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7月20日 読書会報告

川口市出身の自称読書家 川口竜也です!

2024年7月20日(土)の朝に開催した「東京読書倶楽部」読書会の報告です!

この日はリピーター様が2名、新規の方が2名の計5名で朝活×読書会。

たとえ辛い目に会おうとも、いつだって心は強くありたいもの。小説や物語からは、大事なことをたくさん教えてくれる。

紹介して頂いた本

読書会終了後に撮影

ピエール・ルメートル「その女アレックス」文藝春秋

物語の冒頭 誘拐・監禁されたアレックスという女性。周囲で起こる狂気的な事件。被害者と思い込んでいた人物が実は…と二転三転するストーリー。

犯行・暴行シーンからは、思わず現場に立ち会ったかのような臭いや音が聞こえ、加害者の心理描写もまた引き込まれるところがある。

生々しさ・痛々しさに関してはミステリー作品の中でもダントツだという。これから夏ですし、背筋が凍るような物語を。

飛鳥井千砂「学校のセンセイ」ポプラ社

「面倒くさい」が行動指針の社会科教師 桐原。就職でなんとなく教師になった桐原は、名古屋の高校にて色々と厄介事に巻き込まれていく。

自分に対して好意を寄せてくる生徒や素行不良の生徒、ある時は教師や隣人にも絡まれたりしながら、桐原は教師として成長していく。

たいして好きでもない仕事を続けるという感覚を教師も持っているんだなって、こういう教師に会えたら良かったなと思う。

キム・ホンビ「多情所感」白水社

女子サッカーチームに所属する、大のお酒好きの著者。社会にはびこるマウントや偏見に対する心情・気持ちを描く、ユーモア溢れるエッセイ。

例えば、美術館にいる団体客に対して「ただ写真を撮るだけで、芸術が何たるか分かっていない迷惑な集団」と思っていたが、絵画に対して造形深く対話している団体客を見て、自分が偏見を持っていたことに気づくなど。

他にも、日本で言うお盆では、家族全員が集まって先祖を供養するのだが、わざわざ家族が集まらないと先祖を供養できないならば、それこそ先祖に対して失礼なのではないかと。

それも「多情所感」(韓国の四字熟語「多情多感 (思いやりが深いこと )」の造語)だからこそ。やさしいがゆえに、考えることもあるんだろう。

梨木香歩「西の魔女が死んだ」新潮社

中学生のまいは、クラスの全員から無視されていた。学校に行きたくなかった私を、ママは「西の魔女」である田舎のおばあちゃんの家で過ごすようすすめる。

おばあちゃんの教えは、自分で決めること。規則正しい生活を送り、自分で決めたことをしっかりと守ること。魔女のおばあちゃんといっしょに暮らして、まいは新しい生活に向かって成長していく。

思えば、この作品が死生観を覚えた作品でもある。死んだら何もなくなるというよりも、魂はいつまでも成長し続けるのだと。それがおばあちゃんとまいの約束。

ちなみに、死生観について考えさせられた作品について、夏川草介さんの「神様のカルテ」や、国語の教科書に載っていた井上ひさしさんの「握手」について語り合う。

2024年8月の読書会スケジュール

8月3日(土) 14:00~16:00
偏愛読書会「森見登美彦」作品
8月17日(土) 10:00~12:00
朝活×読書会
8月24日(土) 19:00~22:00
飲み有り読書会 BOOK&BOOZE!
8月31日(土) 10:00~12:00
朝活×読書会

ご興味ありましたら、コメントや各告知ページにて是非お待ちしております。皆沢に会えるのを心よりお待ちしております(*^^*)

・注意事項
こちらの読書会は、神保町ブックセンターのカフェにて開催しておりますが、運営元のUDS様の主催とは別のイベントでございます。

お見かけした際には店員さんやスタッフさんにお伺いせず、直接主催者(アンダーリムの眼鏡の男)にお声掛け下さい。

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川口 竜也 / 川口市出身の自称読書家
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