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2024年10月の記事一覧

拵のコーディネーター

拵のコーディネーター

普段模造刀には興味が無いのですが、初めてアート的で面白いと思えるものを発見。
なんと鞘が寄木で作られています。

時代物でこうしたデザインの物はまだ殆ど見たことがなく、それ故に現代アート感を感じた次第です。
金具は如何にも模造刀に付いているような安物ですが、組み紐は綺麗なので金具だけちょっと勿体ない気も。

ただ今回のように木の良さを全面に打ち出した拵にはどのような金具が合うのでしょうね。
木の雰

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大刀剣市前なのに…

大刀剣市前なのに…

大刀剣市(11/2~11/3)までいよいよあと1週間を切りましたね。
ここ1ヶ月は刀剣店のHP更新をいつも以上に楽しみにしたり、お店を訪問して好みの物が入ってないか散策したり、カタログに何か良い物が無いか探したり、そんな1ヶ月だった気がします。

そんな感じで毎日のように物を探していると欲しい物、気になる物はどうしてもちらほら出て来てしまいます。
唐突に探していた同図の成木鐔が出たり(買うしかない

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金属分析器で刀装具の時代鑑定が出来そうな件

金属分析器で刀装具の時代鑑定が出来そうな件

いよいよ来週に迫ったボリス氏による「放射性炭素年代測定による刀装具の年代決定」をテーマにした公演があり楽しみにしている所です。

ボリス氏は以下の「刀装具屋」というHPも運営しており、そこでは質の良い刀装具や刀も販売しています。興味ある方は以下ご覧ください。

講演の内容については一切不明なのですが、炭素量という事で鉄鐔などの年代を測定できる、というものでしょうか。楽しみです。

さて先日なんとな

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刀も刀装具も何度も見ると面白い

刀も刀装具も何度も見ると面白い

感動する物と面白い物(知的好奇心を満たしてくれるもの)は似て非なるものに感じ、この目貫は感動というよりはどちらかと言えば面白さを感じる目貫だったり。(買う時はいつも感動して買う…かは分かりませんが惹き込まれて買うのでこの差が分かるのは購入した後だったりするのですが…)

この目貫を買った時は完全に画像判断でどういうものかいまいち分からなかったのですが、胸の蛇腹の構造であったり、抜け穴の多さなどから

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刀身アクセサリーで黒錆実験①

刀身アクセサリーで黒錆実験①

2年程前に現代刀匠の方に刀身アクセサリーを製作頂いたのですが気に入っている事もあり、元々ストラップであったものを現在は紐を変えペンダントトップとして時々使っています。

もともと赤錆が付きにくいように黒錆加工をして上から透明ラッカー塗装がされていたようですが、現在ではそのラッカーは恐らくほぼほぼ取れたのではないかと。

黒錆もなかなか食いつきづらいのかこの3年で表面に見た目上付いたものは結構取れ、

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刀装具購入にあたり蒐集品を持参してみた話

刀装具購入にあたり蒐集品を持参してみた話

先日刀装具を長年取り扱ってこられた100歳近い先生をご紹介頂き、現在も御自宅にてお店をやられているという事でお伺いした。
古い刀装具を探している過程で一度お会いしておいた方が良いとご紹介頂いたのであるが、「こうした物を探している」というのは口頭で伝えるよりも自身のコレクションを持っていき実際に趣味趣向を見て頂く方が話が早いのではないだろうかと考え数点持っていき似たような物が無いか出して頂いた。

トーハクの美しい展示から「展示の美しさを決める要素」について考える

トーハクの美しい展示から「展示の美しさを決める要素」について考える

先日トーハクを訪れた際にこれは美しい!と感じた展示方法があった。
それが以下の国宝「檜図屏風(狩野永徳筆)」の展示である。

これを見て展示の美しさを決める要素は主に3つありそうに感じている。
以下3つである。

(以下2枚の写真は今回の話に関係が無いが、檜図屏風そのものとキャプションを気になる人の為に貼っておく)

①部屋の空間作りまずは部屋の空間そのものが実は1番大事な要素を占めているように感

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「東美特別展2024」へ行ってきました

「東美特別展2024」へ行ってきました

今日は10/14まで開催中の東美特別展2024へ行ってきました。
会場に着いたのはちょうど11時、開場時間。
既に美術倶楽部前には多くの人だかりが

東京美術倶楽部を曲がった先まで列が伸びており、これは相当入るのに時間がかかりそうだなと思いながらも、大刀剣市とは異なり1階も会場の為か、エレベーター待ちの人と分かれるので意外にサクサクと列が進む。
大体入るまで10~15分位だったでしょうか。

茶器

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大刀剣市2024のカタログが公開!気になった物など

大刀剣市2024のカタログが公開!気になった物など

大刀剣市2024の電子カタログが遂に公開されましたね!
詳細は以下のリンク先を見て頂くとして、個人的に気になった刀や刀装具などを完全個人の趣味趣向で列挙していきます。
一部価格予想なども。

(数字はカタログNoです)

①刀・表紙 太刀 波平家安(重文)

松藤文兵庫鎖太刀拵(鎌倉時代)

松藤文兵庫鎖太刀拵(鎌倉時代)

鎌倉時代の刀装というとほぼ実在していないのが現状であるが、東京国立博物館には「松藤文兵庫鎖太刀拵(重要文化財)」が所蔵されている。
そちらが先日展示されているのを見てきたので造り込みであったり、見た所感をまとめてみる。

材質としては、柄の覆輪や鞘の地板、兜金や縁金物、責金、石突などの金具類は鍍金した金銅をベースに、鞘の覆輪などは銀銅で豪華にあしらわれた仕様で、大部分に金属を使用しているが故に80

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好きな日本刀&知名度ランキング

好きな日本刀&知名度ランキング

2023年12月、2024年9月と2回に渡り、株式会社NEXERさんと永楽堂さんによる日本刀に関するアンケート調査が行われたようなので今回はその話です。

①2023年「好きな日本刀に関するアンケート」

事前調査で「『日本刀』に興味がある」と回答した全国の男女481人(インターネット調査)に対して、もっとも好きな日本刀の名前1つと、その理由を聞いた回答結果が以下の通り。

②2024年「日本刀の

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