【はがきサイズの短編】内輪ノリハイツ4649号室より  テーマ:爆笑

やばい!あたしは取り返しのつかないことをしてしまった。こんなときは、隣に住むお姉さんの部屋に向かう。

お姉さんはあたしが小さなころからの友達で、いつも大げさでばかばかしいことしか言わないのに、なぜか話すと元気になるのだ。

「ねえどうしよう!あたしまたやっちゃった!」

「マリ〇ァナ?」

お姉さんはロココ調の椅子に腰かけ、優雅に紅茶を飲んでいた。あたしは吹き出しながら、窓際の丸椅子に座る。

「やったことないし、逮捕だよね。違うよ、偉い教授に課題提出のメールを送って、誤字があったのに今気づいたの!」

「あー、それで先生が戦車で家に突進してくるかもってことか。」

「こ〇亀の部長じゃないんだから。大惨事だよね。誤字っていうのがさ、『よろしいでしょうか』って送っちゃったんだけど、『いかがでしょうか』の方が柔らかい言い方じゃない?これってちょっと変だよね?」

突然部屋の灯りが一斉に消え、代わりにミラーボールが現れて光をまき散らすように踊った。その下には、サングラスをしたお姉さんがマイクを持っている。

「Hey!自分だけが感じるSHIPPAI!お前の後悔は無駄だぜGOOD-BYE!多分教授は見てねえTHIS-WORD!揚げ足とるやつ全員ディスれ!」

あたしはげらげら笑いながら言った。

「そうかなあ?」

本人は飽きたのか、静かに部屋の照明を点ける。

「とにかくさ、あんたは何時も気にしすぎなんだよ。やっちゃったことは仕方ない。ていうか、それ誤字でもないし。」

「そうだよねえ。」

お姉さんが、「見て見て、ハクナマタタに出てくるイノシシ」と言いながら二本の肌色鉛筆を咥えて歩き回っているのを見て、あたしはなんだかばかばかしく思えてきた。

たしかに、今できることはないしなあ。

「うん、わかった。教授から返信が来たら考えることにする。お姉さん、ありがとう!」

「教授が乗り込んできたらあたしがそいつの鼻毛ぬいてやっから!」

「やめてよ!単位とれなくなっちゃう!」

ツッコみながら、このどうしようもない人に話すとなぜかいつもスッキリするんだよなあと思った。うまく言えないけど、とりあえず気持ちの中では。

Fin

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こんにちは!高木梢です。

今回はですね、なんとかわいい妹にお題をいただきました!嘘じゃないです!信じて!

テーマは「爆笑」です。どうやら、私に自分の殻を破ってほしいみたいな意味だそうです。

他にもいろいろリクエストがありましたよん。
字は細かすぎると読めないから「序の口」(一番最初のはがき短編)と同じくらい大きくしてほしい、おもしろい感じで・・・うんぬん。

( ̄ー ̄)ニヤリ

こんなにいろいろ言ってくれるなんて、(妄想かもしれませんが)梢、嬉しい!

てな感じで普段通りやったらはがき3枚になりました。

(´・ω・`)あれ?

まあいいのです。この内容なら楽しんでくれるかなあ♪

ちなみに、内容と実在の人物は一切関係がございません。このお話に出てくる子たちは架空の人物でございまする。

あ、この投稿を妹が見たら「スキ」を10回押してくれるとのことなので、期待せずに楽しみにしていようとおもいます。

マイシスター、らぶち!

ここまで読んでくださり、ありがとうございました。素敵なお題、画像をお借りしました。









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