産める人は偉くて、産めない人は欠陥品ですか?【結婚・妊娠・出産・子育て】
医療は昔に比べると、随分発達した。できないことができるようになったり、助かる命も増えた。とても喜ばしいことのほうが、きっと多い。そして、多くの人も、気づいてないだけで医学が進歩したことで何かしらの恩恵を受けている。
私も恩恵を受けている。昔はもっと副作用が強い薬が多かった話や、病棟に入れば牢獄のようだった話を聞いたことがある。
それなりにギリギリ生活できる人が増えたのも事実。私も本来なら、ここにいないかもしれない。きっと恩恵を受けている。
これから、もっと医学が発展すれば、もっと治る病気が増える。けれど、同時に新しい病気が見つかる。そして、遺伝について多くの人が悩まされることになる。
もうすでに、この遺伝のことで産めない人がこの世界にはたくさんいる。健康そうにみえても、抱えてるものが人それぞれある。遺伝子カウンセリングに訪れる女性も男性も、専門家の見解を聞いて「自己判断」することになる。専門家は遺伝の確率を伝えることはできるけど「産まないほうがいいですか?」「産んでも大丈夫ですか?」といった、命の答えを導けない。
当事者と、その家族が話し合って決めることになる。未来のことを。
心身の都合で、諦める選択は他にもある。もちろん、心身の都合以外にもいろんなケースは実在するし、ここで語られてることはほんの一部のこと。
外からは見えない障害のひとつに内部疾患がある。障害分類は身体になるけれど、外からは見えない。健康そうにみえても、判断できない。患っている疾患にもよるけれど、出産で命を落とす可能性が高いために諦める選択をする人もいる。
見えない障害は、聴覚障害、発達障害や精神障害、知的障害だけでない。
端からみてたら、健康そうに見えても、笑って楽しそうにしてる人も、端からは見えない何かと闘っている人がたくさんいる。
数年前には男女平等がブーム。今は多様化ブーム。様々な事情を抱えた人がいることを「どこか頭の片隅にでもいいから、そっと置いていてほしい」私も、まだまだ知らないことだらけ。だめだめな人間。それでも、どこか片隅にでもいいから「いろんな人がいる」ことをそっと覚えておくことは大切だと言い切れる。
最後に
ここまでいろいろ書くと多方面から「出産や子育ての話はタブーなのか」と言われそうなので、まとめます。結論、タブーではないです。私はそう思う。この記事はあくまでも、情報にしかすぎない。こんなケースがあることを頭にどこかに、そっと置いていてほしい。それだけです。
もし、そのような話をされても私なら「頭の片隅にそっと置いておく」そして、この人は、こんな価値観なんだと知ることができる。なにも話さなくなってしまう世の中の方がよっぽど怖い。障害の話もそう。人を知ることは大切。そう、私は思う。
蝉緒
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