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はがきサイズの物語✉️❤️

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平穏でかわいい短編小説です。 頻度が高めの不定期更新。
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#物語

【はがきサイズの短編】真夜中のたい焼きパーティー テーマ:豆乳クリーム入りたい焼…

オール女子会をしよう、と瑞稀からメッセージが入ったのは昨日のことだった。 わたしは嫌な予…

高原梢
13日前
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【はがきサイズの短編】お気に入りのハートマーク テーマ:note

夏の夜の電車は怖いくらい冷たくて静かだった。 わたしは傘を抱いて座り、スマホを取り出す。…

高原梢
3か月前
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【はがきサイズの短編】OL一人語り テーマ:気分

休日の朝、きれいに晴れました。自分とのデートにぴったりの天気です。 だけど、わたしの身体…

高原梢
5か月前
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【はがきサイズの物語】妄想閉会式 テーマ:閉会

早く終わんねえかな。 体育館の天井に挟まったままのバトミントンの羽を数えるのにも飽きた。…

高原梢
1年前
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【はがきサイズの短編】お忍び王子?アキラ☆ テーマ:野原

チャオ☆ ボーイズアイドル青春マンガ『ミニ☆メモリーズ』のカリスマ王子のアキラです。 ミ…

高原梢
1年前
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【はがきサイズの短編】サイキックスとのデート テーマ:念力

地球は青かった、は本当だった。 澄んだ青と、白などがマーブルされた小さなまんまるを眺めて…

高原梢
2年前
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【はがきサイズの短編】言葉なんていらない テーマ:人間(にんげん)

    暇だな。ボーッとしてみるか。   どこまでも続く青空と、光にとける銀杏の金色。落ち葉、ブランコ、砂場。おれは冷たいベンチに座って、陽光をぽかぽかと浴びている。   …そういえば、帰りに銀行に行ってお金を下ろさなきゃだな。アレとアレとアレの支払いをして…振込期限はいつだったか…。   は!   全然ボーッとできていなかったじゃないか。いかんいかん。   ぬるい風が気持ちよく吹き、落ち葉を踊らせている。遠くで鳥が鳴く声が聞こえる。…鳥。あ、やべ、ツイッターの返信

【はがきサイズの短編】内輪ノリハイツ4649号室より  テーマ:爆笑

やばい!あたしは取り返しのつかないことをしてしまった。こんなときは、隣に住むお姉さんの部…

高原梢
2年前
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【はがきサイズの物語】みんな祝日だったらいいのに テーマ:勤労感謝の日

齢五十過ぎの課長補佐、小鳥遊は尻をかきながら職場の扉の前で呆然と立ち尽くしていた。 「勤…

高原梢
2年前
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【はがきサイズの短編】Young butterflies テーマ:白い羽

  「白い蝶についていくと、素敵な場所に行きつくんだって。」  小学生のとき、一番の悪友…

高原梢
2年前
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【はがきサイズの物語】ペガサス来訪 テーマ:七不思議

コンコン。アパートの扉を開けると、ペガサスが居た。 「あの、すみません。七不思議を探して…

高原梢
2年前
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【はがきサイズの短編】luv me!御社 テーマ:勤め口

       こうしてお手紙を出すってなんだかとても恥ずかしいものですね。けれど私は、目…

高原梢
2年前
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【はがきサイズの物語?】ねごと テーマ:出尽くす

「いやあ、出尽くしたねえ。ポッキー工場のお祭りは大成功だ。」 ・・・あなた、何の夢を見て…

高原梢
2年前
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【はがきサイズの短編】発車メロディはさわやかな風とともに テーマ:ただ者

      限界だった。    深夜22時まで残業は当たり前、有給を使いたい言ったら苦い顔、質問してもちゃんと答えてくれない。新卒で入った会社は、一年も続かなかった。    ぽかぽかした昼下がりの電車にぼんやり乗り込む。ハゲ上司の最後の言葉が、あたしの脳内をぐるぐるまわる。 「あー、はいはい。おつかれさん。次は続くといいね。」    くそが!結局あたしは使い捨てで、どうでもいい存在だったんだとわかったら泣きたくなった。    やりきれない悔しさを抱えて、あたしは窓側