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今回のおすすめ本 松岡圭祐『シャーロック・ホームズ対伊藤博文 改訂完全版』


みなさんこんばんは📚
今回おすすめするのは、松岡圭祐『シャーロック・ホームズ対伊藤博文 改訂完全版』という本です!


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 本作はコナン・ドイルの『最後の事件』において描かれたシャーロック・ホームズとモリアーティがライヘンバッハの滝で最終決戦を迎える場面から始まります。これまでにシャーロック・ホームズシリーズを読んだことがない人であっても楽しめるものとなっています。

 作中では、モリアーティとの決戦後、シャーロック・ホームズは伊藤博文と共に事件に巻き込まれていくものとなっています。これはオリジナルストーリーですが、シャーロック・ホームズが生き生きと描かれているため、読みやすいと思います。また、基本的に史実を踏まえて物語が構成されているため、リアリティを感じられると思います。

 シャーロック・ホームズと伊藤博文二人が巻き込まれていくのはかの有名な大津事件。これは1891年5月11日に来日していたニコライ皇太子(後のニコライ2世)が現滋賀県大津市で津田三蔵という警察官に斬りつけられ負傷した事件となります。政府が津田三蔵の死刑を求めたことに対し、児島惟謙が司法の独立守ったことは有名な話です。この判断のおかげで大日本帝国憲法の三権分立の意識が広まることにつやがります。ここは日本史でも習うところなのでご存知の方も多いのではないでしょうか。

 本作は上記の事件を踏まえて構成されているため、当時の時代背景を参照しながら読み進めるとより楽しめると思います。個人的な感覚ですが、歴史は出来事の背景や登場人物たちの心情を考えることが興味を持って楽しめるきっかけだと思います。受験の影響が大きいですが、歴史は暗記するものとして忌避される傾向があります。しかし、そこに登場する人たちも感情を持つ人間であり、さらにその裏には多くの民衆がいます。教科書では最低限の文言で史実が記述されています。それを色づかせるのは学習する各人だと思います。そのきっかけは本作のような史実をもとにした作品かもしれません。


ぜひお手に取ってお読みください☕️

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