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健康は「気」の充実から。「気」のはなしの続き。
『正気存内 邪不可干(せいきぞんない じゃふかかん)』
いきなりなんの呪文?と思われたでしょうか💦
これは中国医学の『黄帝内経』にある言葉のひとつで
体内の正気が強ければ、邪気に侵入されにくい
という意味です。
正気とは、現代的に言えば、抵抗力のことです。
前回はその中でも最も重要な「元気」についてお伝えしました。
今回は残り5つの「気」についてです。
早速、ひとつずつみていきましょう♪
『宗気(そうき)』
≪生成について≫
呼吸によって取り込まれた、「自然界の清気(せいき)」
+
食べたものを脾が消化吸収することによって出来た、「水穀の精微」
このふたつの結合によって作られます。
≪主にいる場所、流れ方≫
作られた『宗気』は、胸中に存在し、
その中にある「肺」「心」の働きに関与。
①「肺」とともに 声色、発声、呼吸力を支えています。
②「心」とともに 血の循環を促進します。
『宗気』は、呼吸と心拍運動を促進する「気」 と言えます。
『営気(えいき)』
≪生成について≫
水穀の精微 から作られます。
≪主にいる場所、流れ方≫
血脈中に入って、脈中を循環することにより全身を栄養しています。
『営気』と「血」は脈中を一緒に流れており、分ける事が出来ないため
【営血(えいけつ)】とも呼ばれます。
『営気』は、「血」をつくりだすために不可欠な「気」 と言えます。
『衛気(えき)』
≪生成について≫
水穀の精微 から作られます。
≪主にいる場所、流れ方≫
体表をはじめ、体内のいたるところを敏速にめぐります。
起きている時:体表
寝ている時:体内
①体表を保護し、外邪の侵襲を防ぎます。
②汗孔(汗のあな)の開合を調節して、体温を維持します。
③皮膚、筋肉、臓腑、組織を温めます。
『衛気』は、防御、体温維持、発汗の調整をする「気」 と言えます。
ここまでが、先の『元気』を含め
人間の生理活動を維持し、活性化させる種類の「気」 です。
残りのふたつは、これらの「気」が加わり、生成される
基本の「気」 です。
『臓腑の気(ぞうふのき)』
≪生成について≫
水穀の精微、清気、元気により形成され
さらに腎精が加わって形成されます。
≪主にいる場所、流れ方≫
各臓腑にとどまっており、生理機能をつくりだします。
『経絡の気(けいらくのき)』
≪生成について≫
臓腑の気と同様
≪主にいる場所、流れ方≫
経絡中をめぐり、血、津液(血以外の水分)、営気を流通させます。
ここまで「気」の種類についてみてきました。
それぞれの生成は、
食事からつくられる水穀の精微
呼吸によって取り込まれる自然界の清気
が、おもな材料となります。
ということは、
毎日の食や呼吸が、いかに大切か が分かります。
余談ですが・・・
私は意識しないと、呼吸が浅くなりやすいです。
なので、半身浴中に
【4秒でお腹で息吸って、4秒止めて、8秒でお腹から吐く】
をやっています。
汗もほどよくかけるので、スッキリします♪
ヨガなど動きながらだと、呼吸の意識がなかなか出来ないのですが
これは呼吸だけに意識を向けるので、やりやすいです。
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また、
作られたそれぞれの「気」を
全身うまく巡るように調節してくれているは「肝」です。
「肝」はとてもハイパワーな臓腑。
そして、のびやかであることを好みます。
そのため、身体をゆるめること も大切なこと。
先ほどの呼吸法もリラックスにつながると思いますが
自分なりの方法を、いくつか持っていると良いですね。
何かひとつでもお役に立てれば嬉しいです。
YO