小説【 dreamers 】3
中間テストの最終日で英理は放課後、学校の女友達3人と遊びに行った。高校は隣りの市にある。鉄道だと自宅最寄駅から3つの場所で、さらにその隣りが新幹線も通るターミナル駅。無駄に行かないよう学校には言われていたが大きな街で遊ぶのはたいていそこだった。またはそこからさらに電車で5つの海浜エリア。観光地でヤシの樹が並ぶ海岸通りと長いビーチがある。「海中公園」という名の水族館もある。
今日は街を歩いてその時に英理は見た。母の恭子がいた。今まで見たことがないおしゃれ着でひとり、雑踏を颯爽