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note小説 三十路のオレ、がん患者 第28回 凍る背筋
午後の病院。
不思議なものだ。
外来の朝は、再診の順番待ちで人が並んでいる。
それでも午前中に診察は終わらず、午後に食い込む。
人、年寄りが多く、ラッシュだ。
24時間で考えてみれば、1日のうち込み合っているのが4〜5時間だけだ。
残りの時間はガランとしてる。
毎日が祭りのあとだ。
幼い頃、医者と銀行は午後3時頃に仕事を終えて美味しいものを食べに行ってる。
人間は目の前の状況で判断し
note小説 三十路のオレ、がん患者 第21回 人は離れていく、最初だけ
転移したと言われたら周りの反応はどうなのだろう。
ガンという事も一部の人以外には伏せている。
一度拡散してしまうと取り返しがきかないからだ。
今回の手術にあたっては応援してくれる人がたくさんいた。
半ば喧嘩別れみたいになって連絡をしてなかった人まで連絡をくれた。
今回はどうか。
そう思っていたら昔の上司からメールが来た。
いつも年度初めの時期にメールが来る。
オレよりも早く辞めたが