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自称読書家 秋を味わう

川口市出身の自称読書家 川口竜也です!

水曜日はマイルールに則り、お酒を飲んで良い日。禁酒しているわけではないが、このメリハリがモチベーションになるのだ。

7月の土用の丑の日には鰻を食べたように、9月になったからには、秋刀魚を食べようと意気込む。

今年は秋刀魚が豊漁らしい。お安く頂けるのであれば、私のような粟と稗で暮らしている者にとってもありがたい(冗談である)。

そりゃデパ地下の鮮魚売り場のような、数千円の秋刀魚は憧れるけれども、鰻と同じく、そこまで予算はない。

今年は諦めて、スーパーに並んでいるお惣菜コーナーの秋刀魚で妥協する。

永田が秋刀魚を取り出すと斎藤はひどく喜んだ。押入をがさがさやって七輪を取り出し、「これで焼かなくては美味くない」と言った。

森見登美彦「新釈 走れメロス」山月記より抜粋

そもそも一人暮らしの1Kアパート。ビルトインコンロなんて大層なものはないし、七輪も持っていない。

いやはや、流石に1階の物干しスペースにて、秋刀魚を七輪で焼いている男がいたら、ちょっとした見物であろう。

でも七輪ならば、よりふっくら焼けるものだし、やはりその場で焼くからこそ美味しく感じるものである。

高い秋空の下で秋刀魚を焼いて喰うのは実に美味いからね。

森見登美彦「新釈 走れメロス」籔の中より抜粋

猫が寄ってくるか、あるいは隣人からモスキート音を聞かされることを覚悟しなければならないだろう。

それはさておき、秋刀魚と共に日本酒で一杯。ご存知、至福の時間である。

秋と言えば、読書の秋でもあり、芸術の秋でもあり、食欲の秋でもある。

秋になって空が澄み渡る(気候も涼しくなる)。作物が実る。ゆえに食欲も増していくのは、自然なことであろう。

食べ過ぎることは良くないにしても、季節を感じること自体が大事なことだと思われる。

つい毎日同じような食事を取ってしまいがちな生活だからこそ、こういうメリハリもまた一興なり。それではまた次回!

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