9月14日 読書会報告
川口市出身の自称読書家 川口竜也です!
2024年9月14日(土)の朝に開催した「東京読書倶楽部」読書会の報告です!
この日はリピーター様が5名の計6名で朝活×読書会。午後は新規の方が2名とリピーター様4名の計7名で文学×ボードゲーム会。
どんな本でも、まずは読んでみようという挑戦心は、きっとAIには代替されない人間らしき気持ちであると思いたい。
紹介して頂いた本
菊水健史/富田園子「教養としての犬」西東社
犬の起源や身体能力、生態など、最近の研究結果などを踏まえて130ものトピックを紹介。
例えば、犬は笑い声などのポジティブな音は右耳、悲鳴などのネガティブな音は左耳で聞く。犬の「反省している顔」は、実は反省していないなど、思わず人に話したくなるような話題ばかり。
最終章の「犬は人類の最良の友」では、飼い主と犬は自律神経が一致しやすく、犬も飼い主を心の安全地にしているなど、読んでいるだけで心が温まる。
読むと犬を飼いたくなっちゃう本です。
山口周「武器になる哲学」KADOKAWA
経営コンサルタントでも著名な山口氏が、実業の世界でも役に立つ50の哲学的な考え方を、わかりやすく、実践的にした本作。
大前提、哲学書・哲学者の言葉を理解するには、その言葉が生まれた背景(歴史)を知ったほうが良い。なぜなら、ロックバンド的に言うと、それらの言葉は「シャウト」だからだ。
例えば、マキャベリの「君主論」は、一つの目的を達成するためには手段を選ばぬリーダーが必要、と捉えられがちではあるが、「ただし、国の利益になるためならば」という注釈もある。
それには、民主共和制などの当時の背景があって、それを知ったほうがより理解を深めることはできるだろう。
ただ、まずは初歩として、武器としてて哲学的な考え方を持つのであれば、本作がおすすめである。
板野博行「眠れないほどおもしろい百人一首」三笠書房
平安時代末期から鎌倉時代初期にかけて選定された「百人一首」。現代語訳とその歴史を分かりやすく解説。
紹介者曰く、歴史を知るというよりも、五七五七七の限られた中で、自分の気持ちを表現する言葉遣いに惹かれる。
例えば紫式部の作品では、「好きな人と出会っている短い時間は、月が雲隠れするくらい一瞬だと」表現したり。紀貫之の作品では、「人の心は変わっていくけれども、故郷の花の香りはいつまでも変わらない」など。
自分だったらそんなに表現が思いつけないから、素敵だなって。
山中伸弥/羽生善治「人間の未来 AIの未来」講談社
AIが発展したら未来はどうなるか、人間社会にどんな影響を与えるかなど、iPS細胞を作製した山中氏と、将棋棋士である羽生氏の対談。
山中氏曰く、iPS細胞を作製できたのは、ある意味AIなどの技術が発展していなかったからこそ。失敗に関する確率などが数値化されていたら、きっと挑戦しなかっただろうと。だから「知らぬが仏」なのだ。
羽生氏曰く、人間とAI棋士の大きな違いは、局面における「流れ」に沿っているか否か。AIは今の盤面の最適解を導くことができるが、対局という流れを判断することはできないという。
2018年に刊行された本著であるが、今読んでも廃れることのない考え方で溢れている。
香月美夜「本好きの下剋上 外伝」TOブックス
日本から本のない世界に異世界転生した本須麗乃(マイン)は、一から本を作り上げることで下剋上を果たす。
かつて下級階層だった一族も、今では貴族階級になり、世代が交代する。貴族同士の利害関係や、本編主人公で婚姻を巡るトラブルがあったりと。
全編(33巻)を通しで10回読んでも飽きないくらい、面白い作品なんです。
2024年9月の読書会スケジュール
9月21日(土) 14:00~17:00
散策×読書会 → 満員御礼!!!
9月28日(土) 19:00~22:00
飲み有り読書会 BOOK&BOOZE!
ご興味ありましたら、コメントや各告知ページにて是非お待ちしております。皆沢に会えるのを心よりお待ちしております(*^^*)
・注意事項
こちらの読書会は、神保町ブックセンターのカフェにて開催していますが、運営元のUDS様の主催とは別のイベントでございます。
お見かけした際には店員さんやスタッフさんにお伺いせず、直接主催者(アンダーリムの眼鏡の男)にお声掛け下さい。