小さな仕事のできない人には、大きな仕事は頼めない
「小さい仕事ができない人には、大きな仕事は頼めない。だから、小さな仕事こそ、精一杯取り組んで成果を出すんだ。それでようやく、認めてもらえるんだ。」
若かりし頃、当時の上司から酒の席で教えてもらった、小さな仕事への取り組み方です。
当時は「そういうものなんですねー」と、軽く受け止めていたんですが、様々な仕事の経験を積んでいくと、この上司の言葉が腹落ちする場面に何度も出くわしました。
例えば、コピーを取る仕事を頼まれた場合。
コピーなんて(こんなに仕事のできる私が)なぜ取らなきゃいけないんだ、と思いがちです。
かつて、私もそうでした。
こんな仕事は、僕がやりたい仕事じゃない。
そんな不満を抱えた時期もありました。
しかし、本当に仕事のできる人は、細々とした作業も、きちんと上げるべき成果と、下記のような具体的なタスクを洗い出し、時間内にテキパキとこなします。
・コピーした書類を何部作成するのか
・何のために使う資料なのか
・カラーなのかモノクロなのか
・ホチキス止めなど、どのような仕上げなのか
・何時までに必要なのか
これらのタスクは、コピーの成果を左右しますが、依頼する人は忙しいので、「5部、コピーしといて!」くらいしか言ってくれません。
しかし、相手のニーズを素早く正確に確認してからコピーに取り組まないと「思っていたのと違う」資料を渡すことになり、ひいては「あの人はコピーも取れない」という残念な評価になってしまいます。
つまり、「依頼者(クライアント)が求めるアウトプット」について、正確に把握する能力を磨くチャンスが、「コピーをとる」という、誰にでも出来ると思われている仕事にも、隠れています。
したがって、漫然とコピーを「こなす」人と、成果について考え、コピーを「ニーズを把握して期待を上回る形で納品する」人とでは、後者に新たな仕事のチャンスがやってくる確率が高いと言えます。
頼まれた仕事は、嫌がらずに何でもやっていたら、その姿を見てくれている人が必ず居るから、地味な仕事もしっかりやるんだよ。
昔からある、このような励ましの言葉には、実は「顧客のニーズを知り、その期待に応える」という仕事の本質が隠れているんだと思います。
気の重い仕事、億劫な仕事。
やる気の起きない仕事。
成長を感じられない仕事。
なぜ、イヤだと感じるのか?
やりがいを感じられないのか?
視点を変えて分析することで、つまらない仕事を面白い仕事に転換できる可能性があります。
つまり、小さな仕事に熱心に取り組んで成果を出すことは、仕事の本質を掴む上で、とても有益だというお話でした。
本日もお読みいただき、ありがとうございました。
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