徴が全ての統合失調症患者さんに当てはまるかと言われれば違うんだよ。
ここからは想像だけどこれは統合失調症の軽症化が原因じゃないかな?
昔は統合失調症の治療方法がなかったから、多くの患者さんが同じような経過(荒廃状態)をたどったのだろうけど、近年は薬物療法の発達で統合失調症も重度から軽症まで様々な転機をとるようになったんだ。
今日紹介した精神病理学者たちが診ていた統合失調症と、今僕たちが診ている統合失調症では質的に異なるかもしれないよ。
これからもがじゃんじゃんとマニアックな精神医学ネタを提供するぞ!
↓これでロト三部作が全部楽しめます!
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